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スクール特集(獨協中学校の特色のある教育 #2)

国際交流プログラムで“本物”を通して、主体的に語学、サイエンスを学ぶ

中1の「国内ミニ留学」から、高校の海外を舞台とする多様な国際交流プログラムまで、段階的に行われるグローバル教育で、生徒たちの意欲を高め、視野を広げる獨協中学校の国際理解教育とは?

実践的な語学力と、グローバルな幅広い視野の育成をめざして、国際理解教育に力を入れる獨協中学校。生徒主体のアクティブな英語学習や、特色ある海外研修を展開しています。

今回、国際理解教育について学校にお話をうかがうとともに、獨協生4人にそれぞれの海外研修体験を語ってもらいました。

獨協中学校の国際理解教育 / 獨協中学校・獨協高等学校 副校長 笠井 淳三 先生のお話

「国内ミニ留学」や「ブリティッシュヒルズ」での異文化体験

国際理解教育として、中1から段階的にグローバル教育・英語教育を行っています。どれも生徒が中心となって活動するスタイルのものです。

中学ではネイティブによる少人数英会話が週1時間。さらに、レシテーションコンテスト、スピーチコンテスト、英検は、すべて全員が取り組みます。

夏休みも各学年で研修プログラムを実施します。中1は「国内ミニ留学」として校内で5日間、希望者対象にネイティブによる集中英会話を行います。アクティビティーを交えながら楽しく学ぶもので、9割近くの生徒が参加しています。このブログラムは、中2の「イングリッシュシャワー」に引き継がれます。

中3は福島県・羽鳥湖高原にあるブリティッシュヒルズへの3泊4日の“留学”を行います。中世英国の街並みを再現したブリティッシュヒルズで、実際の英語圏同様に英語漬けの生活を体験します。スコーンづくりなどを楽しみながら異文化も学びます。男子たちは喜んでやっていますよ。このプログラムも人気があり、例年40人ほどの生徒が参加しています。

副校長 笠井 淳三 先生

高1「シアトル・ホームステイ」

海外を舞台とする国際交流プログラムは、高校生を中心に行います。内容、種類ともにたいへん充実しています。
本校の国際交流は、主に2つの軸を据えています。一つは語学研修、もう一つは環境教育の視点からのサイエンス学習です。

高1は18日間に及ぶシアトル・ホームステイ。これは語学研修を軸に行います。希望者が多く、毎年40人ほどの生徒が参加しています。ホストファミリーと生活をともにしながら、午前中は英語学習、午後は町に出て英語を実践します。シアトルは自然豊かな場所でもあります。ラフティングなどのアクティビティーで自然を満喫します。
シアトル・ホームステイでは、キャリア教育をねらいとする体験学習も行います。世界的企業である現地のボーイング社やマイクロソフト社見学、サンフランシスコへの小旅行ではスタンフォード大学見学など、とても有意義なプログラムです。

かつてスタンフォード大学の日本人研究者を訪ねたとき、出会いに感銘を受けた一人の生徒が、自分も将来はスタンフォードで研究したいと、そのためにまず東大をめざすのだといって、実際に東大に進学しました。来年はシリコンバレーの実業家の話を聞く機会を設けたいと思っています。

18日間のシアトル・ホームステイにて

高1・高2「イエローストーン・サイエンスツアー」

二つ目は、世界自然遺産となっているアメリカの国立公園イエローストーンでのサイエンスツアーです。こちらは環境教育を軸とする科学体験プログラムです。高1・高2の希望者が対象です。

現地でサイエンスキャンプをし、モンタナ州立大学の研究者から、間欠泉の熱湯に生息するバクテリアなど専門的な分野について学びます。恐竜の化石を研究するロッキー博物館の研究所も見学します。通訳ガイドもつけ、英語と日本語で学びます。

このツアーでは、まさに“本物”を通してサイエンスを学ぶことができます。そしてなにより、広大な自然に触れ、心から感動する生徒の姿が見られるのが、このツアーの最大の魅力です。

国立公園イエローストーンで広大な自然を通してサイエンスを学ぶ

中3・高1「ドイツ研修旅行」

ドイツ研修旅行は、もとはドイツ文化の摂取を目的に明治初期に創立された本校ならではのプログラムです。本校ではドイツ語教育が伝統で、高校にドイツ語の選択科目を設置しています。

ドイツ研修旅行のねらいは、国際交流と環境学習です。自然環境の大切さを学ぶ場として、環境立国のドイツこそふさわしいと思います。また、アメリカだけでなく、ヨーロッパの視点で世界を考える機会にもなってほしいと願います。中3および高1の希望者が対象です。

