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ほうとくがくえん

報徳学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(報徳学園中学校の特色のある教育 #4)

体験型キャリア教育とICT教育で生徒の未来を創る

大学合格実績の年々上昇し、現在ICT教育を推進し今後さらに教育の向上が期待される報徳学園中学校。その教育の特徴をうかがいました。

報徳学園中学校では、生徒が体験を通して自ら将来について考えるキャリア教育に力を入れ、目的意識や学ぶ意欲を培っています。大学合格実績も上昇し、京大・阪大・医学部はじめ国公立・私立難関大学に多数合格しています。現在ICT教育を推進し、今後さらに教育の向上が期待されます。

報徳学園中学校の教育について、入試広報部長の堀谷享生先生と、ICT教育部長・英語科の新庄秀臣先生のお二人にお話をうかがいました。

コース別のキャリア教育を展開

はじめに、本校では二つのコースを設置しています。難関国公立大学や医歯薬系進学をめざす「Ⅱ進コース」と、国公立大学・難関私立大学への進学をめざす「Ⅰ進コース」。
キャリア教育も、コース別のプログラムを充実させており、本校の教育の特色の一つとなっています。さらに、ICT教育も本格的にスタートし、授業やキャリア教育などに活用しています。

Ⅱ進コースのキャリア教育として、6年間系統的に「グローバルキャリア教育」を展開しています。さまざまなプログラムを通して、世界へ目を向けながら、自分自身を見つめ、広い視野で将来を考えることが「グローバルキャリア教育」の大きなねらいです。あわせて英語力も高めます。2020年から始まる大学新入試も意識して、グループ学習や体験活動などを多く行い、思考力や判断力、表現力などを養います。

▶左:新庄秀臣先生/右:堀谷享生先生

国際ボランティアや国際交流合宿

「グローバルキャリア教育」のプログラムとして、Ⅱ進コースの中1は、企業と連携しながら国際ボランティアに取り組みます。現在ユニクロと共同で、途上国に古着を送る活動を行っています。

中2は京都で国際交流合宿を行い、京都大学の留学生たちと交流します。また、通訳案内士の方といっしょに外国人旅行者へ観光ガイドを行います。この合宿によって、英会話を実践するだけでなく、通訳案内士という職業についても学びます。

国際交流合宿のために、生徒たちは英会話を一生懸命練習します。そして、合宿中は留学生と生き生きと交流する姿が見られます。旅行客の方たちにもとても楽しそうに案内していますよ。

▶国際ボランティア

▶国際交流合宿

セブ島にてマンツーマンの語学研修

中3では「グローバルキャリア教育」として、教科横断型学習への取り組みと、劇団四季の観劇を行います。教科横断型学習では、社会科や国語科、英語科で「アジアの中の沖縄」をテーマに、グループでの協働学習と発表を行います。これは沖縄修学旅行を意識した教科横断型学習です。

劇団四季の観劇では、まず観劇の前に同劇団のスタッフを招き、仕事について話をしてもらいます。劇団の舞台衣装や道具を保管する倉庫で働くスタッフを招いたこともあります。こうした機会を通して、生徒たちは、総務課や広報課などいろいろな部署で働く人がいて劇団が成り立っていることを学びます。そして、お話のあとで観劇することで、生徒たちは違った観点から新しい発見をしています。

高1はフィリピンのセブ島にて、マンツーマンでの語学研修を行います。高2は、Ⅱ進・Ⅰ進合同の修学旅行を実施します。オーストラリア・シンガポール・マレーシアでの海外修学旅行、または国内スキー旅行を選択します。

▶セブ語学研修(英語の勉強の様子)

▶海外修学旅行(オーストラリアファームステイ)

英語力は全国平均を上回る

英語教育は「グローバルキャリア教育」と直結するため、重視します。特にアウトプット型の学習に力を入れています。Ⅱ進コースの中1は、クラスごとに英語の歌を覚え、発表します。中2~高2は英語スピーチコンテストに取り組みます。その準備にも充分時間をかけています。たとえば、セブ島語学研修と関連付けて、フィリピンについて約1年間かけて調べ、スピーチコンテストで発表します。

こうしたグローバルな視点からのキャリア教育によって、生徒の興味・関心が世界へと広がります。将来は国際関係や語学関係の仕事に進みたいと考える生徒も出てきています。また、理系志望の生徒も、英語が得意になります。英語力は受験だけでなく、将来理系の職業に就いてからも大切です。

Ⅱ進コースでは、年2回GTEC*を受験しますが、全学年で全国平均を上回っています。特に高2生は、平均より120点以上の差をつけています。
高2では「エッセイ」の授業を設置し、ネイティブ教員と日本人教員の両方が指導します。中1から高2まで5学年合同で行う恒例の夏の勉強合宿でも、中3~高2対象に「エッセイ」「文法」「長文読解」の英語講座を設けています。学年にかかわらず希望する講座を受けることができます。

*ベネッセのGTEC for STUDENTSを受験。大学受験に必要な英語力の定着度を把握することができる。

▶セブ語学研修(孤児院の様子)

▶英語スピーチコンテスト

Ⅰ進コースのCDE(キャリアデザイン教育)

Ⅰ進コースは、勉強と部活をバランスよく行いながら大学進学をめざしたい生徒のためのコースです。難関国公立大を志望しつつ部活も頑張りたいと、こちらのコースを選ぶ生徒もいます。そうした生徒のために、Ⅰ進コース内に「Ⅰ進選抜クラス」を設置しています。このクラスで学び、部活も続けながら大阪大学へ進学した生徒もいます。

