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仁川学院中学校

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スクール特集(仁川学院中学校の特色のある教育 #5)

先生との距離が近い! 中3生が語る 丁寧で、学ぶ楽しさにあふれた仁川教育

2019年より「アカデミア」「カルティベーション」の新2コース制を導入した仁川学院中学校。アカデミアコースに在籍する中3生2名に、学びの特徴や、同校独自の縦割り活動について話を聞いた。

幅広い学習プログラムで質の高い学力を身につけ、難関国公立大学進学を目指す「アカデミアコース」と、基礎学力の定着と協同的な学びのプログラムを通し、幅広い進路の選択を可能とする「カルティベーションコース」の2コースを用意する仁川学院中学校。3年進級時にカルティベーションからアカデミアにコース変更した中川奈津さんと、入学時からアカデミアに在籍する向井大貴さんに学校生活についてインタビューした。

コース変更も可能な2コース制

-仁川学院を受験した理由を教えてください

向井さん:一番は塾の先生から、仁川学院は先生方の学習面でのサポートが手厚いと聞いたからです。オープンスクールにも何回か行きましたが、その時の体験授業も楽しかったので、受験を決めました。

中川さん:私は小学校からの内部進学生なのですが、仁川学院小学校での6年間でとても穏やかな時間が過ごせたことと、オープンスクールで先生方はもちろん、先輩方も優しく私たちの目線に立って色々と教えてくれ、私もこんな先輩になりたいと思って進学しました。

▶︎向井さん

-実際入学して、どのような印象を持たれましたか?

向井さん:事前に聞いていた評判と同じで、どの先生の教え方も分かりやすいし、質問したら分からない所を的確に教えてくださるので、入学して良かったです。

中川さん:先生方、先輩方、そしてクラスの雰囲気も優しく、私にとても合っているなと。入学した時からずっと進学して良かったと感じています。

▶︎中川さん

-アカデミアとカルティベーションの2つのコースがありますが、お二人のコースとそれを選んだ理由を教えてください

中川さん:私はカルティベーションコースで入学し、3年次からアカデミアにコース変更しました。最初カルティベーションを選んだのは、アカデミアの勉強についていけるか不安だったことに加え、内部進学生が皆カルティベーション選択だったからです。カルティベーションコースで2年間過ごす中で、放課後自習に取り組むアカデミア生の姿を見て、もっと自主的に勉強をがんばりたいと思うようになり、コース変更しました。週1回の仁川タイムや体育の授業など学年全体で活動することも多く、違うコースの子とも顔見知りだったのでコース変更への不安はなかったです。

向井さん:僕は小学校の時はどちらかと言うと勉強はできる方でした。親から私立中学校を進められたこともあって、受験をすることに。志望校選びをする中で、高度なことを色々と教えてくれそうだと感じたのが仁川学院で、2つのコースの中で国公立大学を目指すアカデミアの方がより高度なことが学べそうだと感じ、選びました。また、アカデミアでは中学から探究の授業を受けられることにも興味をひかれました。

手厚い指導と落ち着いて勉強できる環境が整う

-勉強面でのサポートや環境について教えてください

中川さん:先生が話しかけやすい雰囲気なので、授業で分からない所があったら授業終了後、気軽に聞くことができますし、聞いたらとても丁寧に教えてくださいます。また図書館のラーニングセンターや個別ブースになっている自習室など、放課後に勉強できる環境も整っています。特に個別ブースの自習室は、周りの音も気にならず自分の勉強だけに集中できます。

向井さん:アカデミアでは1・2年次は毎日英語・国語・数学の小テストがあり、不合格だと放課後のフォローアップ講習を受けなくてはいけません。小テストは漢字や計算、単語など基礎的な内容ですが、繰り返しやることで必要な知識がしっかりと身につきます。また英語の再テストには文法などに関する問題が追加で1問出題されるので、テスト前にはその1問が解きたいがために、合格していても再テストを受けに行ったりもしました。
3年生になって、その放課後の時間が『学びの時間』になりました。『学びの時間』では入試問題に挑戦するほか、数学探究など先生が考えてくださった独自のカリキュラムが組まれています。高難易度の問題に挑戦できたり、数学が実生活にどう役に立つかなどを学んだりできる、僕にはとても楽しい時間です。