ドイツ北部の「緑の中の大都市」と呼ばれるハノーファーにある生物教育園にて、園の元所長ヨルク・レッダーボーゲン先生の教えを受けながら自然観察を行います。ヨルク先生は、グループワークなど生徒自身が学び、考える活動を取り入れながら行ってくれます。日本語の通訳を介して学びます。

ドイツの現地高校生宅にホームステイすることも魅力の一つです。コミュニケーションは英語で行います。
また、「日本語学」を設置する大学の学生との交流も行います。獨協でドイツ語を学んだのをきっかけとして研修旅行に参加する生徒もいて、そうした生徒はさらにドイツ語や英語への興味を深めます。

ドイツの大学から日本に留学する学生は少なくありません。そこで、来年はそうした大学と提携し、本校生徒との交流を進めることをめざしています。

ドイツ文化に触れる生徒たち

高2「ハワイ修学旅行」

「ハワイ修学旅行」は環境教育・サイエンス学習の目玉であり、また本校での学びの集大成でもあります。
ハワイ大学の先生や学生たちとの交流を通しての語学学習・異文化理解、ハワイの大自然に触れながらの環境学習、そしてパールハーバーを訪ねての平和学習……4泊6日の充実した修学旅行です。

なかでもハワイ島の聖地・マウナケア山頂での天体観測、日の出観察は感動的です。生徒たちは自然の美しさや大切さを体感します。ハワイ大学訪問では、海洋生物学の研究者から英語で話を聞きます。

環境教育、異文化理解、平和学習の三つの目的をもつハワイ修学旅行ですが、そのベースには英語学習があります。修学旅行を通して、英語に手応えを感じた生徒、まだまだ足りないと実感した生徒……それぞれにとって有意義な体験となるでしょう。

本校では、特色ある国際理解教育を今後も発展させていきます。

ハワイ島マウナケア山頂での天体観測

海外研修を経験して

高校1年 T・Hさん 「シアトル・ホームステイ」

今年の夏休みに「シアトル・ホームステイ」に参加しました。すごく楽しかった。がんばって英語を話しました。伝わらないこともあったけれど、でもコミュニケーションできた。ホストマザーとたくさんおしゃべりしました。ホストマザーはとても優しい人で、僕のような外国人研修生の受け入れに慣れています。

午前中はスクールで英語を習い、午後はホストマザーや現地スタッフのお兄さんとともに過ごし、町を案内してもらったり、買い物をしたり、ホームパーティーをしたり。ホストマザーの家は庭も広くて、バーベキューを開いてくれて、現地の日本人や、いろいろな国の人を招いてくれました。野外ジャズコンサートにも連れて行ってくれました。

日本との違いは……向こうの人はみんなフレンドリーです。日本人からするとちょっとあつかましいなと思うほど(笑)。でも、温かいんです。町では、みんな知らない人にもよく声をかけ、挨拶します。知っている人かどうかは関係ない。もう一つ思ったのは、衛生面です。トイレは日本のほうがきれいです。それに、向こうのトイレは詰まりやすいです。

今もホストマザーとメールやフェイスブックで交流しています。留学のこととか教えてくれて、またぜひいらっしゃいと言ってくれます。
「シアトル・ホームステイ」に行く前と比べて、英語のモチベーションが大きく上がりました。もっと話せるようになって、円滑なコミュニケーションができるようになりたい。将来は、英語でいろんな国の人とコミュニケーションをとりたいです。

高校1年 T・Hさん

高校1年生 K・Sさん 「イエローストーン・サイエンスツアー」

今年の夏休みに「イエローストーン・サイエンスツアー」に参加しました。感想は……もう大自然の圧倒感しかないです。都会に生きる自分の小ささを実感しました。現地ガイドの人でさえ、まだイエローストーンのすべてを見ることができていないそうです。

気候は、標高1,500mくらいの高さなので、夏なのに涼しい。そして乾燥しています。僕は日本にいるときは、ハンドクリームは使わないけれど、向こうでは塗りました。キャンプ中は、朝は氷点下のこともあって、冬の恰好でないとだめです。友だちは服を6枚重ねてました。夜は寝袋を顔まで被って寝た。

夜は星空がきれいなんです! 寒かったけれど、星を見に行きました。カメラで写真も撮りました。流れ星もはっきりと見ることができて、写真にもうまく撮れました。友だちによると、国際宇宙ステーションも空を通って行ったそうです。
「月明り」「星明り」という言葉があるけれど、本当にその通りです。キャンプでは、月と星の光で本の文字がはっきりと読めるんです……思い出すと、胸がいっぱいになります。