Ⅰ進コースでは、本校オリジナルの充実したキャリア教育「CDE(キャリアデザイン教育)」を展開しています。こちらも6年間系統的立てて、発達段階に応じたさまざまなプログラムを実施しています。

中1・中2のCDEプログラムは、プレゼンテーション力やコミュニケーション力など、これからの社会で必要となる力を高めることが目標です。グループでブレインストーミングや話し合いなどを行い、課題発見・課題解決に取り組みます。たとえば、充実した学校生活を送るためにどうしたらいいか、本校のすぐ近くを流れる武庫川をきれいにするためにどうしたらいいかなど、生徒が取り組みやすい身近なテーマについて、友だちとともに解決策を考えていきます。

遠い目標から近い目標へ

中3は職業研究を行い、高1ではそれを引き継ぐ形で大学研究に取り組みます。高1ではチームワークを高めるためのキャンプや、英会話の強化学習も行います。高2はプレゼンテーション大会という大きなイベントに取り組みます。世界的な視野から興味あるテーマをグループごとに決めて調査し、解決策を考え、発表します。これまで2020年のオリンピックに関連したテーマなどに取り組んでいます。

CDEによって段階的に学んでいくことで、生徒は自分の将来について具体的に考えることができます。さまざまなプログラムを通して視野を広げ、遠い未来に目を向けてほしいと考えます。そのなかで自分の興味あるテーマや分野を見つけ出し、未来の目標としてほしい。そして、そこに行きつくための大学進学という目の前の目標も、しっかりと意識させます。遠い目標と近い目標の両方について繰り返し考え、目的意識を高めていくこと、そして大学受験に向けて自らかんばることが、CDEの大きなねらいです。

CDEプログラムは主に総合的な学習の時間や、夏休み期間を利用し、年に約10回実施します。21世紀は職種が多様化し、現在の仕事のうち近い将来無くなる仕事も多くあります。そうしたこともCDEのなかで教えます。Ⅱ進・Ⅰ進それぞれのキャリア教育を、これからも本校として自信を持って推進していきます。

2017年度入学生よりiPadを所有

21世紀の高度情報社会では、ICT*を使いこなす能力が必須となっています。また、デジタルネイティブ世代と呼ばれる現代の子どもにとって、ICTはごく身近なツールです。これを授業や自学自習に活用することで、大きな学習効果が期待できます。公立学校でも2020年より生徒1人1台タブレット端末を所有することが決まっています。

*Information and Communication technology:情報通信技術

すでに本校では、昨年2016年にプロジェクター付き電子黒板を各教室に設置し、デジタル教材を活用した授業を行っています。動画や写真などのデジタル教材を電子黒板に拡大して映すことで、リアルに学ぶことができ、理解を深めることができます。

そして、今年度の中学入学生より一人1台iPadを所有し、ICT教育をさらに推進させています。ベネッセのクラウドサービス・Classiを導入し、中学1年生はiPadを用いて教師と生徒、生徒同士の双方向型の授業を行っています。

予習・復習にもICTを活用

授業でのiPadの活用として、たとえば英語の授業では、生徒たちの書いた英作文を一斉に電子黒板にアップロードし、みんなで共有しながら学習を進めます。また、グループ学習では、プレゼンテーションのための資料や写真をiPadに取り込み、グループ内で共有しながら活動を進めます。キャリア教育のグループ活動でもiPadを活用しています。

授業の予習・復習にも、ICTはたいへん有効です。たとえば、Classiの学習動画を活用し、生徒が各自で授業の復習をします。また、本校教師が予習用に自分の授業動画を作成し、配信しています。生徒はそれを見て、次の授業で学ぶ内容について予習しておきます。
Ⅰ進コースでは英語・数学・国語の基礎学習としてドリルを毎週配信し、それに合わせて小テストも行います。合格点に達しない生徒は補習を行います。

ICT教育の展望

ICTの活用として、今後ポートフォリオも作成していきます。生徒のさまざまな活動記録を個別にまとめ、蓄積したものがポートフォリオです。
たとえば、生徒が勉強や部活などのスケジュールを書き込み、学習記録のポートフォリオを作ります。これを担任と共有し、生活リズムや勉強計画の見直しに役立てます。

さらに、学校の成績や模試の成績、英検などの資格、キャリア教育での活動、部活での活躍などをまとめた個別のポートフォリオを作り、学習指導や進路指導に役立てます。Ⅱ進コースでは英語の多読を行っており、この記録もポートフォリオに加えたいと思います。そして、最終的に卒業後の進路結果も記録すれば、中高6年間の成長の軌跡をたどることができます。

生徒一人ひとりのポートフォリオは、学校にとってもたいへん貴重です。たとえば、Ⅱ進コースで難関国公立大学や医学部に合格した生徒の、6年間の成績推移はどうだったか、グローバルキャリア教育での活動はどうだったか。また、Ⅰ進コースで勉強も部活も頑張り、難関国公立大に進んだ生徒は、どのように勉強したかなど、ポートフォリオによって具体的に分析することができます。それをあとに続く生徒たちへの、より効果的な進路指導に役立てます。

本校が最も大切にするのは、生徒の大学進学のさらに先を見据えた教育です。そのためにこれからもキャリア教育に力を入れていきます。そして、ICT教育も生徒の未来に役立てることができるよう、さらに発展させていきます。

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