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私立中学

男子校

かいじょう

海城中学校

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学校説明会レポート 2015年度入試

説明会名称 説明会
説明会開催日時 2014/10/15(水) 10:00~12:00
会場 中規模講堂(400名収容)
参加状況 100%
配布資料 願書付募集要項、学校案内、平成27年度学校説明会資料(学校データほか) 過去問題集(500円)
校長先生より

近年本校のレベルは上がった。生徒の人間性、ものごとの見方などが向上している。
8:00登校を奨励しているのも良いことと思う。8:20始業で20分のゆとりがある。定期試験中に山手線が止まったことがあったが、生徒たちは登校しており、予定通りの時程で試験を行った。
中高一貫校にしてよかったと思う。それがこうした生活のようすにも表れている。

大学進学について、本校は従来の9クラスから7クラス編成になったため、進学実績が心配されたが、結果は変わらない。この春の高校3年生もいい結果を出すだろう。

学校改革の取り組みは20年前から行い、今日に至っている。今年で創立123年目を迎えたが、創立100周年の節目に21世紀を担う人材育成をめざして教育改革を開始。21世紀はどんな子どもを育てる必要があるかを考えた。
21世紀は地球規模の社会になる。その社会を担うために、自分で考え、実行し解決できる生徒を育てる必要がある。多様性への寛容さなど豊かな人間性も重要。こうした方針のもと新しい教育を始め、その効果が表れている。

社会ではリベラルアーツが注目されている。リベラルアーツの定義とは何か。それは知識や技術だけを身につけるという狭い視野の人材育成ではなく、人間とはなにか、生きるとはなにかを考えること。判断力や困難を克服できる人間力を備えていること。そして社会のなかで責任ある行動を取れること。こういうことを総合してリベラルアーツという。本校ではまさにそれを実践している。
司会者(国語科教諭)より

入試のあらまし

一般入試日 2月1日(日)、2月3日(火)
入試科目 国語・算数・社会・理科
合格発表 入試の翌日
繰り上げ合格あり。補欠候補者は合格発表日に郵送で連絡。繰り上げ合格決定者は電話連絡。
各教科足切りあるが、最低点を設定しており、これに該当する者はほとんどいない。したがって総合点で合否を決めることになる。

2014年度第1回目入試の合格者の最低点は231点/400点満点。6割以上得点キープをめざしてがんばってほしい。第2回目も同様。
対策として、1回目、2回目入試両方とも過去問題をしっかりとやっておこう。

出題の意図と対策

1時間目 国語

物語と論説文(説明文)の大問2題。他校に比べかなりボリュームのある文章を出題する。それを正確に早く読み取り大意をつかむ力が必要。要約する力もつけておいてほしい。
文章を読むとき、男子の傾向として急いで先を行きがち。でもまず大意をつかむよう慎重に読もう。
論説文のテーマは現代社会を考えるきっかけになるようなものを出題している。過去から未来につながるような内容のもの。テーマ、主張、論拠の3つがセットになった文章を出題する。したがって、テーマはなにか、著者の立ち位置はどこか、武器(論拠)は何かに注目しよう。今年の入試では、現代人のコミュニケーションをテーマとする文章を取り上げた。

文学的文章として小説を取り上げる。登場人物の内面の変化を読み取ること、その変化に大きな影響を及ぼしたきっかけに着目すること、主人公を軸に他の人物との関係性に着目すること。当意即妙に文章を読む力をつけておいてほしい。

記述問題もあるが、これはみんな苦手。しかし「解答欄に合う形で」とあることに注意。多くは書き出しと結びの文句を解答欄に示してある。あとは肉付けを考えればよい。また設問に「この言葉を用いて」などキーワードを示し、考え方の方向性を示しているから、それをヒントにして答えてほしい。

選択問題は、選択肢の文章が長いものがある。よく読み、それぞれの選択肢の意味をきちんと解釈するよう注意。
傍線部についての問いも、傍線の引かれている部分だけを質問しているのではなく、その段落が前後の段落とどうつながるかなど、大きな視点から出題している。

漢字は5題程度で書き中心。文中の漢字を問うので、文脈を意識して書くように。語彙力としての漢字問題を出す。漢字の意味もしっかりと理解して練習しておこう。

2時間目 算数

最後までノーミスでやりとげる計算力を重視。正当なルールによって計算する力を十分に養っておこう。記述力やプレゼンテーション力は入学後しっかり身につけさせるので、計算力のほうを養っておくこと。出題は受験のために学んだ力を見るために多くの分野から出題する。

平成26年の入試では平面図形の問題を出題したが、これが合否を分けた。先入観にとらわれずに考えること。

解答欄は答えのみを記入。導き方は記入しない。これは計算力と幅広い分野の力を見ることの二つの方針から。たとえば面積図などを書くと時間がかかってしまう。それよりも受験勉強してきたことを幅広く見たい。部分点はない。