博物館も見学し、そこでストロマトライトを実際に見ることができたのもよかった。1学期の地学の授業で進化の歴史を勉強し、ストロマトライトについて習ったところです。地球のいちばん古い岩石を実際に見ることができて、驚きました。

ホテルにも泊まりましたが、僕は何度もトイレを詰まらせちゃって……、ホテルの人に、身振り手振りを交えて一生懸命英語で修理を頼みました。日本のトイレはすごいなと思った(笑)。

初めはドルとセントがわからなくて、お土産を買うとき、金額を言われても聞き取れない。それでテンパっちゃって、英語が出てこない。だからお札ばかり出して、日本に帰るころは小銭でお財布が重くなった(笑)。
町の人はすごくフレンドリーです。そんな人たちともっと上手に英語で話せたらな!と思いました。

こうした海外研修はお金がかかるし、行くのを躊躇したけれど、行ってみると、二度と得られないものを得たなと、すばらしい体験ができたと思います。2020年のオリンピックのときには、日本に来た海外の人たちと英語で話せるようになりたい。
将来は……今回の経験を忘れないで、自分だけの主観にとらわれず、大きいところからものを見られる自分になりたいと思います。

高校1年生 K・Sさん

圧倒的な大自然の中で

高校2年生 Y・Yさん 「ハワイ修学旅行」

この10月に、ハワイ修学旅行に行ってきました。ひたすら楽しかったです(笑)。ハワイというと、ビーチやショッピングというイメージが強いですよね。でも、ハワイ島は自然あふれるところです。その大自然に触れることができました。

キラウエア火山をガイドとともに見学しましたが、とにかく雄大で、日本では決して見られない風景です。地面は熱く、硫黄臭い。カルデラも実際に見たのは初めてです。
マナウケア山では、夜中の2時に起きて日の出を見に行きました。とてつもなく寒かった。マナウケア山は標高4,000mを超えています。さえぎるものは何もない。青い空に、太陽だけしかない。眩しすぎるのでサングラスをしていました。
夜空の星も見ました。流れ星もビュービュー流れている。標高2000mのイエローストーンの比じゃないです。

平和学習として、パールハーバーに行き、日本史で習ったところを実際に目にしてきました。なんで戦争をしたのだろうと、改めて思った。こういう場所は、ふつうハワイに来てもなかなか行かないのではと思う。自分にとって重い経験になりました。とにかく、みんな初めての経験ばかりだった。これまでの行事のなかで、いちばん楽しかったです。

将来の夢は、大学は法学部を志望しています。そこで国際的なことについて広く勉強したいと、いま思っているところです。

高校2年生 Y・Yさん

雄大なマナウケア山の日の出を見学

高校2年生 Y・Kさん 「ドイツ研修旅行」

この夏休みに、ドイツ研修旅行に参加しました。僕は中学のときから毎年ドイツ研修に参加しています。向こうは何でも広いです。森も家も……。夏でも乾燥していて、さらっと涼しい。そして夏は日が長く、夜の9時ごろに暗くなり、朝5時に日が昇ります。

言葉は、ドイツ語を多少勉強しているので……学校でドイツ語の授業を取り、自分でも個人的に学んでいます。でも向こうでは英語が通じるから大丈夫です。初めて行ったときは英語もぜんぜん話せなかったけれど、いまは基本的なコミュニケーションはできます。

ドイツ研修旅行では、環境教育として生物教育園に行きます。今年はトマトの遺伝子配列について学び、去年は薬草について学びました。ほかにも太陽エネルギーやソーラーパネルについて勉強したり、いろいろなことを学びます。体験型の授業でとても楽しいです。

毎年ドイツに行っている間に、友だちがたくさんできた。現地でガイドをしてくれた大学生は日本語を話すことができて、親しくなりました。その人が来日したときは家に泊めてあげて、日本を案内しました。この2年間は同じホストファミリーのところにお世話になり、その家のガールフレンドと帰国後もメールなどで交流を続けています。

僕は家で必ずニュースを見るようにしていますが、これもドイツ研修旅行の影響だと思います。原発についてもドイツの状況を調べたりしました。現在大きな問題となっている難民問題にも関心があります。

また、ドイツ研修によって自分が大きく変わったと思う点は、コミュニケーション力です。もともと人としゃべりたがらなかったんです。シャイだったんです、僕は。そういうと驚かれるかもしれないけれど、本当なんです(笑)。
でも今はどこへ行っても、だれとでも友だちになれる。
将来もいろいろな国へ行きたい。大学は経済学部を考えていますが、国際交流の活動もしたい。そして留学もしたいです。

高校2年生 Y・Kさん

環境教育の一端、体験型授業の様子

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