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しばうらこうぎょうだいがく

芝浦工業大学附属中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(芝浦工業大学附属中学校の特色のある教育 #8)

英国のライセンスを取得したチェック!新しい制服の魅力とは

2017年度に高等学校の共学化に続き、2021年度4月、中学校も共学化がスタートした芝浦工業大学附属中学校。一新した制服について話を聞いた。

2020年に100周年を迎える同校。東京鐡道中学として麹町でスタートしてから約100年、常に進化してきた同校は、2017年、板橋区から江東区豊洲に移転するとともに、理系の男子校としての歴史に幕を下ろし、「女性研究者・技術者の育成」を目標に掲げ、高等学校の共学化がスタート。そして2021年4月より中学校も共学化した。

今回取り上げるのは、一新した芝浦工業大学附属中学校の制服。キーワードは「知性・凛、世界」。「知性が感じられる」「凛々しい雰囲気」「世界に羽ばたく人材にふさわしい」というコンセプトで作られ、素材、デザインなど細かいところまで気を配っている。2017年の高等学校の制服と基本は同じだが、中学校の女子はリボン、高等学校の女子はネクタイ。男子のネクタイの色を中学校はボルドー、高等学校はネイビーブルーの柄としている。女子の制服にもスラックスがあり、中学生女子がスラックス着用する際は、ボルドーのネクタイ(女子用)を着用する(リボン着用も可)。

同校の制服、最大の特徴は、芝浦工業大学附属中学校高等学校独自のチェック柄だ。これは英王室の認定をうけているKinloch Andersonのライセンスを取得した世界に一つのチェック柄。高校と中学校のスカートのほか、ジャケット裏地のパイピングや通学バッグのポケット上部にも取り入れられている。

制服の素材は、ジャケットはタスマニアウール70%の混紡で。6万回の耐摩耗テストをクリアしたものを採用。また男子用ワイシャツはストレッチ素材、女子用ワイシャツは透け防止の機能がある素材のものを使用するなど、すみずみまで考えぬかれた制服なのだ。

「中学校共学化にあたり、女子の制服に関しては、高等学校がネクタイですので、中学校はリボンにしようと決めました。リボンの色も男子のネクタイと合わせてボルドーにしようとしましたが、そうするとスカートのチェック柄と合わないので、スカートと合わせた色合いのリボンにしたのです。当初はそれだけだったのですが、中学生の方から、女子がスラックスを着用する場合、リボンではなくネクタイの方がいいのではないかという声が上がり、急遽、中学生用の女子ネクタイを作りました。女子用は横幅と長さが男子とは違います」と広報室室長の斎藤貢市先生。

デザインは同じだが、夏用スカートは素材が軽くなっており通気性にすぐれている。また夏服として紺色のポロシャツもある。

生徒インタビュー

Sさん 中学1年 ダンス同好会
Oさん 中学1年 工作技術研究部

――お二人とも芝浦工業大学附属中学校の共学化第一期生ですが、まず、志望動機を教えていただけますか?

Sさん
小6のときに、ものづくりに興味を抱き、ものづくりが勉強できる理系の中学校を調べて、芝浦工大附属中学校を見つけました。入試説明会に来たのですが、工作技術研究部などほかの学校にはないクラブ活動があり、興味を持ちました。大きな可動式の机が壊れたときに、工作技術研究部が修理したという話を聞いて、面白いなと思いました。

Oさん
将来、理系の大学に行けたらいいなと思い、理系大学の附属中学校を探していてこの学校を見つけました。私は受験校を絞るのが遅くて、10月くらいに志望校を決めたので、この学校の入試説明会は全然来ていなかったんです。でもここを見つけたとき、運命を感じたので、第一志望で受験しました。

▶︎Oさん

――この学校での中学生活はいかがですか? 共学とはいえ、1学年女子は40名(男子121名)と少ないのですが、その点についても聞きたいです。

Sさん
毎日楽しいです。みんな同じような将来の夢を持っているので、小学校のときは出会えなかった友達を見つけることができたし、同じ理系なので話が合う人が多いです。確かに女子が少ないのですが、私はあまり意識したことなくて、男子とも女子と同じように話しをしています。

