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細田学園中学校
スペシャルレポート<第1回>

2019年4月、新たに中学校が開校!
中高一貫で行う独自の次世代型教育

2019年4月、約100年の歴史を持つ細田学園に新たに中学校が開校する。その動向に注目が集まる中、既存の高校では近年、難関大学への進学率が大幅に上昇。今後この確かな実績を基に中高6年間かけて行われる次世代教育とは? 中学校開設準備室の荒井秀一先生と山中聖子先生に、その詳細を聞いた。

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難関大学への進学率アップの背景

細田学園高等学校の2017年春と2018年春の大学入試合格者数を見ると、国立大学・早慶上理ICU合格者数は200%にアップ(11人→22人)。GMARCH・有名私立大学合格者数は123%にアップ(91人→112人)と、大きく実績を伸ばしている。
特に注目したいのが、高校最上位コース入学生徒(中高一貫生相当のコースレベル)の約67%が国立大学・早慶上理ICUに現役で進学しているという点だ。2017年度の卒業生は300名ほどと分母も少ない中、ここまでの合格者数アップには目を見張るものがある。劇的な実績アップの背景には何があるのだろうか。

豊かな“dots【原体験】”で目標が明確に

難関大学の合格者数の飛躍的な伸びの理由について、「生徒たちがたくさんの“dots【原体験】”を得たことで、大学進学のその先の未来まで自ら見据えて受験勉強に臨むことができた結果」と語るのは、中学校開設準備室・室長の荒井先生と、教育企画統括の山中先生。

荒井先生

細田学園では、近年、より生徒の要望に応えられるよう、大きな教育改革を実施。中学校では『自分の考え方、生き方を形づくる経験』を“dots【原体験】”と名付け、多感な時期にたくさんの“dots【原体験】”を得られるよう、カリキュラムを構築した。

「生徒たちが自分の未来を語る上で、まずは自らの軸を知らないと、どうなりたいかを考えることができません。そこで、私たちは学校生活を通じてあらゆる“dots【原体験】”を得ることが大切だと考えました。多くの“dots【原体験】”を得る中で、生徒は自分の得意不得意、興味・関心があることに気づき、その軸を基に自分の未来を選び、決めることができます。自分が世の中に出てどう活躍したいのか、そのために大学に行って何を学ぶのか、生徒自身が強い意志で決めることができるのです」(荒井先生)

「そして、自分の未来を決める過程で大学進学は最終目標ではなく、その先の未来のための通過点であり、なりたい自分になるために必要なものだと生徒自身で気がつきます。だからこそ、生徒たちの受験へのモチベーションが高くなるのです」(荒井先生)

“dots【原体験】”を大切にした、生徒の可能性を引き出すカリキュラム、そして、生徒の高い目標をサポートし、バックアップする教員たち。「生徒のために」というコンセプトのもと行われた大きな改革が着実に実を結び始め、今後への期待も高まっている。

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2040年に活躍できる人材を育成

「細田学園中学校の一期生が33、34歳になり、社会の第一線に立つ年代に差し掛かるのが2040年。あらゆるものの変化のスピードが加速し、変化の大きい世の中が予想されます。しかし、“dots【原体験】”を基に自分の好きなものを見つけ、自分の中で確固たるもの=しっかりとした“軸”を持つことができれば、どんな世の中の変化にも対応できる力がつくと考えています」(山中先生)
同校では、その力を「未来創造力」と呼び、中高6年間かけて培っていく。

山中先生

「今の教育の現場では、生徒の興味に関わらず、『今日はこれを学びます』と学ぶテーマを学校側が決めて与えることが多く、生徒自身が興味のあることを選んだり決めたりする機会が少ないと思います。そこで、私たちは将来どの世界で勝負するかを生徒自身が中高6年間を通じて選び決められるよう、自分の好きなもの、譲れないものはこれだ、と決める訓練を徹底的に行っていきます」(山中先生)
そのために採用するのが、独自の学びの手法 “DITOメソッド”だ。

次世代型教育“DITOメソッド”

「DITO」とは、「Define(定義する)→Input(入力する)→Think over(熟考する)→Output(出力する)」のそれぞれの頭文字を取ったもの。この一連の行為を繰り返し行いながら学びを深めていくことで、良質で、深く、幅広い“dots【原体験】”を得ることができるのだ。
細田学園では、ホームルーム、授業、部活動、学校行事、すべてが“DITOメソッド”に基づいてデザインされている。

“DITOメソッド”で定義される学びのサイクル

「私たちが特に重視しているのが“D”の力です。この“D”にはDecision(決定する)、Declare(宣言する)という意味も込められています。知識や情報を集め(Input)、熟考し(Think over)、発表する(Output)というサイクルは、近年他校でも行われていることだと思いますが、最初に生徒自身が定義・決定・宣言する“D”が加わることにより、生徒自らが明確な目的や責任感を持ち、高いモチベーションを維持して学んでいけると私たちは考えています」(山中先生)

例えば、中学3年生の理科の授業。「地球環境を守る提案をしよう」というお題を基に“DITOメソッド”を適用した授業が進められる。

『D~Define~(定義する)』
まずは、課題を自分で定義・決定するところからスタート。
「地球環境を守る」と言っても、エネルギー、資源、生き物など、アプローチの仕方はさまざま。テーマが与えられるのではなく、あらゆる選択肢の中からどの切り口で地球環境を守ることを考えるのか、自分の過去の経験からアプローチの仕方を自分で選び、決めて、皆に宣言する。

