私立中学

女子校

じょしびじゅつだいがくふぞく

女子美術大学付属中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(女子美術大学付属中学校の特色のある教育 #1)

「女子美 自己表現入試」を新設 知性と感性、生きる力を備えた女性へ

来年度から、一般入試に加え、「女子美 自己表現入試」を導入する同校。新しい入試を通じて、育成したい人物像とは?

「智の美」「芸(わざ)の美」「心の美」を教育目標に掲げ、自立した女性の育成を目指している女子美術大学付属中学校。そんな同校が、来年度の入試より、思考力や表現力などを問う「女子美 自己表現入試」を導入します。新しい入試で、どのような生徒を受け入れ、育てていきたいのか、同校の教育の特徴と合せて紹介します。

▶︎広報部 小島礼備先生にお話を伺いました。

美術を通して自分と向き合い、進路が明確に!

来年度の入試から、一般入試に加え「女子美 自己表現入試」を実施する同校。新しい入試を導入する経緯、意図はどんなところにあるのでしょうか。
「まず初めに、女子美という学校の特徴から説明をしましょう。本校は校名の通り、美術教育を大切にしている学校です。そして、『絵を描くのが好き』『ものをつくることが好き』という思いをもって入学してきた生徒たちに、美術を通して、知性や感性、生きる力を育む教育を実践しています」と小島礼備先生。
「美術の授業は、中学校で週4時間、高校では最大で週10時間あります。1つの作品が完成すると、一人ひとりが自分のつくった作品の主題や、そこに込めた思いなどを発表し、みんなで質問や感想をやり取りする時間を設けています。このような講評会を行うことで、生徒たちは、単に美術の技を身につけるだけでなく、プレゼンテーションの力を養っていきます。
自分がイメージするものを描いたり、つくることは、自分と向き合うということです。『自分は何を感じ、それをどう表現して、人に伝えたいのか?』。自身の内面を繰り返し確認するうちに、自分の方向性や、なりたい姿がはっきりと見えてきます。入口は美術であっても、美術以外の分野に興味をもち、文系、理系の難関大学へ進学する生徒もいます。将来の進路について、ぶれる生徒がいないのが、本校の大きな特色だと言えるでしょう。
このような背景をもち、また最近は入試の形態が多様化しているなか、果たしてわが校は、従来の2科、4科の入試でよいのだろうか? 表現や伝えることを大事にしている学校なのだから、その力をもつ子どもたちに入学の門戸を広げるべきではないだろうか? そういう考えから、新しい入試を導入することになりました」

表現力や伝える力を問う「女子美 自己表現入試」

同校は、来年度の一般入試を、これまでと同様に2月1日と3日に実施し、「女子美 自己表現入試」を、2月2日の午後に行います。試験は、作文(書く時間40分・100点)と面談(10分程度・50点)。思考力や表現力などを問う内容になっています。
「作文のテーマは事前に予告し、当日は、それに沿って書いてもらいます。自分の好きなことを一生懸命やっている、習い事を努力して続けている、中学校での学びや学校生活に希望をもっている、そういうお子さんであれば、書くことができる、ある意味、女子美らしいテーマを用意します。入試名に『女子美』を入れた理由も、そこにあります。
面談は、書いた作文の内容に関連させて、会話方式で行います。話すことが苦手であっても、作文の内容に沿った質問なら、答えることもできるでしょう。ここでは、伝える力をみてみたいと思っています」
小島先生は、新しい入試においても、今までと同じように「絵を描くのが好き」「表現することが好き」という小学生にチャレンジしてほしいと話します。「学習塾で各科目勉強している子や、学習塾に通っていなくも、力を秘めている原石のような子どもは必ずいます。そういうお子さんを受け入れ、6年間の本校の教育で、もっている可能性を伸ばしていきたいと考えています」

自分と向き合う厳しさが、困難を乗り越える力に

同校の柱である美術教育は、自分の方向性を明確にする以外にも、様々な力を生徒たちにもたらしていると小島先生は言います。「その1つが集中力です。ものを見て絵を描いたり、自分のイメージを作品にする時、生徒たちはとても集中しています。『絵を描いたり、つくるのが好き』という感情が根本にあるので、1つのことに打ち込む力が強いのです。その力は、勉強面でも発揮されます。美術を通して感性を磨き、その感性が知性を補完し、鍛えることにつながるのです。それは、生徒たちを見ていると本当によくわかります」

「また、生徒たちの作品づくりに取り組む姿も、年齢とともに変化していきます。中学生は、美術で遊ぶ感覚というか、創造する喜びでいっぱいです。しかし、高校生になると自分のイメージ通りに表現できない、という苦しみも味わうようになります。なかには、泣きながら何度も絵を描き直す生徒もいますね。しかし、自分と向き合う厳しさ、苦しさを経験することは、大人になって壁にぶつかった時に、乗り越える力となって活かされます。そういう力を育てるのが学校の役割であり、6年の学校生活のなかで、失敗の経験も重ねながら、力強く生きる力を身につけてほしいと願っています」

自分と他者を認め合い、個性を尊重する校風

「さらに、美術を学ぶ本校の生徒には、他者を理解し、尊重する心が備わっています。自分が自分らしくあることを大事に思うのと同じように、相手のありのままの姿も当然のように受け入れています。よって、学校には活発な子もいれば、1人でいることが好きな子もいて、それを他人と比較するのではなく、その子の個性として認めています。しかし、文化祭などの行事になると、様々な個性をもつ生徒たちが、一緒になって取り組み、支え合っています。これはもう、100年の歴史をもつ女子美の伝統だと言えますね」
そして、小島先生は、来年度から新しい入試を行うことで、「より多様性のある学校になるのではないか」と期待しています。「自分の好きなものがあり、それに集中して打ち込めることが、一番の才能です。実際に卒業生たちも、自分のやりたいことを極め、美術関連はもとより、幅広い分野で活躍をしています。女子美は、そのような生徒たちが集まる学校です。私たちは、長年培ってきた美術教育を通して、知性と感性を磨き、どんな世界に飛び込んでも生きていける、自立した女性を育てていきたいと考えています」

入試日程:第2回女子美 自己表現入試

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