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常翔啓光学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(常翔啓光学園中学校の特色のある教育 #3)

国立大医学科現役合格の卒業生に聞く、 楽しい学校生活と学習面のサポート

2022年度入試の国公立大学現役合格者が49名と、進学実績が右肩上がりの常翔啓光学園中学校・高等学校。特進選抜コースから徳島大学医学部医学科に現役合格した卒業生に話を聞いた。

難関国公立大学・医歯薬系大学を狙える高い学力を身に付けることを目的とする特進選抜コースと、難関私大・学園内大学の進学を目指す未来探求コースの2コース制を導入する常翔啓光学園中学校。特進選抜コースに在籍し、塾などに通わず学校の自習室メインの学習で徳島大学医学部医学科に2022年現役合格した小林尽平さんと、小林さんの担任を6年間務めた真嶋亨先生に、常翔啓光学園の学校生活や学習面での指導について話を聞いた。

2021年度卒業生 小林尽平さんのお話:クラブ活動・異学年交流を通し、自主性を磨く

-常翔啓光学園を受験した理由を教えてください

僕は小学生の時にラグビーをしており、コーチから常翔啓光学園はラグビーが強いと聞いて受験しました。中学の3年間はラグビー部に、高校ではラグビー部と競技かるた部に入っていました。

▶︎2021年度卒業生 小林尽平さん

-ラグビー部での活動について教えてください

活動日は火・木・土の週3日で、1年の頃は中学生のみで練習をしていました。2年になった時に、高校生とできる部分は一緒に活動するようになりました。運動部ですが上下関係は厳しくなく、先輩には敬語で接するものの、私生活では一緒に遊びに行ったりするほど仲が良かったです。3年生の時に副部長を務めました。練習メニューを決める機会も多く、その経験を通して自主性を磨くことができたと感じています。

-高校ではなぜ競技かるた部に入部したのですか?

僕は中学の頃から医者になりたいと考えており、練習が週6日ある高校ラグビー部では勉強と両立させるのは難しいと考え、ラグビー部に籍をおいてはいましたが、ほとんど活動に参加していませんでした。そんな時に友達から競技かるた部に入らないかと誘われました。中学の時に中学生全員で実施する百人一首大会があり、既に覚えていたことや、競技かるた部なら週2~3時間と拘束時間も短く、勉強と両立できるのではないかと考え、入部することにしました。競技かるた部は全国大会で優勝した経験もある部だったので、最初は緊張しましたが、先輩たちがとても優しく、楽しく活動することができました。

-常翔啓光学園は異学年交流が盛んだと聞きます

中学入学後すぐに、全学年参加のオリエンテーション合宿があります。この合宿では、1年生は自分のクラスの旗を作り、そして先輩たちから学校生活について教えてもらうというプログラムが2日間で組まれていました。夜も3年生の先輩2人と、まだ名前しか知らないクラスメイトの4人部屋で寝たのですが、翌日クラスメイトから「いびきしてたで」と言われて、とても恥ずかしかったことを覚えています。でも、そのことがあったからクラスメイトとも垣根がなくなって、めちゃくちゃ仲良くなれたのだと思います。

-学年が上がると指導する立場になりますが、その時はどのようなことを感じましたか?

1年生の時に先輩と顔なじみになれることは良いことだと感じたので、2年生では気楽に1年生と仲良くなろうと合宿にのぞみました。3年生では班長になり、4人の1年生を任せられました。合宿では後輩ともたくさん喋り、楽しい時間を過ごしました。今でもその4人の名前と顔をすぐ思い出せますね。オリエンテーション合宿はどの学年にとっても楽しい行事だと思います。
また、このオリエンテーション合宿の班は1年間一緒です。9月の体育祭でソーランを踊るのですが、このソーランも班の先輩から後輩に教える慣わしです。班長の時は、1年生がマスターできるように色々考えて、指導しました。この班長の経験も自分で考えて行動するという姿勢を育むのに、とても役に立ったと感じています。
※2021年度より新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、宿泊を伴わない形式で校内実施。

-ほかに、思い出に残っている行事を教えてください

中3時の四万十川修学旅行です。普通の修学旅行ではなく、班ごとに現地の一般家庭に泊めてもらい、お家の仕事の手伝いなどをします。僕らの班では田植えの手伝いをしたり、そのお宅の子どもと一緒にトランプをして遊んだり、夜には一面のホタルを見に綺麗な川に連れて行ってもらったりしました。昔から伝わる川の道具を使って、エビや魚を捕まえて、それを食べた班もあったようです。3年間過ごした仲間と一緒に泊まって、普段の生活ではできないことができ、めちゃくちゃ楽しかったですね!