『I~Input~(入力する)』
グループで既習の知識を整理し、不足情報を収集。必要に応じて、フィールドワークを行ったり専門家に話を聞いたりして知識を集めていく。自らの意思で決めたという“D”の過程があるからこそ、“I”も目標を持って効率的に行うことができる。

『T~Think over~(熟考する)』
集めた知識や情報を基に、課題を解決するアイデアを練っていく。ICTツールを用いたシミュレーションや実験も行い、影響や効果の定量性を検討。1人で考えたり、グループで議論したり、教員からフィードバックをもらったりしながら、時には“I”や“D”に戻り、考えを深めていく。
ICTを活用して多くの情報をまとめ、整理して、議論できるよう、1人1台のラップトップ型PC「Chromebook」を持って学園生活を送るのも細田学園の特長。

『O~Output~(出力する)』
“T”で生み出した提案をまとめて、皆にプレゼンテーション。
提案を分かりやすく相手に伝える力や説得する力を養うほか、他の人の発表に対する質問力も高めていく。
発表後も日常で提案を実施し、改善点や継続のしくみを考えていくことで、新たな“D”が生まれ、永続的に“DITOメソッド”によって学びを深めていくことができる。

自分で決める力をつけ、自ら未来を切り拓く

細田学園では、全ての学びの活動が“DITOメソッド”に基づいてデザインされている。教科も例外ではなく、例えば、国語では「小説を書く」という授業を行い、小説のテーマ(自分が何を表現したいのか)を決めることからスタートしてストーリー展開を考えたり、数学では出題された問題に対して、解き方をイメージして「どう解くか」を決めるところから取り組んでいく。

「数学は問題の答えは一つでも、解き方はさまざまにあります。『みんなとは違う方法で解きたい』『図を使っておもしろく解きたい』『効率的に解きたい』など、解き方の筋道から自分で決めていくことで、数学本来の楽しさを感じられるはずです。こうした“DITOメソッド”を通じてあらゆる世界観に触れることも、生徒にとって大切な“dots【原体験】”。中高6年間かけてさまざまな経験を積み重ねていくことで、自分がどこに興味を持つのか、それはなぜかを生徒自身が考えられるようになるのです」(荒井先生)

それが自己分析となり、結果として自分の“軸”を見つけ出し、自分の未来=なりたい姿を思い描くことができるのだ。

さらに、「間違っていても構わないので、『私はこれが大切だと思うから、これをやる』と決めて、皆の前で宣言することが大切だと考えています。そうすることで、自分の選択や行動に責任を持つようになります。ゆえに、入学時より間違えることを恐れないことも、日常生活で推奨していきます」(山中先生)

この力が結果として、自分の未来を決め、切り拓く力に繋がっていくのだという。

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次世代を担うリーダーの育成にも注力

中学1年生から、探求型の学習「リーダー教育」にも力を入れていく細田学園中学校。

生徒たちは、日本や世界で起こり得る社会問題を題材に、自分の頭で考え、意見を持ち、調べ、グループで議論を重ねて、解決策を見出す。その後、海外MBAホルダーなど各業界の第一線で活躍するゲストスピーカーを招いてプレゼンテーションを行い、プロからフィードバックを受け、さらに思考を深める。
つまり、このリーダー教育にも “DITOメソッド”が適用されているのだ。

目標を見つけた生徒は“強い”

題材には、『日本がこの先も世界とたたかっていくために私たちは何をすべき?』『待機児童問題を解決してほしいという都知事からの依頼にどう応える?』など、大人であっても頭を抱えるような社会課題が提示されるという。

「このような課題に取り組む中で、政治、税金のしくみ、世界情勢など、世の中のことを学び、気づきながら知見を深めていくことができます。大変な授業ではありますが、リーダー教育も大切な“dots【原体験】”になります。こうした特別授業にも積極的に取り組んだ生徒ほど、自分が何を大切にしていきたいのかに気づけ、自分の納得のいく進路選択を叶える傾向があります。満足度の高い受験結果を出すためには、受験勉強だけをすればいいというものではない。興味のあることに思い切り打ちこんだ生徒ほど、目標が明確になり、“強くなる”と感じています」(荒井先生)

中高6年間で色とりどりの“dots【原体験】”を

「AIの進化やAIとの協同、テクノロジーの進化など、生徒たちが活躍する未来の社会はあらゆる可能性にあふれていて『絶対に楽しい』と私たちは考えています。『仕事』『働くこと』の価値や意義も見直されるでしょう。だからこそ、“dots【原体験】”をたくさん得て、そしてそれらを繋ぎ合わせて自分の本当にやりたいことを見つけてほしいと願っています」(荒井先生)

「新しい生徒たちと出会い、多くの“dots【原体験】”を一緒に積み重ね、学校を共につくりあげていくことを、私たち教員も今から楽しみにしています」(山中先生)

オープンスクールでは体験授業も

7/14(土)、11/18(日)に開催するオープンスクールでは、次世代型教育“DITOメソッド”を活用した授業を体験できる。VR(仮想現実)機器を利用して世界の都市をリアルに観察し、その成り立ちを歴史的に探究しながら新たな課題を解決したり、身近な文房具を例に物体に働く力や材料の性質を学び、使う相手を意識したプロダクトデザインを体験してみたりと、多数の体験授業を用意。
完全予約制なので、詳細は学校に問合せを。この機会に細田学園の次世代型教育に触れてみては。

細田学園中学校のホームページ

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