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報徳学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(報徳学園中学校の特色のある教育 #5)

昼休みや放課後を有効活用し、意欲的に学びを深める場を提供

文武両道を実践する報徳学園中学校において、限られた時間の中で集中して学びを深めていくことは重要なポイント。本年度からスタートした国際教育と放課後学習支援に関する新たな取り組みについてうかがいました。

報徳学園中学校では本年度より、ネイティブスピーカーの教員と生徒たちが気軽に交流できる『Cross-cultural Room(愛称:C-Room)』を開設。また、放課後学習支援の新たな取り組みとして、『金次郎SEMINAR』および『金次郎STUDEO』も開設。国際教育と自学自習のさらなる強化を図っています。

国籍・文化・言語・宗教を越えた学習や交流活動を行う『C-Room』開設の背景や報徳学園の国際教育における取り組みについては入試広報部の塩見淳先生に、放課後講座『金次郎SEMINAR』と放課後自習室・個人指導『金次郎STUDEO』に関しては教育推進部長の西條裕朗先生にそれぞれお話をうかがいました。

▶︎入試広報部 塩見淳先生

▶︎教育推進部長 西條裕朗先生

気軽に参加できるランチタイムの異文化交流

報徳学園中学校の国際理解教育は、いきなり海外に行くのではなく、まずは日本で、自国文化の魅力を英語で伝えることの難しさを知ることからはじまります。中2では日本に来ている留学生たちと2泊3日の国際交流合宿を行い、日本の歴史や文化について、英語を使って紹介。また、希望者によるアイルランド語学研修、カナダ・オーストラリアへのツアー研修、フィリピンでの語学研修、アメリカ・オーストラリアにある姉妹校への交換留学、ホームステイ研修など、6年間を通じて段階を経た国際教育プログラムを組んでおり、ただ語学の知識を身につけるだけでなく、コミュニケーション力や表現力、問題解決力を高めていくことを目指しています。

研修参加前には、他国の歴史や文化を事前学習。そして、現地でのさまざまな体験から、多様性に対する認識を深めていきます。語学研修参加中は英語で日記を書くなどして感想文にまとめ、ICTを活用したプレゼン資料にまとめ、帰国後はしっかりと振り返りもします。こうした系統的な学びのサイクルを取り入れ、実践を通じて聞く、話す、読む、書くという英語の4技能をバランスよく伸ばし、英語をツールとして積極的に使えるグローバルな視野を持った人材の育成に取り組んでいます。

しかし、語学研修や交換留学などに興味を持っていても、部活動があったり、様々な理由で参加できない生徒も。そこで本年度より校舎2階に開設されたのが、『Cross-cultural Room(愛称:C-Room)』です。

C-Roomは国籍・文化・言語・宗教を越えた学習や交流活動を通して、生徒の多様性への認識を養うことを目的として開設された教室です。誰でも気軽に参加できるよう毎日昼休みに教室が解放され、ネイティブスピーカーの教員と生徒たちがお弁当を食べながら交流できる場となっています。例えば、前日に行われたNBAの試合の動画を流して、その試合についての感想を話し合ったり、音楽の歌詞について話し合ったり、ボードゲームやカードを使って語彙力を高めたりする中で、楽しくコミュニケーション力、表現力を養います。開設から数ヶ月が経ちましたが、中1から高3まで毎日平均して4〜5名の生徒が集っています。先日まで本校に来ていたアメリカからの留学生も参加してくれ、活発な交流が行われていました。「英語を話してみたいけれど、なかなか使う場面がない」「語学研修や留学に興味はあるけれど、今は部活動があって参加できない」「将来は英語を使う仕事がしたい」「語学研修前に研修先の国についてもっと知りたい」など、参加する生徒の目的はさまざまです。まだまだ始まったばかりの取り組みですが、今後はもっと多数の生徒に参加してもらえるイベントなども考えていきたいと思っています。来年度には中学生だけが参加できる日を設定するなどして、より活用しやすい場へと進化させていきたいと考えています。

英語ディベートコンテストではベスト8に

『兵庫県高校生英語ディベートコンテスト』には、昨年度より報徳学園からも参加。今年は高Ⅰ、Ⅱ進コースより1組が出場し、ベスト8という結果を残すことができました。教科横断学習の一環としてさまざまな教科内で取り組み、多くの時間をかけて頑張ってきた取り組みですので、良い結果が出たことは喜ばしい限りです。今回コンテストに参加した全員が、フィリピンへの語学研修を予定しており、このディベートコンテストは、その事前学習となります。語学研修は英語力の習得が最終目的ではありません。異国の地での交流を通じて、価値観の違いや多様性に対する認識を深め、異文化を受け入れて視野を広げることが大切なのです。このコンテストでの経験を糧に、語学研修の場でも彼らがさらなる成長を遂げ、「こんなに話せるようになって楽しい」と感じてくれることを期待しています。

放課後講座『金次郎SEMINAR』と自習支援『金次郎STUDEO』

化学実験室、物理・生物実験室などが整う蟻田記念館の空き教室を活用し、高1〜3までの希望者を対象に、予備校講師や報徳学園教員による放課後講座『金次郎SEMINAR』を本年度から開催しています。開催日は月・火・木・金の4日間で、教科は英語、数学、物理、現代国語など。放課後16:30から100分間の講座を1教科あたり年間25回、個人負担は1万2000円のみで受けていただけます。事前に各教科のシラバスを提示して、参加したい講座を受け付けています。1〜2年生の講座では、基礎固めから応用まで、3年生は受験用講座を用意し、進路対策に取り組んでいます。

また、これまでは個々の生徒の判断で自由に放課後の空き教室で行われていた自学自習。本年度より蟻田記念館内に自学自習スペース『金次郎STUDEO』を新たに設け、より集中して取り組めるように改善しました。自学自習の場を1箇所に決めたことで、放課後に居残って学ぶ生徒の数を把握できるようになり、安全面でも保護者の皆様には安心していただけるようになったと思います。『金次郎STUDEO』には無償と有償のコースがあり、有償コースは月に1万円弱で、金次郎STUDEOチューターとして常駐するスタッフにわからない部分などを質問することができます。数名いるチューターは生徒たちと年齢も近く、お兄さん的な立場で相談もしやすいそうです。本年度は100名弱ほどの生徒から申し込みがありました。有償コースでは個別面談のうえ、学習計画の立案もしてもらうことができ、入退室もカード管理されて、保護者の方へ連絡が行くようになっているので、帰宅が遅くなる日も安心していただけます。平日は20:30まで、土曜日は18:30まで開放されており、無償コースは現在、平均して30名くらいの生徒が利用しています。夏休みはお盆期間中も含め、朝10:30〜18:30まで開室。生徒のほとんどが3〜6ヶ月単位で定期券を購入していると思いますので、夏休み期間中も無駄なく定期券を利用してもらえますし、部活動の前後の時間も有効に活用でき、夏休みの課題を持ってきて、質問しながら早めに終わらせることも可能です。

本年度からの取り組みのため、成果を明示することはできませんが、この取り組みは「自分の好きなように学びたい」という生徒のニーズにもマッチしており、生徒たちも積極的に取り組んでいるようです。集中して効率的に学ぶ姿勢を養うことができ、受験に向けた勉強の仕方の変化にもつながるのではないかと期待しています。保護者の皆様からのご意見なども参考に、今後も利用者数が増えて定着して生徒たちの成績が伸びていけば、施設もさらに拡充していきたいと考えています。

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