学校詳細
建学の精神、教育理念
「正直・親切・勤勉」
日米貿易の先駆者で、TOTO・ノリタケ・日本ガイシなどの創立者である森村市左衛門によって1910(明治43)年に創立された。建学の精神「独立自営」、校訓「正直・親切・勤勉」を掲げ、世界に伍す若者、社会の役に立つ人間の育成をめざしている。
教育の特色
森村学園が掲げる「日本版ランゲージ・アーツ」
同校では、日本版ランゲージ・アーツを目指している。「自己の弁明や他者への説得」を主眼とするヨーロッパ発祥のランゲージ・アーツ。これを「他者への思いやり」を基調とする日本人のメンタリティーに配慮した独自の学びに改良して、取り入れている。まずは、日本の表現文化の特性を認識し、その上で異文化の表現手法習得の必要性を理解することから学びを本格化。この動機づけによって、日本人のメンタリティーを守りつつ、グローバルな世界においても自身の考えや意見を堂々とアウトプットする力をつけたいという目標が生徒の中に自覚される。授業は、さまざまな事象(本も含む)の構造的な分析、論法などのレトリック、表現の型とそれに従った作文など、すべての授業が論理的・分析的・創造的に思考し発信するアクティブ・ラーニング形式で行われる。ここで培った確かな論証力こそ、「一生ものの財産」となっていく。
施設設備
明るく開放的な校舎
2010年に完成した校舎は、大きな窓から光がふりそそぎ、木目とコンクリートのコントラストが美しい明るく開放的な作りとなっている。プロジェクターやスクリーン、音響設備も完備。広い閲覧コーナーを備えた図書館は蔵書約6万冊。自習室は朝7時30分から開放し予備校のサテライト講座なども完備している。校舎の中央部に位置し地下1階から地上3階まで吹き抜けのガレリア、明るく清潔感あるカフェテリア、学年集会や音楽会、講演会など多様に使用できるホールなど、機能的な教育環境が整っている。
部活動
新体操部は全国大会常連校
部活動が盛んで、各部とも外部大会で活躍している。なかでも新体操部は中高ともに全国大会常連校。ゴルフ部、テニス部、陸上競技部も関東大会、全国大会に出場。運動部はバスケットボール部、野球部、サッカー部など11。文化部は中高計90名の管弦楽部、ESS部、演劇部、囲碁将棋部、美術部など10。
進路指導
6年間の学びの成果
生徒の希望や適性を第一とし、その先の社会生活も見据えたきめ細やかな進路指導・進学指導を行い、生徒の希望や資質を第一にした進路指導にこだわっている。難関大学だけでなく、医学系・芸術系といった進学先の幅広さは、歴史の長い同校の教育ならではの成果だ。このような進学実績の背景には、自分の進路を早期から主体的に捉え、最後まで志を貫く姿勢、首都圏のみでなく、地方の国公立大学にも果敢にチャレンジすることなど、上級生の活躍がロールモデルとなり引き継がれていることがあげられる。一人一人の生徒が6年間トータルでどのように過ごしてきたか、大学合格は、その成果の1つであることを考えると、「6年間の過ごし方」は非常に重要なことだと捉えることができる。学業と部活動・学内外の課外活動の両立、行事への主体的な関り、多感な時期の友人関係からの学びなどから、「コンピテンシー」をいかに高めたか、「コンピテンシー」とはある役割の中で優秀な成果を発揮するための行動特性を指すが、具体的には、課題設定力・論理的思考力・困難な状況を乗り越える耐性・感情コントロール・寛容・表現力・柔軟性・共感力・傾聴力など、このようなコンピテンシーを高めるには、数々のTry & Errorを経験することが必要だと言われている。Try & Errorを恐れずに行うには、生徒が安心できる環境が担保されていることが大切。それが生徒の持つ潜在能力を引き出す環境だ。逆に言えば、潜在能力がどれほど高くても、その生徒にとって安心した環境で過ごせなければ伸び悩む、と言える。森村学園は「家庭的であたたかな校風」と創立当初から言われてきた。全校生徒の「コンピテンシー」を、あるアセスメントツールを用いて測定したところ、どの学年も「寛容」というコンピテンシーが高いという結果が出た。志願理由の統計を取り始めて以来、不動の1位である「生徒の雰囲気と校風」。昔も今も変わらぬ同校の大きな魅力の1つだ。
その他
国際交流・多言語教育センター
国際交流・多言語教育センターは、本校の国際交流関連プログラムを一括して企画・運営する組織だ。日本にいながらにして多元的な価値観に触れる機会や、日常に多文化が存在する空間を作り出していく。以下にその例を2つ示す。
(1)US Dual Diploma Program
通常授業に加え、放課後や週末にアメリカの名門校の授業を2年間オンラインで受講し、同校卒業時に日米2つの卒業証書を手にするという画期的なプログラムだ。全米トップ5%の18大学に加えてイギリスやカナダなど合計30大学への推薦入学、英語圏の大学への進学、アメリカ大学給付型奨学金の受給資格の取得など、進学における大きなメリットがある。
(2)多言語・多文化講座
2020年度から、語学を得意とする本校教員が担当する、「多言語・多文化講座」がスタートした。これまで開講した講座は、アラビア語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、日本語日本文化・プログラミング言語など多種多様。受講登録したのべ300名の生徒たちは、言語の他にも食文化や日本との違い、先生の体験談などを通して異文化理解を深めている。
制服
伝統と気品に満ちたデザイン
100年を超える長い歴史の中に受け継がれ、いつの時代にも生徒に愛されている気品に満ちた同校自慢の制服だ。
夏服は男子が白いワイシャツにグレーのズボン、女子が白いセーラー服に紺のスカートと涼しげで爽やかな装いとなっている。