スクール特集(目黒日本大学中学校の特色のある教育 #9)

ホームステイと現地校での1ヶ月! 中3全員がオーストラリア短期留学
目黒日本大学中学校では、中3生全員がオーストラリア短期留学を経験。2025年2月に留学した高1生3人に、現地校での様子やホームステイについて話を聞いた。
目黒日本大学中学校では、中3生全員がオーストラリア短期留学(1ヶ月)を経験。ホームステイをしながらオーストラリアの文化や生活習慣を知り、現地の生徒とバディを組んで学校に通う。中学3年間で学ぶ英語の単元をすべて終えた段階で留学することで、ブラッシュアップして高校へとつなげていく。ホームステイは1家庭に2人、3校に分かれて現地校に通うので、仲間がいる心強さもありながら、異文化に溶け込んで様々な体験をする。
2025年2月にオーストラリア短期留学を経験した高1生にインタビュー
Sさん (高1)
Mさん (高1)
Yさん (高1)
――現地に着いたときはどのような気持ちでしたか?
Sさん もともと英語が好きなので、行く前は楽観的に考えていました。現地に着いていざ会話をしてみると英語が全然聞き取れなくて、ホームシックになってしまったんです。Mさんと同じ家にホームステイしたのですが、ホームシックになったのは私だけでした。バディはスラングなど、学校では習わないような単語を多く使っていたので、最初の頃は不安しかなかったです。
Mさん 私も英語が好きで、小さい頃から英語劇のプログラムなどにも参加していたので、ジェスチャーでも思いは伝えられると思ってワクワクしていました。ところが、行ってみたらバディの話すスピードが速すぎて、会話が成り立たなかったんです。ゆっくり話してとお願いしてもそれは難しいということで、日本ではネイティブの先生がゆっくり話してくれていたのだと実感しました。
Yさん 私は英語が得意とか好きということもないので、行く前はちゃんと会話ができるか不安しかなかったです。現地に着いてからも、やはり何を言っているか聞き取れなくて、表情を見ても相手の言いたいことがわかりませんでした。暗い1ヶ月になりそうで、私もホームシックになったのですが、ルームメイトはなっていなかったです。
▶︎Sさん
――どうやって気持ちを切り替えましたか?
Sさん 留学中はなるべく家に電話はしないことになっていましたが、限界だったので親に電話をしました。家族の声を聞いたら安心できて、Mさんに話を聞いてもらえたのもよかったです。ホストファミリーもゆっくり話してくれたり、簡単な単語を使ってくれたので、1週間ぐらいで緊張もなくなりました。バディは通った学校によって人数が違いますが、私たちの学校は1人につき1人付いてくれます。バディとの会話は、自分の耳が慣れてきて、速くてもだんだん聞き取れるようになりました。
Mさん 最初の週はうまく会話ができなくて、学校ではバディが受けている授業を一緒に受けてもほとんど何もわからなかったです。化学の授業は専門用語が多く、日本語で聞いたとして難しいような内容でした。2週目からは教科ごとにタブレットを使って調べるコツなどもわかってきて、理解できることも増えてきたので授業も楽しくなりました。3週目はバディやバディの友達とも仲良くなって、たくさん写真も一緒に撮って、「最高!帰りたくない!」という感じになりました(笑)。
Yさん 私もSさんと同じで親と連絡を取ったら元気が出ると思ったので、最初の週は1日の出来事を英語で書いてLINEで送りました。母からは日本語の長文、父からは英語で一言の返信でしたが嬉しかったです。1週間続けたら元気が出てきて、学校にも慣れて、バディが言っていることも「たぶんこう言っているのだろう」と想像する余裕も出てきました。私が通った学校は、バディが休んだときのために2人付いてくれて、さらにバディの友達も加わったりして5人のこともありました。バディは17歳ぐらいだったのですが、バディの授業に行くとみんなUNO(カードゲーム)やパソコンでゲームをしていたりして、「自由にやっていいよ」と言われたんです。自習みたいな感じですが、授業中に勝手に抜けたり戻ってきたりする人もいて、先生も何も言わないので、それがいつもの様子なんだと思います。日本ではないことなので、異文化を知る貴重な体験でした。
▶︎Mさん
――目黒日大生だけの授業はどのように行われましたか?