帰国生入試の算数では、海外の教育で自分の意見を述べる力をつけているのだから、記述問題を出す。数学的表現は求めない。なぜそのように考えたか、理由を答えられること。

3時間目 社会

大問1題とし、歴史、地理、公民の総合問題。問題用紙・解答用紙ともサイズはB4。問題用紙1枚目は長文の問題文。2枚目以降が設問(3~4枚)。ヒントとして資料も出す。200字程度の論述問題は2~3題出題。記号問題もある。論述問題では論理的思考力を見る。本校の社会科独自科目として、中学3年間で自主研究の授業がある。入学後の授業への対応として論述力が必要。

論述問題は自由記述ではない。文章、図、グラフ、絵などから必要な情報を抜き出し、組み合わせて答えること。学んできた知識とその場で与えられた情報を関連づけて考察すること。「資料を見て論述する」など条件を必ず具体的に示してあるので、それに注目して考えてほしい。

今年の入試は奈良時代の木簡を取り上げ、天皇家の系図も示したうえで「長屋王の変」について出題。藤原四子をどのようにして長屋王を追い詰めたのか、そのとき木簡をどう利用したのか、210字以内で説明する問題。長屋王の変について文章できちんと説明する必要があるが、「本文と系図を参考に」と条件を示してあることに注目してほしい。藤原家がどのようにして政治権力を手に入れたかをよく考える必要があるが、問題文をよく読めば、そこに答えが書いてあるようなもの。また、小学校で学んだ平安時代の摂関政治を奈良時代に応用できるかも問われる。小学校での学びを設問と結びつけること。

試験で初めて聞く話題が出てもあわてず落ち着いて読もう。知識を組み合わせ柔軟に思考し解決できるように。多角的に考えること、知的興味を持ち、広く思考することを日ごろから心がけておくとよい。

部分点あり。記述は仕上げられなくてもあきらめずに書こう。誤字脱字は記述文では目をつぶるが、減点する場合もある。

4時間目 理科

4分野から各1題の大問4つ。設問は知識を答えるもの、計算問題、図やグラフを書く、理由を文章で述べる――の4つ。自分の知識や体験と、問題文にある図やグラフから読み取れることを合わせて考えること。それを文章にまとめる応用力を問う。初めて聞く内容もあるだろうが、ヒントを出しているので必ず解ける。そのためには問題文をよく読む。手がかりとしての図やグラフもよく見る。解答は丁寧な字で、筋の通った意味の分かる文章を書こう。

対策として、基礎基本の知識を使って、起きている現象についてなぜそうなのか、どうしてそうなるのかを考えよう。ニュースに興味を持とう。話題になっていることから出題する可能性もある。習った植物や星座などふだんの生活のなかで体験できることはたくさんしておこう。
教頭より

学校教育の概要

本校は1891(明治24)年、海軍予備校として創立。進学校として社会に有為な人材を育てることをめざし、リベラルでフェアな精神を養う。
例年東大、京大、一ツ橋、早慶などに多く進学している。医学部も80名ほど合格。

高校の募集を取りやめたが、進学状況として近年では医学部志望者が増えており、そのサポートの教育も行っている。小論文やレポートなどの指導により、医学部進学者が増えている。
現役合格率も高い。
完全中高一貫校としてカリキュラムを前倒しにできるために、こうした進学が実現できている。海外大学にも進んでいる。帰国生の第1期生は現在高1になった。

本校では大学受験だけを考えるのではなく、現代社会で活躍する人を育てたい。
校章にはまさにその思いが込められている。校章はKとSをかたどったもの。KはKAIJO、SはSCHOOLとSHIPの意味を持つ。帆を張った船を生徒になぞらえ、海風を教師になぞらえている。柔らかな海風が帆を前へと進める。生徒たちを将来の社会で活躍する人として送り出したい。

社会で活躍する人とは、新しい学力と新しい人間力を備えた人。新しい学力とはなにか。日本は成熟した社会となった。そこに生じる課題を自分たちで見出し、解決しなくてはならない。すなわち課題を設定し解決する力こそが新しい学力。本校では社会科の総合学習や理科の実験でこの力を大いに養っていく。
また新しい人間力とは共生、協同する力。価値観の多様化が進むグローバル社会では、共生能力が大切である。この力はプロジェクトアドベンチャー(PA)やドラマエデュケーション(DA)で養っている。

今後2021年に大学入試は大きく変わる。現小学6年生がそれに該当する。センター試験は廃止され、達成度テストとして発展・基礎それぞれのレベルで行われる。発展レベルのテストでは教科を超えた知識の活用が求められる。その上で、各大学で人物や意欲、能力を多面的に見るための記述試験が行われる。
本校ではこうした学力・人間力を養う教育をすでに行っている。

現在第3の教育改革として、本校では帰国生受け入れを進めている段階。学校組織内にグローバル教育部を設置し、帰国生受け入れなどを行っている。今後は帰国生を各クラスに数人入れていく。帰国生支援として英語教育を推進する。海外研修や海外大学受験の支援も行っていく。
また英語教育では学校行事として英語漬けのキャンプなども実施する。

本校の帰国生入試は特徴的。完全自由記述問題を出す。英文エッセイの試験も実施。

これらの取り組みにより教育を蓄積し、新しい大学入試にも先行して対応していく。

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