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報徳学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(報徳学園中学校の特色のある教育 #8)

昼休みはLet‘s enjoy English! 英語スキルを磨くC-Room

「文武両道」の充実した環境の中、自学自習システムを身につけて学力の向上を目指す報徳学園中学校。多様性のある人材育成をテーマに、国際教育プログラムに注力する取り組みについてレポートする。

国際人として世界で活躍できる人材育成を教育の柱のひとつとする同校では、海外研修や国際交流合宿など、6年間を通してさまざまなプログラムが用意されている。日常的な語学力のスキルアップに活用する生徒が多いC-Roomを中心に、英語科主任の八田哲郎先生と英語科のイエーツ・イアン先生にお話を聞いた。

毎日、昼休みに英語でコミュニケーションできるC-Room

2018年に校舎2階に開設されたC-RoomはCross-cultural Roomという。“Cross-cultural”とは“異文化間の”という意味。国籍や文化、言語、宗教を越えた学習や交流を行い、その活動を通して生徒の多様性を育むことを目的としている。毎日、昼休みにオープンされ、英語科でカナダ出身のイエーツ・イアン先生を中心に、生徒たちがオールイングリッシュでのコミュニケーションにチャレンジしている。

C-Roomは、英語に興味がある、スキルを身につけたい生徒たちが自主的に利用する部屋。常連の生徒もいれば、英作文や英検面接の指導などに利用する生徒も。ゲームをしたり、トークしたり、楽しいひと時を過ごすが、入室したら会話は英語のみが基本ルールだ。コロナ禍以前は、アメリカからの交換留学生とのコミュニケーションにも使われていたそうだ。

イエーツ先生は「C-Roomに通い始めの生徒は日本語が混じることもあるけれど、この部屋ではみんな『We try English!』しています。高校生にもなると、日常的なコミュニケーションは問題ないくらいに話ができるようになります」とのこと。取材時もちょうど英検2次試験前で、準1級にチャレンジする生徒との面接練習が予定されていた。報徳学園に勤務して11年になるイエーツ先生はほがらかな雰囲気。英語で会話することへの恥ずかしさなどを気にせず、楽しくトライできる環境だ。

▶︎英語科主任 八田哲郎先生

▶︎英語科 イエーツ・イアン先生

C-Roomを活用している生徒の声

実際にC-Roomを活用している高校3年生の小林さんに話を聞きました。

「C-Roomは週に2回ほど来ています。イエーツ先生やその日一緒になった生徒と一緒に英語で会話したり、ゲームなどでコミュニケーションを楽しんでいます。こちらに来るようになってから、英語で話す時に、より自然で適切な表現ができるようになりました。またヒアリングでは、以前より少し速めの英語でも聞き取れるようになったと思います。イエーツ先生はユーモラスな方です。僕たちが間違った表現をした時には、やさしく的確に指摘してくれるすばらしい先生です。

僕は中学2年生の時に、アイルランドの語学研修に参加しました。リスニングやスピーキングの力が向上したことはもちろんですが、英語で話すことの恥ずかしさがなくなりましたし、英語を習得した先の広い世界を感じることができた貴重の体験になりました。将来はイギリスで仕事をしたいと思っています」

海外研修にチャレンジした後も、日常的にC-Roomで英語スキルを磨き続けている小林さん。将来の目標にリアリティがあるからこそ、英語のスキルアップにも熱心に取り組めている様子が感じられた。

豊富な国際教育プログラムで、国際人を目指す

報徳学園では、希望者は中学2年生から海外研修に参加できる。アイルランドに始まり、イギリス、アメリカ、オーストラリア、フィリピンと高校2年生まで、春休みや夏休みを利用して参加できる。研修先ではホームステイや寮で暮らしながら、現地校や語学学校で英語を学び、海外での生活を経験する。

英語科の八田先生は「海外研修に参加した生徒には、英語だけでなく、英語をひとつのコミュニケーションツールとして使える国際人になってほしい。国際人とは英語だけでなく、様々な文化の人たちと多様性を認め、気軽に話せる人材。海外での経験を通して、幅広い視点を持つことで、日本の社会においても、ひとつの意見に固執するのではなく、多様な意見が取り入れられる人間に成長できると考えています」と話される。

昨年は6年間で4つの海外プログラムを経験した生徒がいたとのこと。高校3年生の大学受験時には国際学部を希望して進学し、将来は英語を使った仕事を目指しているという。その彼が「海外研修に参加したことで、積極的になった。片言でも英語で話せることが自分の自信になる。海外では新たな自分を発見できるし、それが日本での自分の自信につながる」と話してくれていたそうだ。海外にチャレンジする時間が十分あるのは、中高一貫教育のメリットのひとつと言えるだろう。

海外研修プログラムは希望者による参加だが、中学2年で実施される国際交流合宿は全員参加だ。2泊3日の国際交流合宿では、大阪大学の留学生とともにチームを作り、共同生活を通してお互いの文化を知り、理解を深める。英語への興味が低い、モチベーションを保ちにくい生徒もこういったプログラムを通して、興味が持てるようにアプローチする。また通常の授業においても、英語と相性のよいタブレットを活用したり、映画を通して日常的なフレーズを学んだりと、学校全体で英語へのモチベーションを高める取り組みが盛んだ。

報徳学園中学校は、勉強面では中学生の間から自学自習のサイクルを身につけ、自走できる生徒を育成するとともに、クラブ活動や学校行事、グループワークなどを通してリーダーシップや主体性を育む文武両道型の男子伝統校だ。「それぞれの持ち味を磨き、社会に役立てる」が教育方針だが、豊富な国際教育プログラムを通して、国内外どこでも自分らしく活躍できる人材の育成を目指している。

<取材を終えて>
C-Roomに常駐されているイエーツ先生は取材中もほがらかで、報徳生の様子を楽しそうに話してくださった。C-Roomを訪れる生徒たちは、チャレンジがしたいと思っているタイプの生徒のため、積極的だそうだ。イエーツ先生いわく、高校生にもなると“ぺらぺら”で話せる生徒もいるとのこと。学校外で英会話教室や塾、オンライン教材などを利用しなくてもいいのは効率的だし、毎日リアリティのあるコミュニケーションができる贅沢な環境だ。思えば、昨年、同校で取材した高3生にも、イギリスでの海外研修を通して、外国語学部への進学を目指している方がいた。自身の将来を見つめるきっかけになる充実した国際教育プログラムであることが感じられる。

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