Mさん 目黒日大でネイティブの先生がやっているような感じで、ゲームを通して日常会話を学ぶ授業です。英語で椅子取りゲームやフルーツバスケットをしたり、自己紹介ゲームなどをやりました。習った表現をバディと話すときに使っていくことで、定着させていくことができたと思います。
――ステイ先はどんな家庭でしたか?
Sさん 私とMさんのステイ先は、両親と4歳のお姉ちゃん、1歳の弟がいる家庭です。両親は朝5時には仕事に出かけてしまいますが、帰りは車で迎えに来てくれて、夕食のときにいろいろなことを話しました。
Mさん 日曜日には教会に行きました。私はキリスト教の幼稚園に通っていたのですが、聖書が英語で読まれているのが新鮮でした。教会は広くて大きくて、来ている人たちがみんな知り合いで、1つの大きなファミリーのようです。日本でも、そんな感じのつながりがあったら楽しいだろうなと思いました。
Yさん 私のステイ先は、娘さんは成人していたので両親だけですが、鳥や犬、ニワトリを飼っています。友達の息子さんが敷地内にキャンピングカーで何日か滞在していたので、時々一緒に夕食を食べたりしました。友達の息子さんは20歳ぐらいでしたが、お別れのときに一緒に写真を撮るぐらい仲良くなれました。
▶︎Yさん
――一番楽しかったことを教えてください。
Sさん ホストファミリーと過ごした時間が楽しかったです。私たちが「マクドナルドに行きたい」と言ったら、ファストフードはあまり食べない家庭だったのですが、私たちのために連れて行ってくれました。「行くならミッドナイト」と言ったことが印象に残っています。普段、夕食は5時半頃で、8時には寝てしまう家庭だったので、ミッドナイトといっても7時半頃でした(笑)。子どもたちも一緒に行って、ホストファザーがアイスを買ってくれたりして、私たちのために行ってくれたことが嬉しかったです。
Mさん 現地校のフェアウェルパーティー(お別れ会)で、ソーラン節を踊ったことです。お礼の出し物として、希望者10人ぐらいで踊ったのですが、バディや他の生徒たちも「Woo hoo!」と盛り上げてくれました。「パワフルで格好よかった!」「一緒に写真撮ろうよ!」などと声をかけてくれたので会話も弾んで、そのときの光景は今も鮮明に覚えています。
Yさん 私もホストファミリーと過ごした時間です。結婚している娘さんが2人いて、それぞれの子どもを連れて来たときには、一緒に遊びました。3歳と1歳の姉妹、5歳と3歳の兄弟でしたがとても楽しくて、子どもたちとも意思疎通できたと自分では思っています。別の日にスイーツを作りたいと言ったら、娘さんの家で作ろうということになりました。そこに日本人留学生が滞在していて、彼女とも友達になって一緒にスイーツを作ったりして、いろいろな人と出会えた1ヶ月でした。
――留学を経験して、どのような面で成長したと感じますか?
Sさん 留学前は家ではダラダラしていたり、家事の手伝いもしなかったのですが、ステイ先では洗濯などは自分でやらなければならなかったので、自立心が育まれたと思います。親のありがたみもわかり、感謝の気持ちを持って家でも手伝いをするようになりました。
Mさん 私は、初めての人とコミュニケーションを取ろうとする力が伸びたと思います。自分から話さないと何も始まらない環境で、最初はどうしよう、どうやって話しかけたらいいのかと、ためらいなどもありました。少しずつホストファミリーやバディ、バディの友達ともよい関係が築けてきたら、どんどん新しい人たちと知り合う機会が増えていったんです。最後の方は、自分から「ハロー!」と言って話しかけられるようになりました。外国人に人気のお菓子「ハイチュウ」を持参したのですが、これは無敵です(笑)。みんなとても喜んでくれて、声を掛けやすくなりました。帰国してからは、推しのライブに1人で参加したときも、隣に座った人に自分から話しかけられるようになったので、ライブをより楽しめるようになり成長を実感しています。人脈が広がって、今は全国に友達ができました。
Yさん 私も1つは、親のありがたみに気づけたことです。そして、最初の1歩を踏み出す力もつきました。今までは、誰かがやり始めたらその後に続いて行動することが多かったです。ステイ先では、ホストマザーにどこへ行きたいか言わないと連れて行ってもらえません。学校でもやりたいことや行きたい場所を言わないと、バディたちは日常どおりに動くので付いて行くだけでは何も得られません。最初の1週間でそのことに気づいて、少しずつ言うようになったら、相手も確認してくれるようになったので、自分から伝えることの大切さに気づけました。少し勇気がいりましたが、言えばちゃんと受け入れてもらえたことも嬉しかったです。
――英語力の面では、どのような成長を感じますか?
