学校詳細
建学の精神、教育理念
高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成
「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」を教育目標に掲げている。この目標を支える柱が、「他者を思いやる心の育成」「基礎・基本に根ざした個性の伸長」「自ら問題を発見し、解決する力の育成」だ。
さらにこの教育目標を具体的に実現するための実践課題として、①心の教育・人格教育、②自国文化の理解、③グローバルシティズンシップ教育、④STEAM教育─―という「4つの重点課題」を設定している。
教育の特色
国際学級と一般学級を設置
世界を舞台に活躍できる女性の育成をめざして、帰国生および一般生から成る国際学級を設置している。中学では英語経験別に3グループに分け、ネイティヴ教員と日本人教員の3名がチームで担当し、きめ細かく指導。また中1からGTEC受験を実施し、高校生になるまでに英検2級合格を目指す。高校では国際コースとなり、国内大学・海外大学への進学に合ったカリキュラムが選択できる。
一般学級も英語をはじめ各教科バランスよく学び、時代に応じた確かな学力を育成する。英語・数学は少人数授業。中学で行う英語の「訂正ノート」は伝統の指導だ。小テストを貼り付け、出来なかった問題を自分で復習し、担当教員に提出。ノートのやりとりは、生徒が確実に理解できるまで続く。
国際交流プログラムも充実。アメリカ文化研修、東南アジア文化研修、マレーシアやタイ、韓国の提携校との相互交流、イギリス・アメリカへの長期留学など、国際学級・一般学級ともに実施している。
言語教育・コミュニケーション教育も伝統だ。国語の1分間スピーチ、ディベート、社会の「歴史研究ノート」や「ニュース・ノート」の作成など多くの教科で「書く力」「話す力」を伸ばす活動を取り入れている。
芸術教育にも注力。中学では琴、高校ではギター、ヴァイオリンの選択科目を設置。芸術分野に秀でた生徒も多く、校内記念講堂では生徒によるピアノやヴァイオリンのコンサートが開かれる。校内には油絵や書道など完成度の高い作品が展示され、みんなで称え合う。
施設設備
スタンウェイのフルコンサートピアノを設置
ゆとりある美しいキャンパスで小学校から高校までともに学ぶ。記念講堂は照明や音響など最新の諸設備を備え、スタンウェイのフルコンサートピアノを所有。図書館は蔵書約6万1千冊。体育館は3つ、うち一つは観客スタンド設置で国際試合も開催できる広さを誇る。開閉式天井の快適な室内温水プール。収納力・使い勝手とも抜群の個人ロッカー。広い食堂はメニューも豊富で焼きたて自家製パンも人気だ。
学校行事
体育大会・創立記念祭の二大行事、中1から高2まで行われる宿泊行事
6月に開催される体育大会は、学年対抗で競われる競技のほかに、中2から高2までの各学年によるダンスが彩りを添える。高3が演じるカドリール・プロムナードは本校の象徴。
11月の創立記念祭(学園祭)では、学習の成果を発表するクラス展示・学年展示のほか、運動部が他校と対戦する招待試合、文化部の展示・舞台発表・演奏など、クラブや委員会の活動の成果を発表する。
宿泊行事は、中1から高2まで毎年行っている。5月には中2のイングリッシュキャンプ、高1の研修旅行。7月には中1が軽井沢学習寮に宿泊して、自然に触れ、カーリング体験などを通して友と親睦を深める。12月には中3が広島修学旅行に行き、平和学習に取り組む。3月には高2が京都・奈良修学旅行に行き、自国文化について理解を深める。
部活動
オーケストラ部、ダンス部、パフォーマンス部など多彩
クラブ活動が盛ん。活動日は週2回~3回など、クラブによる。運動部は、ダンス部、ソフトボール部、テニス部、剣道部など(計9)。水泳部は校内の温水プールで練習し、関東大会にも出場している。文化部は、演劇部、茶道部(裏千家・表千家)、書道部、ギター部など(計20)。部員100名超のオーケストラ部、チアダンスやジャグリングを行うパフォーマンス部、英語のミュージカルを上演する英語部、百人一首の競技かるたに取り組むかるた部など、ユニークなクラブが豊富だ。同好会は模擬国連同好会、ストリートダンス同好会など(計4)。
進路指導
例年東大、一橋大などに合格。難関私立大・医歯薬系も多数
生徒が中心になって進路について学ぶ。中3では働いている方へのインタビューを通して職業研究を実施する。高1の研修旅行では1人1人自分自身の将来の目標についてスピーチを行う。このような機会を通して職業観を養い進路選択に向けて自己をみつめていく。高2以降は文理に分かれて大学進学を見据えて学習し、自由選択科目も多様に設置されている。
例年東大、一橋大、東京外語大、東京藝術大、国際教養大など難関国公立大に合格、私立大学も早慶上智、東京理科大、GMARCH、医歯薬系など多数合格している。指定校推薦は東京女子医科大、聖マリアンナ医科大、慶應義塾大、早稲田大、上智大、立教大、青山学院大、北里大など多数。
その他
インクルーシブリーダーシップを育成する生徒会活動
生徒自治を推進している。その中心となるのが生徒会だ。生徒総会を最高の議決機関とし、生徒会長をはじめとする執行委員会、各委員会の委員長などが中心となって、全校生徒が協力し合い、学校行事や日常生活のルールなどを民主的に決定している。また、体育大会、修学旅行、研修旅行は生徒主体の実行委員会により運営される。
こうした活動は、東京女学館がめざす「リーダーシップ」と「インクルーシブリーダーシップ」の両方の養成につながっている。インクルーシブリーダーシップとは、人間同士の信頼関係を自ら築き、それを基によりよい社会をつくりあげていく力のことであり、東京女学館では21世紀を生きる人々に求められる力として大切にしている。
制服
伝統の白いセーラー服
東京女学館の制服は今から100年前の1930年(昭和5)に制定された。同校で約45年間英語を教えた英国人教師ドロセア・E・トロット女史が提案した「英国では高貴な人は白を着る」という言葉に、「品性を高め、真剣に学べ」という女学館に受け継がれる精神を重ね合わせ、白いセーラー服となった。胸元の青いシルクのリボンとともに受け継がれるこのセーラー服は東京女学館のアイデンティティの1つとして、在校生や卒業生からも長く愛されている。