Oさん
私も一緒です。最初に出席番号順に座ったとき、私の周りがみんな男子で「女子って、こんなに少ないんだ」と思いましたけど、すぐに慣れました。

▶︎Sさん

――志望校を選ぶとき、制服をチェックしましたか? この学校の制服の魅力について聞かせてください。

Sさん
最初に制服を見たのは、たぶん受験雑誌の広告だと思うのですが、制服のチェック柄はライセンスを取得している、この学校独自のチェックだと知りました。入試説明会で本物の制服を初めて見たのですが、ブレザー、スカート、リボンがシャキッとまとまっていて、ひとめぼれでした(笑)。

Oさん
電車に乗っているといろんな学校の制服を見ます。芝浦工大附属の制服を見たときは、すごく落ち着きがあるけど地味というわけじゃない、いい感じの制服だなと思いました。

――Oさんはスラックスをはいていますが、いつもスラックスですか? Sさんはスラックス持っていますか?

Oさん
私は両方持っていて、いつもスラックスではなく、スカートの方が多いです。女子の制服でスラックスがある学校ってあまり知らないので、あるなら着てみたいと思いました。授業の内容によっては、スカートよりスラックスの方が動きやすいなと思うこともあるので、その日の気分や予定によって決めています。

Sさん
私はスカートだけです。やっぱりこのチェックのスカートが好きなので。このチェックはジャケットの裏地にも一部使われているし、通学バッグのポケットにも使われていて、かわいいです。

――夏服はポロシャツもあるそうですが、着用することはありますか?

Sさん
持っていますが、まだ着ていません。基本が白いシャツなので、そこから紺色のポロシャツにするのって、ちょっと勇気がいるんです。みんなが紺のポロシャツになっている中、タイミングを逃すと「いまさら紺にするのも……」と思ってしまって。ポロシャツどころか、長袖から半袖にするタイミングも逃して、まだ長袖です(笑)。
Oさん
私はその日の暑さによって、長袖、半袖と決めています。ポロシャツも暑い日用に持っていますが、Sさんと同じで、まだ着ていません。

Sさん
夏服に切り替えるタイミングが学年で同じだと思いました。だから乗り遅れると困ってしまう(笑)。冬服のときは気を付けたいと思います。

――最後に森山先生にお話しを聞きたいのですが、中学校は2021年4月より共学化しましたが、お二人の話を聞いていると男女仲良く学校生活を送っている様子です。先生方はいかがでしょうか?

森山先生
男子ばかりの空間だった場所に女子が入ってくるので、教員も多少は身構えていたのですが、杞憂に終わりました。ただ女子の制服がスカートなので、例えば先日、屋外でドローンを飛ばす授業をした際、風が強くて、スカートだとめくれる危険があり、女子は体操着に着替えさせました。教科や授業内容によっては、気をつけていかないといけないですね。そこは男子校時代にはなかったことです。でもそれ以外は問題なく、生徒たちは楽しく学校生活を送っています。

(取材を終えて)
理系といえば男子という時代は終わり、もう男子女子関係なく、将来の自分の姿を見据えて学校選びをする時代。いままで理数系が得意な女子は、大学まで理数系の学びを深く追求できる中学校や高等学校への進学がままならなかったかもしれないが、いまや垣根はどんどん壊されていき、可能性は広がっている。芝浦工業大学附属中学校は、共学化することで、理数系が得意な男女が切磋琢磨して学ぶ学校へと進化、多様性を重視する新カリキュラムも合わさり人気が上昇している。

共学化で制服を一新した同校だが、やはり制服への注目度は女子の方が高い。今回取材をさせていただいた中学1年の生徒さんお二人も「制服にひとめぼれ」とお話ししてくれたように、制服は女子にとって学校選びの要素のひとつ。同校は、2017年の共学化にあたって、制服検討委員会を立ち上げ、検討に検討を重ねて現在の制服を完成させた。オリジナルのチェック柄を使用するなど、こだわりぬいたデザインは、男女ともに知性と品格を感じさせ、保護者にも高評価だそうだ。もしかしたら、この制服も同校の人気を後押しする存在になるかもしれないと感じた。

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