Sさん 聞く力がかなり伸びたと感じています。耳が英語に慣れたので、模試でもリスニングで点数が取れるようになりました。
Mさん 私も聞く力です。洋楽を歌うのが好きなのですが、留学前より聞き取る力がついたので、短時間で歌えるようになりました。
Yさん 2人と同じですが、聞く力が伸びたと思います。模試などの変化はまだ出ていませんが、授業でネイティブの先生が何を言っているかが前より聞き取れるようになりました。
――今後の目標を教えてください。
Sさん 違う国の人たちと違う言語で関わり合うことが楽しかったので、もう一度留学したいです。高校生のうちに行って英語もペラペアになりたいので、来年カナダに行けたらいいなと思っています。そのために、英語ももっと頑張りたいです。
Mさん 母がCAなので、英語で道案内をしている姿などを見て、格好いいなと思っていました。私も小さい頃からCAになりたいと思っていたのですが、留学してその思いがさらに強くなっています。英語がどれだけできないかわかったので、現実を知ることもできました。もっと勉強しなければという気持ちにもなりましたし、私も高校生のうちにもう1度留学したいです。実現するかわかりませんが、カナダに6ヶ月行けたらいいなと思っています。留学の基準に英検があるので、まずは英検の勉強を頑張りたいです。
Yさん 私は、将来の夢と英語が直接関わるわけではありませんが、英語ができればどんな職業にも役立つと思います。英語に対する苦手意識があるので、それがなくなるぐらい力をつけて、私も英検取得を目指して頑張りたいです。
2025年度に始動した広報実行委員会
これまで同校の学校説明会は、有志の生徒たちが登壇して説明をしたり、学校案内のアテンドをしていたが、2025年度から広報実行委員会として活動することになったという。今回インタビューした3人は、広報実行委員会の委員長と副委員長を務めているとのことで、同委員会の活動などについても聞いた。
――広報実行委員会に入ろうと思ったきっかけを教えてください。
Mさん(委員長) 高校に上がったタイミングで、何か新しいことやってみたいと思っていました。始業式で新しく広報実行委員会が追加されたと知って、面白そうだと思ったので入りました。活動が始まって委員長を決めるときに、なかなか手を挙げる人がいなかったので、自分がやってみようと思いました。1人では心細かったのですが、SさんとYさんが副委員長をやると言ってくれたので心強かったです。
Sさん(副委員長) 広報実行委員会でSNSの運用を始めると聞いて、友達のSNSをバズらせるのが得意なので、学校の魅力を知ってもらうためにやってみたいと思いました。
Yさん(副委員長) 私はメディアに興味を持っているので、高校の3年間で少しでも知識が増えたらいいなと思って入りました。委員の人数は、中高合わせて70名ぐらいです。
――広報実行委員会でどんなことをやってみたいですか?
Sさん 目黒日大は制服の可愛さが人気なのですが、それが目立ちすぎて他の魅力が知られていないと感じています。制服以外の魅力をもっと知ってもらえるような活動がしたいです。
Yさん まだどのSNSを使うかは決まっていませんが、決まり次第、生徒目線で魅力を発信していきたいです。
Mさん 高校生が学校のことを発信しているSNSがバズっているのを見て、うちの学校もやればいいのにと思っていました。SNSで発信したいと思って委員会に入った人も多いと思うので、SNSに力を入れていきたいです。この学校の魅力は、生徒と先生の距離が近いことだと思います。授業でわからないことがあったときなども、職員室に行って質問しやすいですし、どの先生も親身に教えてくれます。文化祭でクラス企画を考えるときなども、先生が一番ワクワクしています(笑)。先生とよい距離感で仲良くなれて、楽しい学校生活が送れている様子を発信していくので、ぜひホームページのブログやSNSを見てください!
<取材を終えて>
現在、同校のホームページで公開しているブログは教員が発信している。まずは2学期から、公式ブログの一部を広報実行委員会の生徒たちが担当することになっているので、生徒目線の発信をぜひチェックしていただきたい。
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