-アカデミアコースでは、7月に学習合宿に行かれたと聞きました。

中川さん:この行事もアカデミア生3学年一緒に、京都の宿舎に泊まって行われました。私は勉強になかなか集中できないタイプなのですが、同じ学年はもちろん、下級生も集中して黙々と勉強している姿に刺激を受けました。

向井くん:合宿では勉強する以外に普段は体験できないことを学ぶというテーマのもと、様々なプログラムがありました。色んな教科の要素を取り入れた教科融合問題に取り組んだ時には、実生活では使わないと思っていた教科の知識が「こんな形で使われてくるのだ!」と刺激を受けました。卒業生の先輩から成功した勉強方法や中学時代の失敗話などをうかがい、目標を持って勉強することの大切さを学びました。2泊3日の合宿を通して、勉強についても、勉強を支える精神面の強さも鍛えられたと思います。

教科の知識が生きる探究の授業

-探究の授業では、どのようなことを学びましたか?

向井さん:探究の授業はアカデミア生3学年合同で行われます。中1の時は新型コロナウィルス感染症対策のため開講されず、中2で1学期から夏休みにかけて、水をテーマに武庫川に関して探究しました。最初に全員で武庫川に行って川の様子を観察し、各自が気になったことを出し合い、班ごとにリサーチクエスチョン(探究課題)を設定し、調べ学習を行いました。
中2の後期には自由探究に取り組みました。自由探究では全員が自分の気になるテーマをどんどん出していき、近しいテーマごとに6つの班に分かれ、班ごとにリサーチクエスチョンを設定しました。僕は苦手な語学を探究したいと考え、語学がテーマの班で関西弁について調べました。

-探究の授業の感想を教えてください

向井さん:探究を進めて行く中で、新たに身につけていかないといけない知識も多くあり、知識を得る楽しみと共に、既存の知識と新たな知識を使って疑問を解いていく経験は、とても楽しいものでした。また2年後期の関西弁の探究では、関西弁を語学的・地理的・歴史的と色々な要素から調べていくことで、国語だけでなく社会など他教科の知識も必要となりました。教科の学びが横につながる体験をできたことは大きかったです。

-カルティベーションでも同じような取り組みはあったのですか?

中川さん:1学期の終わりにあるカルティベーションウィークですね。この行事では、普段の授業ではなかなか出来ないようなプログラムが組まれており、なかでも配られたカードの情報を元に1枚の地図を完成させるグループワークが印象に残っています。

-どのような取り組みでしたか?

カードには「警察署が3つある」「コンビニの横には本屋がある」などの情報が書かれているのですが、カードは人に見せてはだめで、すべて言葉で伝えなくてはいけません。説明する力はもちろん、出てきた情報をグループで協力しながら整理してまとめなくてはいけないので、コミュニケーション能力も育めたと思います。

先生・先輩・同級生、たくさんの支えがある学校生活

-縦割り活動が多いのは仁川学院の特徴ですが、その代表的な取り組みである仁川タイムについて教えてください

中川さん:校舎のそばに『仁川の森』という畑があります。まず自分たちで耕すことから始めて、種をまいて育て、最終的に収穫までを行います。また、栽培する植物についてどんな種類があるのか、害虫対策などの調べ学習もしました。これらの活動はすべて1~3年の縦割り班で行います。3年生になって下級生を引っ張っていくのは思っていた以上に大変で、自分が発する言葉の責任の重さを感じています。でも、その分、班員と協力して調べ学習の発表が完成した時や、作業がうまくいった時はやりがいを感じます。

向井さん:仁川タイムでは畑の作業以外にも、1学期はダンスフェスティバルに向けてダンスの練習をしたり、2学期の学院祭で畑の収穫物をどういう形で来校者に提供するか、もし販売するなら値段設定はどうするかなどを考えたりもしました。
仁川タイムでは、1年次から自分でできることは自分でやろうと積極的に動くようにしていましたが、2年生になって周りに目を配って手が足りてない所のフォローにまわることもできるようになりました。3年の今はリーダーとして責任も大きくなりましたが、やりがいも感じています。

