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東洋大学京北中学校

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スクール特集(東洋大学京北中学校の特色のある教育 #1)

徹底した感染予防とオンライン授業の生配信で、 健康面と学習面の両立を実現

東洋大学の附属校として6年目を迎えた東洋大学京北中学高等学校は、新型コロナウイルス感染拡大で臨時休校の間、HR、面談、授業をオンラインで開始。大きな手応えをつかんだそうだ。

世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。全国的に休校が相次ぐ中、東洋大学京北中学高等学校は、生徒たちや保護者を不安にさせないようにさまざまな対策を検討し、実施してきた。感染症予防、卒業式、入学式、課題、オンライン授業などについて、同校の試みを石坂康倫校長先生に話を聞いた。

休校後はまずスタディサプリを活用し、課題提出からスタート

2月後半からコロナウイルス感染症拡大について大きく報道されるようになり、東洋大学京北中学高等学校は対策について話し合いを重ねたと言う。石坂校長先生は「3月の卒業式は、生徒と教師など学校関係者のみで行いました。中学3年、高校3年共に大切なセレモニーですので何とか実施できて本当に良かったです。その後は入学式に向けて準備をし、4月4日が中学生、5日が高校生の入学式を予定していましたが、臨時休校を余儀なくされ、残念ながら実施できませんでした。代わりに入学許可証と私の式辞に手紙を添えて、新入生たちに郵送しました」。入学式は叶わなかったが、丁寧な対応で新入生たちを歓迎。そして、休校が決定してからの同校の動きは早く、各教科、科目ごとに課題と学習スケジュールを教材とともに生徒たちの自宅に郵送した。「スタディサプリを活用して課題を提示し、生徒たちに進行状況を確認したり、質問を受けられるように整えました。ただ、いつまで休校が続くのか先が見えない中、教師たちの間では生徒にきちんと学習させたいという思いがあり、双方向のオンライン授業を実施することにしたのです」と石坂校長先生。4月の上旬にはオンライン検討委員会を立ち上げ、オンライン授業の準備を急ピッチで進めたそうだ。

▶︎石坂康倫校長先生

初のオンライン授業をライブ配信で開始

同校は4月27日からオンライン対応を開始した。Zoomを活用し、教師たちの研修も行い、自宅にいても学校と同じようにホームルームや授業ができるようにしたそうだ。「オンライン授業に向けた研修を全教員で行い、セキュリティ面も万全に整えて、教師たちは授業に臨みました。まずは全校一斉にホームルームと個人面談から始め、GW明けからオンライン授業をスタートさせました」。中学1年から高校2年までは午前中1日3時限の授業を行い、高校3年生は1日7時限。授業は、教室で教師が板書しながら授業を行う姿が映し出される。オンライン授業の導入で、教師と生徒が時間の共有ができるようになったのだ。また同校のオンライン授業はライブ配信のため、教師も生徒もある程度の緊張感をもって取り組むことができただろう。「開始する前はどうなるだろうと思いましたが、特に問題なくスムーズにオンライン授業は進められました。また教師と生徒・家庭との連絡はClassiを活用し、その後の対応についてもこまめに連絡を取りました」と石坂校長先生。オンライン授業のあと、午後は復習と課題学習にあてるように生徒に指導し、自宅においても学校生活と同じような意識で勉強に取り組めるように学校全体で生徒たちの学習を支えた。学年のスタート時から休校になってしまい、不安な気持ちを抱える生徒たちにとって、ホームルームと個人面談からオンラインが始まったことは大きい。生徒たちの心のケアにも配慮した同校の取り組みは、保護者たちにも安心感を与えただろう。

6月から分散登校、7月には部活動再開

6月1日から午前授業、午後授業に分けて分散登校をスタート。授業開始時間を少し遅らせて、9時10分からに設定し、生徒たちはやっと学校で先生やクラスメイトと顔を合わせることができた。「登校したらサーマルカメラで検温をします。37度を超えたら保健室へ。その後の経過を見て、熱が下がらないような場合は帰宅させました」と石坂校長先生。登校再開にあたって、学校再開委員会を立ち上げ、様々な準備を整えてからスタートさせたそうだ。「最初に行ったのは、中学、高校の学年集会です。中学1年、高校1年にとっては、これが入学式の代わりです。第1アリーナに、紅白幕や入学式という看板、花も飾り、ソーシャルディスタンスを守って席を配置しました。やはり新入生を歓迎すると言う気持ちを表したかったのです」(石坂校長先生)。6月2週目からは、高校3年は毎日登校、それ以外は週4日登校で、7時限授業を行い、その後は、1週間ごとに様子を見ながら、少しずつ登校時間を増やし、6月の最終週には部活動以外は通常の学校生活、7月13日からは部活動も再開した。

新型コロナウイルス感染症予防が充実した学校生活を育む

同校の感染予防は万全。登校時の検温はもちろん、自宅での体温チェックや健康状態を記す「健康観察シート」の提出と教室に入る前の手洗いを義務付けている。食堂もオープンしているが、収容人数の半分に制限をし、座席も対面をなくして横並びの配置にし、生徒が下校したあとは教職員が校内消毒作業を行い、エアコンなどのスイッチに至るまで、生徒が触れる箇所はすべて消毒している。また生徒の中に感染者との濃厚接触者がいる場合は、すぐにPCR検査を受けるように指示。細かいところまで目を配っているのだ。そのような感染予防を徹底させながら、学習面での遅れがないように休校中もオンラン授業で授業を進め、生徒の健康と学習面の充実の両立を成功させた。
石坂校長先生が今回の臨時休校を経て強く感じたのは、学校再開後、生徒たちの学習へ取り組む姿勢の変化だ。「私はときどき各学年の授業を見学しに行くのですが、学習態度がとてもいいんですよ。多少おしゃべりするような生徒がいるかと思ったんですがいませんでした。やはり生徒たちも学校に来たかったんですね。クラスメイトと授業ができる環境を大事にしているんだと思います」
新型コロナウイルス感染症がどのように変化していくのかは誰もにわからない。しかし、きちんと検討委員会を設け、話し合い、休校時における感染予防と学習スタイルを整えた同校は、再び休校することになっても決して動じないだろう。むしろ、より授業スタイルを進化させる可能性が大いにある。

(取材を終えて)
インタビューのあと、石坂校長先生に案内していただき授業を見学。インタビューの通り、生徒たちは真剣に授業に取り組んでいたが、休み時間には廊下に出て笑い合う姿も垣間見え、メリハリのある学校生活を送っていると感じた。また保護者が安心して子供を登校させられるように感染予防は徹底。生徒の安全を第一に考えた同校の取り組みは評価されるべきだと思う。今後、ICT設備の充実を目指すとのこと。大いに期待したい。

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