学校の自習室での勉強メインで医学部に現役合格!

-次は勉強面での取り組みについて教えてください。常翔啓光学園の勉強のサポートはどのようなものがあるのでしょうか?

中学校では月・水・金の放課後に中学生全員をホールに集めて勉強するK¹タイムがありました。この時間では何を勉強するかも自分で決めて取り組みます。1年生から自分の自習スタイルを模索しながら作り上げていきます。

-勉強面で、同級生はどのような存在でしたか?

同じクラスに特待生として勉強をがんばっている友達がおり、その姿に刺激を受けて、自分もがんばることができました。また、高校入学後は、外部の中学から入ってきた同級生の成績が中入生より良く、勉強に気合が入りました。

-特進選抜は高入生とクラスは別だと聞いていますが、どのような点で高入生との違いを感じたのでしょうか?

進研模試や全国統一模試などの模試の成績は職員室前に貼りだされます。そこで1~5位くらいを高入生が占めていたり、中学の時にいつも1位だった子が6位になっていたりするのを見て、自分もがんばらないといけないと思いました。

-高校での勉強のサポートはどのようなものがありましたか?

まず、高校になると、毎朝英単語と国語のテストがあります。これは本当に大変でしたが、この毎日の積み重ねがあったからこそ基礎学力を育むことができました。放課後の講座もたくさんあり、僕は高1の時に外部講師による英検講座を受講しました。また、高1の時の勉強合宿も大きなターニングポイントとなりました。

-勉強合宿はどのようなものですか?

2泊3日の泊りがけで1日8~10時間勉強します。1日2科目ぐらいの授業があり、僕は古典を集中的に勉強することで苦手意識を払拭し、勉強したら伸びるという実感を得ました。勉強を終えて部屋に帰ると、中学3年間一緒の仲間と自由に過ごせるので楽しい面もある行事でした。

-大学受験に向けて、どのように勉強したのでしょうか?

僕は予備校にはほとんど通わず、学校の自習室メインで勉強をしていました。勉強のスケジュールやその日に何を勉強するかも、すべて自分で決めていました。今から思えば、自主的に勉強をがんばれたのも中学時代のリーダー経験が活きているのではないかと思います。人の指示に従うのではなく、自分の中で今の状況を整理することで自分に足りないものを把握し、動けるようになったのは良かったと思います。

-大学受験に向けて、先生方のサポートはありましたか?

分からない所があれば聞きに行ったり、赤本を解いて出したらすぐに採点して返してくれたり、間違った所があれば横で教えてくれたり、担任の先生には本当にたくさんのサポートをしてもらいました。
また、僕は共通テストで思うような点が取れず、他の学校だったら出願させてもらえないような点数でとても不安だったのですが、先生としっかり話しして後押ししてもらえました。担任の先生は6年間持ち上がりだったので、今までがんばってきた姿を評価してもらえたのかもしれません。その結果、受験し合格できたので、今でもとても感謝しています。
勉強以外のプライベートな話も先生とたくさんしましたし、学力面でも精神面でも支えてもらえたのは、大きかったです。

人との絆を深め、自分のやりたいことをがんばれる6年間

-常翔啓光学園の魅力は何だと思いますか?

学校行事がとても豊富で、1学年の人数が少ないからこそ同級生とめっちゃ仲良くなれるし、学年を超えての交流も盛んです。2学年上に同じ徳島大学医学部に進学した先輩がいるのですが、大学入学後に連絡を取ったら、ご飯を食べに連れて行ってくれたり、不安に思っていることの解決に携わってくれたり、とても優しく接してくださいます。
また、1人の先生が担当する生徒が少ないので、手厚いサポートも受けられます。勉強をがんばりたい、クラブ活動に励みたい、友達との学校生活を楽しみたいなど、その子その子の希望を叶えられるバランスの良さが魅力だと思います。

-今後の目標について教えてください

人と関わるのが好きなので、患者さんと積極的にコミュニケーションを取る医師になりたいと思います。たくさんの患者さんを診るよりも、地元の病院などで落ち着いて、一人ひとりの患者さんの不安に寄り添っていけたらと今は考えています。

真嶋亨先生のお話:中学時代から自学自習の姿勢を身に付ける取り組みを豊富に展開

-小林さんは自分でスケジュールを立てて勉強することで合格を勝ち取ったと話されていましたが、学校として生徒の自主的な勉強の姿勢を育む取り組みは何かあるのでしょうか?

