私立中学

共学校

しばうらこうぎょうだいがく

芝浦工業大学附属中学校

この学校をブックマークする

この学校の資料請求をする

デジタルパンフレット

スクール特集(芝浦工業大学附属中学校の特色のある教育 #11)

中2・中3・高1の女子が語る、共学化後の学校生活

2021年度に共学化した芝浦工業大学付属中学校。共学化4年目の学校生活について、3学年の女子生徒に話を聞いた。

2017年に高校で女子の受け入れを開始し、2021年度から中学校も共学化した芝浦工業大学付属中学校。共学化後の学校生活について、中2・中3・高1の女子生徒に話を聞いた。

独自カリキュラムと大学との連携

同校では共学化を機に、IT(Information Technology)とGC(Global Communication)という2本の探究型授業を並行して実施していく新カリキュラムをスタートさせた。探究ITの授業では、同校ならではの設備や資源、人脈を活用して、最先端のテクノロジーを体験しながら、ゼロから新しく物を作るデザイン思考を取り入れたPBL(Project Based Learning)を行っていく。一方、探究GCでは、身近なところから世界へと探究のエリアを広げていき、グローバルな視点をもって長期的なPBLに取り組むことで、コミュニケーション力、発想力、創造力、課題解決力などのソフトスキルを身につける。芝浦工業大学の豊洲キャンパスは、中高の校舎から歩いて20分程のところにあるので、高大連携や中大連携の授業やプログラムも多数用意されている。

女子生徒にインタビュー

Sさん(中2 弓道部)
Hさん(中2 弓道部)

Fさん(中3 吹奏楽部)
Iさん(中3 吹奏楽部)

Sさん(高1 ダンス部)
Mさん(高1 ダンス部)

授業やクラスの雰囲気

――この学校を受験しようと思った理由を教えてください。

Sさん(中2) 算数や理科が得意だったので、塾でもらった資料で女子が入れる理系の学校を調べて、まずは校舎が綺麗なのがいいなと思いました。私は人前で話すことが苦手だったので、GCなどの授業で発表する場面多いと知り、ここならコミュニケーション力が磨けそうだと思ったので受験しました。文化祭や学校見学でパソコン室などの施設を見て、IT系にも強くなれそうだと思ったことも印象に残っています。

Hさん(中2) この学校を受験しようと思ったのは、理科や算数が好きだったので文化祭に来てみて、学校の雰囲気が気に入ったからです。校舎が綺麗で、パソコン室で電技研(電子技術研究部)が技術系のものづくりをしている様子などを見て、みんなが好きなことをしているのがいいなと思いました。

Fさん(中3) 最初は都立の中高一貫校を目指していたのですが、家から近いので一度見学に来てみました。実際に見てみると校舎がとても綺麗で、特にトイレがすごく綺麗で広かったので、毎日過ごすことを考えたら施設も大切だと考えるようになったのです。説明会に参加して、パソコンやスクリーンなど、最先端の技術を使って授業しているということも聞いて、学力が伸びそうだと感じられたので受験しました。

Iさん(中3) みんなと同じで、校舎が綺麗なことは大きな魅力です。校舎の入り口にロボットが展示してあり、中学生でも大学と連携した講座でロボットを作ったりできるのも楽しそうだと思いました。

Sさん(高1) もともとは第2志望だったのですが、第1志望の学校は通学路に歩道がなくて、車道の端を歩くのが怖いなと思ってこちらを第1志望にしました。過去問を解いていたときに、理科の記述問題で自分の仮説を検証したくなるような面白い問題があり、入学したらそのような学びができることへの期待もありました。

Mさん(高1) 私はみんなと違って、理系が得意だったわけではありません。家から一番近かったことと、父が柏の芝浦出身だったので家族の中で芝浦に親近感があったので見学に来てみたのです。そのときに案内してくれた先生がとても話しやすくて、説明中もずっとニコニコしていたので、学校の雰囲気がいいなと思って受験しました。

▶︎Sさん(中2 弓道部)

▶︎Hさん(中2 弓道部)

――実際に入学してみて、授業や学校生活はどうですか?

Sさん(中2) 生徒と先生の距離が近くて、何でも相談できます。校長先生にも気軽に話せるぐらいで、話しやすいからこそモヤモヤが少なくて、気持ち良く過ごせる環境です。

Hさん(中2) 授業では技術系が多いですが、苦手な人にもわかるように説明してくれて、フォロー体制もしっかりしています。私はパソコンが苦手なのですが、先生が親身になって教えてくれます。

Fさん(中3) 探究DAYでは中1~中3まで同じ会場で発表するので、そこで仲良くなった先輩とは今も仲がいいです。男女問わず頼りになる先輩が多いので、勉強や進路のこと、人間関係についてなども相談できます。芝浦には後輩を気遣う文化があって、部活やそれ以外でも先輩が後輩を心配してくれたり、気遣ってくれるので、私も後輩には同じように接しようと思っています。部活ではOBやOGとの交流もあり、芝浦や他大学に進学した人、起業した人、海外で活躍している人など、いろいろな進路について直接知ることができます。中学生の頃から進路について考える時間が授業でもありますが、調べるだけより、直接関係がある人から話が聞けることが、自分の将来について考えるためにもいいなと思います。