-最後に仁川学院を目指している小学生や保護者の方にメッセージをお願いします

中川さん:中学に入ったら初めてのことばかりで不安なことも多いと思いますが、仁川学院は縦割り活動も多く、先輩方とも仲良くなれます。同級生ともプライベートはもちろん、得意な教科を教え合うなど勉強面でも支えあっています。先生方・先輩方・同級生と色々な支えがあり、集中して勉強できる環境もしっかり整っているのが仁川学院の良い所だと思います。

向井さん:僕は先生との距離が近い所が仁川学院の一番良い所だと思います。職員室も壁がなくて、いつでも話しかけられる空間ですし、先生方もフレンドリーでとても話しかけやすいです。その環境のおかげで、勉強面でも生活面でも色々な話を先生方とできます。このような先生との親密さは、他の学校にはないんじゃないかなと思います。

中学校・高校教頭補佐 長町康弘先生のお話:建学の精神「和と善」のもと、 他者との関係性の中で、新しいものを生み出せる人を育てる

-中高での新しい取り組みなどあれば教えてください

2022年度から中高とも1コマ55分授業を導入しました。今までより10分長くなった分、小テストを積極的に行ったり、生徒同士の話し合いを取り入れたり、授業の振り返りの時間を確保するなど、授業デザインにも余裕がでてきましたし、より深い学習ができるようになったのではないかと感じています。

-なぜ、55分授業を導入されたのでしょう?

中学・高校とも新学習指導要領が施行され、その中でただ覚えるのではなく、探究的な学び方することが求められるようになってきました。本校でも日々の授業の中で考えるトレーニングを生徒に積ませたいと考え、導入することにしました。

-生徒インタビューからも、貴校が探究に力を入れていることが伝わってきました

中学校では2019年から探究の授業を導入しました。学年縦割りで行っているので、最初は先輩に引っ張られるような形で学んでいきますが、3年にもなると「自分たちで自由な探究を1年掛けてやろう」とおまかせできるようになります。先程も2人が楽しそうに探究について話してくれたのも、自分たちで学びたいことを学んで行くというプロセスが新鮮で、やりがいを感じるからでしょう。自分で主体的に動いて学問を楽しむことを通して、前に進む力、一種の自己肯定感が身についてきたなとも感じます。
この探究での経験が自身の進路につながってくれたらと思っています。大学を調べて行きたい所を見つけるだけではなく、今目の前で取り組んでいる面白いことや興味のあることが自分の得意につながるんだと気づいて、そこから進む世界を決めてほしいと考え、これからも進めていきます。

-今後の展望について教えてください

本校はカトリック校で、「和と善」という建学の精神があります。人々がいろんな場所で争いあっているこんな時代だからこそ、その精神を生徒の心に耕したいと思っています。アカデミアコースの探究やカルティベーションコースの協働的な学習は、その現れです。
他者と関わり、他者と協力して自分にはないアイデアを融合させて新しいものを生み出す、そういうことができるような子ども達を育てたい。そのためには、知識がないとやっぱり進めません。55分授業の導入で教えるべき所はしっかりと教えて、その上で、「自分たちで考える」「お互いに連携する」活動にも力を入れていきます。

<取材を終えて>
インタビューの中でも、中川さんが先生・先輩・同級生の支えがあると話してくれたが、それに加えて自習室に大学生のチューターが常駐し、勉強面でも進路面でも相談に乗ってくれる環境も整えられているそうだ。多方面から支えを得られる環境であることは、中学・高校という心が成長する6年間を過ごす上で、非常に大きな安心を与えてくれる。安心して日々を過ごせるからこそ、探究にも楽しみながら挑戦し、新たな学びをしっかりと身につけていけるのだろう。学校生活について楽しそうに、かつ理路整然と話してくれる2人の姿に、そう感じることができた取材だった。

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