学校詳細
建学の精神、教育理念
弱者のために使命を果たすカトリックの教え
1881(明治14)年創立のカトリックの女子校。母体となる修道会の発祥の地であるフランスをはじめとした各国出身のシスターが集い、国際色豊かで、グローバルな伝統を築いてきた。修道会は、創立当時、児童養護施設や施療院も設立。一人ひとりに手を差し伸べるその精神は、今も息づいている。
校訓は「従順」「勤勉」「愛徳」。弱い立場の人のために、自分の能力を使うことに喜びを見出す女性を育てる。カトリックの愛の教えを基盤とし、生徒は、祈りに始まり祈りに終わる日々を過ごしている。
教育の特色
ひとり一人の希望進路に応じた能力の養成
キリスト教に基づいた心の教育を通して、生徒ひとり一人が自己肯定感を育み、他者に必要とされ役立てることの喜びを知る。そして、将来人々の幸せのために貢献できる芯の通った女性の育成を目指す。
生徒全員が英語、フランス語の2か国語を学んでいるのも同校ならではの特徴。多様な文化に触れ、世界への関心を高める。フランス語は外交、芸術、科学など多くの分野において使われる言語であり、国際社会での活躍の場が広がる。チャレンジイングリッシュやグローバルビレッジなど国内でのプログラムの他、ニュージーランド(中学生)、アメリカ(高校生)での短期留学プログラム、またコリブリ日仏短期交換プログラム(高校生)がある。それぞれのプログラムで生きた語学を学び、異文化を体験して国際社会を意識する国際教育も充実。教科書の知識を実際に体験することで理解をしっかり深められるような学習をしている。理科では実験や観察を多く行い、外部の専門家から受ける課外授業も充実している。近年、理系選択者が増加し続けている。
施設設備
4室ある理科室も理系への興味を掻き立てる
木のぬくもりが感じられる校舎には、40年以上大切に使われてきた伝統ある雰囲気が漂っているが、全教室にはWi-Fi環境とスクリーンを整備し、一人一台所持しているPCを活用した授業を行っている。地下には冷暖房完備の体育館があり、理科室は物理、化学、生物、地学に対応した4室があり、中学3年間で約100回もの実験・観察が行われる。また、3室の音楽室、2室の美術室と彫金木工室もあり、多様な芸術の力を育む設備も整っている。
学校行事
2か月かけて曲を仕上げる合唱祭は感動の行事
コンクール形式の合唱祭は、プロの音楽家が審査を行う。曲決めに始まり、クラスで2か月練習する。気持ちを1つにして歌い終わった時の感動は一生の宝物になる。
球技スポーツ大会では、生徒自身で練習を計画し、ノートに記録し、改善していく。得意な生徒だけが活躍するのではなく、苦手な生徒に教え、全員で努力するあたたかい光景が見られる。
学園祭では「おもてなし」の精神を発揮。学年、委員会、クラブの他有志団体による発表も多く、とても盛り上がる。
部活動
ボランティア、演劇、音楽、運動が盛ん
創立当時から続く奉仕活動は「小百合会」という部活動としても受け継がれている。手芸品を製作し、バザーでの売り上げを施設や団体に寄付する。東日本大震災直後から始まった被災地支援活動も自主的に続けられている。
演劇・ミュージカル系のクラブは、日本語、英語、フランス語の3つがあり、いずれも人気。音楽のクラブも、吹奏楽、弦楽、筝曲、ギターとバラエティ豊か。
何事にも手を抜かずに一生懸命取り組む生徒が多く、実績を残している。運動部の活動も盛んで、多くの大会で入賞している。近年、有志によるデイベート活動も盛んで、対外試合にも積極的に参加している。
進路指導
医療系分野への進学が増加
あらゆる教育活動がキャリア教育とつながっている。大学合格がゴールではなく、社会に出てからの姿を見すえ、進路を定めていく。
中学では、プロのスタッフによる演劇のグループワーク、テレビ局での番組制作、留学生との交流など、多彩なキャリアプログラムを実施。外の世界に視野を広げ、コミュニケーション能力を高めていく。高校では、大学の模擬授業、卒業生の講演、個別面接などによって、生徒一人ひとりの進路を支えていく。
近年、理系に進む生徒が増加。なかでも医療系に進む生徒が多い。背景にあるのは「人のために」という使命感。実際に、救命救急医やへき地医療など、困難の多い仕事に就く卒業生も多い。それがまた、生徒たちのよきモデルとなっている。
その他
約100年続く伝統の制服に強い愛着
約100年間基本的なデザインが変わらない制服に、生徒は強い愛着を感じている。先輩から脈々と受け継いできた制服が、誇りとなっている。
海外帰国生入試には、30年以上の実績がある。各学年に10名あまりいる帰国生の存在も大きく、個性を大切にし合う空気につながっている。