中学生には、毎日の勉強の記録をつけるK¹ノートを渡しています。ノートは毎日提出してもらい、担任がチェックしてコメントを書いて戻しています。担任との交換日記のようなものですね。定期テストでは、テスト勉強の計画表やテスト後の振り返りシートの提出もあります。これらを通して予定の立て方などを丁寧に指導しています。

▶︎真嶋亨先生

-教員側もコメントを全員に毎日書くのは大変ではないでしょうか?

そうですね。大体1クラス30人ほどなので1時間ぐらいでできますが、これが1クラス40人になると1時間じゃ収まりません。これも少人数制だからできる利点ですね。

-ほか、中学の間は勉強面では何を大切に指導されていますか?

やはり基本的な勉強習慣を身に付けることですね。朝学で英数国の小テストを行っているのですが、不合格なら不合格でも良いのでやり直しや再テストをきっちり出すことが大切だということと、宿題や提出物の期限に遅れないように提出するよう徹底して指導しています。

-中学ではどのような進路に進むか考える機会も多いのでしょうか?

K¹クエストという学園内大学との連携講座があります。大阪工業大学の先生と一緒に淀川の水質調査をしたり、摂南大学を見学したり、今は未来探求コースの生徒は広島国際大学にも行くので、大学というものに触れる機会は多いと思います。
また中3で卒業研究を行います。卒業研究のテーマは自由で、1年を通して自分で好きなものについて調べて発表してもらいます。このテーマがそのまま大学選びにつながる生徒も出てきています。
進路面では、文理の選択については中学時代から話をしているので、中入生は高校入学の段階で既に文理選択は済ませ、どの学部・どの学科を目指すかを考えている生徒が多く、高入生より一歩進んだ状態で進路を考えられていると思います。

放課後講座や自習室の設置で、大学受験に望む生徒をサポート

-高校での勉強面での指導について教えてください。

中学時代に勉強習慣を付けられるので、高校になった時には自主的に勉強するようになります。もちろん高校生活を楽しみたいというのも当然ですので、遊びたいときは遊ぶ、勉強するときは勉強するというメリハリをつけるように指導はしています。また、高校ではK¹ゼミという放課後の講座も開講します。

-K¹ゼミとはどのようなものでしょうか?

外部の予備校の先生による学校の授業進度に合わせた発展的な内容や振り返りの講座「K¹ゼミⓈ」(有料)と、本校教員による発展的な授業「K¹ゼミⓉ」の2種類があります。高3生では、「K¹ゼミⓈ」の小論文対策講座を受けている子が多いですね。

-小林さんは自習室で勉強されていたと話されていましたが、自習室はどのように運営されているのでしょうか?

2種類あり、1つは完全に静かな環境の中、1人で黙々と勉強できるK¹タイム。もう1つは友達と教え合いもできるK¹タイム+です。この教え合いもできる自習室には食堂を開放しています。高1の最初の頃は皆、この喋れる自習室に行くのですが、ある時「自分の勉強は自分でせなあかん」と気づくようで、段々と1人で勉強する自習室に行くようになりますね。中1から自学自習の習慣をつけることが6年間の学力向上につながると考えています。長期休暇期間中もK¹タイムは開放しています。

<取材を終えて>
インタビュー中、小林さんの口からは「めっちゃ楽しかった」という言葉が何度も聞かれ、心から分かり合える仲間と共に楽しい学校生活が送れたことが良く分かった。同時に、真嶋先生に近況を話す小林さんの朗らかな表情から、学力面でも精神面でも支えてくれた先生への信頼も伝わってきた。
塾などには通わず学校生活を楽しみながら国立大学の医学部医学科に現役合格するという理想を叶える環境が常翔啓光学園には整っているのだと感じたインタビューだった。

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