Iさん(中3) 入学前は、理系の学校は真面目で頭がいい人ばかりというイメージで、ちょっと怖いなと思っていました(笑)。入ってみたら、ゲームが好きな人が多かったり、絵を描く創作系の人もけっこういます。私も絵を描くので気が合う人がいて、入学前のイメージとは違って面白いなと思いました。

Sさん(高1) 大学と関わる機会がいろいろと用意されていているのも、付属校のよさだと思います。各学年1回ある「ものづくり講座」では豊洲キャンパスへ行って大学生に教えてもらえたり、キャンパス見学会などもあり、大学を知る機会が多いです。自分と興味があるものが似ている人が多いので、授業中に先生が少し発展した話をしたときに、その分野が得意な人と先生で、「この場合はどうなるか?」「実際はこうならない」などと話が展開されていくのが面白いなと思います。例えば、「ここにある分子が止まったら自分たちはどうなるのか?」という話がありました。光を通さなくなるから暗闇になって、分子が動かないから人間も動けなくなって、内蔵も動けなくなるからこんな状態で止まるだろうなどと、発展的な雑談が面白いです。

Mさん(高1) 大学の豊洲キャンパスへは年に1~2回行く機会があり、大学生と話したり、キャンパス内を見学できます。どんなことが学べて、どんな研究に携われるか、男女比、就職率、アルバイトのことまで、大学生から生の声が聞けるよい機会です。

▶︎Iさん(中3 吹奏楽部)

――クラスの男女比や雰囲気はどうですか?

Sさん(中2) 中2の男女比は2:1で、グループ活動は男子も女子も一緒にしているので仲はいいと思います。女子が20人を超えると少人数でかたまりがちですが、今は13人なので、全員と関われる機会があるのがいいと思います。

Hさん(中2) 男女の壁はあまり感じません。クラスの座席が周りに男子しかいないと絶望しますが(笑)、グループワークで話すと意外と話しやすかったりして輪が広がります。実際に生活していくと、絶望するほどではないとわかりました(笑)。

Fさん(中3) 男女の比率は2:1です。GCやITの授業は男子も女子も混合でグループワークを進めるので、活動を通して仲良くなっていきます。男子だから、女子だからというより、1人のクラスメートとしてみているので気になりません。女子が少ないので、グループ分けで少し苦労するぐらいです。

Iさん(中3) グループ分けすると女子が毎回同じメンバーになりがちなので、もうちょっと人数が多かったらメンバーも変わって、いろいろな意見が出し合えるかなと思うことはあります。

Sさん(高1) 男女比は3:1ですが、あまり差は感じません。気になるものや興味があるものが同じ人が多いので、男女でも遊んだり登下校しますし、特に違和感はありません。私たちは中高一貫の共学1期生なので、最初の頃は先生の方が女子に気を配っている感じが伝わりました(笑)。 

Mさん(高1) 女子が少ないから大丈夫かなという不安は、入学したらもうなくなっていました。

▶︎Sさん(高1 ダンス部)

▶︎Mさん(高1 ダンス部)

部活動や入学後の成長

――部活動に入ったきっかけや活動について教えてください。

Sさん(中2・弓道部) 屋上に弓道場があり、中学生は女子20人、男子が8人です。高校生は1:1ぐらいで、電技研の次ぐらいに部員が多いので中高は別々に練習しています。体験入部のときにいくつか体験しましたが、先輩が弓を引いている姿がかっこよくて、弓の引き方を教えてもらったら自分もやってみたいと思ったので入部しました。先輩は、男女問わず優しくてみんな仲がいいです。
 
Hさん(中2・弓道部) 新しいことに挑戦してみたいと思っていて、運動部に入りたかったのでいくつか体験しました。その中で、やはり弓を引く姿がかっこいいなと思い、教えてくれた先輩が面白かったこともあり、練習してみたくなったので入部しました。

Fさん(中3・吹奏楽部) 吹奏楽部は女子が多くて、男女比は1:2です。中2や中3の女子が多くて、男子の割合が少なくなりました。部員は先輩後輩、男女関係なく仲がいいです。入学式のときに校歌の演奏があり、小学校はピアノだけだったのに、後ろからトランペットのファンファーレが聞こえてきてかっこいいなと思いました。体験入部のときは、先輩が緊張をほぐしてくれて、優しくて面白かったです。先生と部員の関係も温かい感じで楽しそうだったので、即決してそのまま入部しました。一番の目標は、夏のコンクールです。練習のときは真剣な眼差しで高め合い、メリハリのある活動をしています。

Iさん(中3・吹奏楽部) いくつか体験入部した中で、吹奏楽部は先輩たちが面白くて楽しそうで、雰囲気がいいなと感じたので入部しました。

Mさん(高1・ダンス部) ダンス部は、私たちが入学した年にできた部です。1年目は女子だけで、2年目に後輩が1人、今年は同じ学年の男子が2人入ってきたので、今は男子3人、女子16人で活動しています。男子の方が少ないですが、肩身の狭い思いなどはしていません(笑)。私は小学生の頃からチアダンスやダンスをやっていて、小学校でテナーサックスも経験していたので、ダンス部と吹奏楽部を体験入部しましたが、ダンスを頑張りたいという気持ちが強かったのでダンス部に入りしました。

Sさん(高1・ダンス部) 私はサッカー部かダンス部に入ろうと思っていたのですが、中学のサッカー部は全員男子で、新入生で入りそうな女子もいなかったのです。2人組でウォーミングアップをするときなどは、ちょっと気まずいかなと思ってダンス部にしました。基本的に完全コピーをしていて、K-POPが多いです。今年入部した人はJ-POPが好きなので、最近はJ-POPも取り入れています。

Mさん(高1・ダンス部) 今の部員は音楽に触れたいとか、好きなアーティストのダンスを踊りたいという人が多いので、楽しんで踊っているという感じです。文化祭と年度末のミニ公演に向けて踊りたい曲や流行りの曲で楽しく練習しているので、ダンス経験がなくても大丈夫です。

――入学してからどのように成長したか、そして将来の目標を教えてください。

Sさん(中2) コミュニケーション力が上がったと思います。小学校の高学年ぐらいから、建築家になりたいと思うようになりました。きっかけは、自分の部屋がほしいと言ったとき、父から家の間取りを描いてどこに作るか考えてみてと言われたことです。パーテーションを作れば部屋が作れることを説明したかったので、間取りについていろいろと考えるようになり、自分は家が作りたいのだと気づきました。この学校はパソコンを使ったり、理系の勉強にも力を入れているので、少しずつ夢に近づいていると思います。

Hさん(中2) GCやITの授業ではグループワークがメインなので、考えを出し合ったり、クラスや学年で発表する機会が多いです。経験を積み重ねて、発表したり、自分の意見を出す力が成長したと思います。中1の講座でパスタブリッジ*を作ってみて、素材の違いだけでなく組み方で強度がかわることが面白いなと思い、建築系の進路に興味を持っています。

*乾燥パスタをグルーガンでつなぎ合わせて橋の形にして、「強度をもっと強くするための構造」を考える。

Fさん(中3) 先輩や後輩と接する中で、人間関係を築く上での様々なことを学んで成長したと思います。例えば、先輩には敬語で話す、後輩には気を配るなどです。小学生の頃より、クラスや部活での人間関係を深められていると感じます。将来は、芝浦工大で授業などをすべて英語で行う先進国際課程に進みたいです。職業としては、人と話したり、人と接する仕事がしたいので、ディズニーシーでキャストのアルバイトを経験してから、オリエンタルランドで働きたいと思っています。

Iさん(中3) 一番成長したのは、プログラミングの力だと思います。もともとスマホでさえあまり触ったことがなかったぐらいでしたが、今はRubyというプログラミング言語を学んでいます。難しいですが、将来様々な仕事に役立ちそうなので、使いこなせるように頑張りたいです。将来については、まだ決まっていません。

Sさん(高1) 中学生の頃は「SD」という自主学習の時間があったので、やるべきことを自分で探し出すことや、リスト化してやらなければいけないことをまとめる力がついたと思います。高校になってからは「SD」の時間はありませんが、日々の授業でわからないことがあれば家で調べたり、自分で課題を見つけて自分で解決する力がついてきました。将来についてはまだ決めていませんが、現時点では空気清浄機や掃除機などの分子・粒子レベルの物質を効率的に回収する技術などが面白そうなので、そういった研究がしたいです。

Mさん(高1) 理系が得意というより文系が苦手だからという感じで入学しましたが、自分に合った勉強ができています。以前は、人前に出て話すことはできればやりたくないと思っていました。中学ではGCやITの探究授業で発表する機会も多かったので、プレゼンの力を身につけたいと思ってできるだけ前に出るように頑張って、小学生の頃と比べるとプレゼン力とコミュニケーション力が上がったと思います。将来についてはまだ全然イメージできていませんが、理系の学びに触れる機会を通して、デザインやものづくりに興味を持ち始めているので、何か面白いものを作りたいと思っています。

<取材を終えて>
今回話を聞いた生徒たちは、スクールサポーターとしても活動している。有志の生徒約200人が登録しているスクールサポーターは、学校説明会で司会や校内を案内したり、入試の当日に試験会場で受験生のサポートなどを行っている。春と秋に開催される「SHIBAURA GIRLS' DAY」(小学5・6年生の女子対象)は、女子が気になることが聞きやすい説明会&見学会。スクールサポーターの活躍にも、ぜひ注目していただきたい。

  • この学校をもっと詳しく知る
  • スクール特集トップに戻る

この学校の