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常翔啓光学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(常翔啓光学園中学校の特色のある教育 #5)

『自分が行きたい大学へ行く!』自分の将来像を明確にする進路指導

『自分は将来何をしたいのか?』中・高の6年間で将来について考える機会を豊富に設けた結果、難関国公立大学へ進学する生徒が増加し続けている!進路指導部の川端先生に話を聞いた。

2024年度大学入試合格実績が、神戸大学、名古屋大学、九州大学、大阪公立大学など、国公立大学へ62名が見事合格!また、関関同立へ132名、産近甲龍へ441名と、2023年度の合格実績の倍以上となり大躍進している。今年度の入試説明会のイベントも大好評で、参加人数を増員してもすぐ席が埋まってしまう程人気のある学校だ。その理由について、進路指導部長の川端健介先生に話を伺った。

好調な大学合格実績とその背景

今年の大学合格実績について川端先生に伺った。

「コロナ禍で制限があり、できなかった事が、対面できっちりできるようになった学年だったと思う。オンラインの学習や動画学習などではなく対面で授業をし、マスクが外れ、教室で実際に生徒が理解できたかどうかが肌感覚で分かる様になった事は大きいです」と川端先生は話す。国公立大学へ進学する生徒が年々増えている理由について、「国公立大学がコロナ禍より、『国公立ガイダンス』を生徒と保護者の方々向けオンラインで配信をし始めました。全国の国公立に簡単に繋がる様になり、大学の紹介、模擬授業などを通して触れる機会が多くなりました。今までは現地に行って見て体感するしかなかった事がオンラインでできるようになったのは大きな利点です。本校の生徒も地方の大学へ進学する生徒が増え、全国が近く感じるようになりました。学部学科に関しても、生徒達が自ら行きたいと言った所を選んでいます」
もちろんそれだけではない。『自分が行きたい大学、学部学科へ行く』のために、常翔啓光学園が行っている事は何か? 深堀してみたい。

▶︎進路指導部長 川端健介先生

中1から本物の大学に触れる経験を!

『K1クエスト』と呼ばれる中高大連携教育を通して自分の将来を考える!

中学校3年間での取り組みの中に、将来について考える機会を豊富に設け、手厚くサポートする『キャリアデザイン教育』を実施しており、その一つに『K1クエスト』と呼ばれる中高大連携教育がある。大阪工業大学・摂南大学・広島国際大学と連携して、中学生のうちから実際に大学に出向いてキャンパスライフや様々な学びを体験し、進路の選択や自分の歩む将来を考える際に役立てるためのプログラムだ。

どんな内容のプログラムだろうか? 一例を挙げたい。

【中1】
・未来の学校や未来の教室をデザインする @大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部
・運動とこころの関係 @摂南大学農学部
 
【中2】
・思春期教室 @摂南大学看護学部
・生まれたての赤ちゃんのバイタルサイン @広島国際大学健康科学部

【中3】
・淀川の水質環境について考えてみよう @大阪工業大学工学部
・バイオテクノロジーを学ぼう @摂南大学農学部

など、探究活動の一貫として本物に触れる体験をしながら、大学の学問を楽しく学び、将来について考える材料にしているそうだ。

「高校受験に費やす時間がないので、大学受験までの時間が6年間あります。時間を有効活用するため、大学とはどういった所なのか、実際足を運んで、中学生の柔軟なうちに見て、触れて、体験し、感じる時間を増やすのが大切だと思っています。本校では高2の段階で、学園内大学(連携のある、大阪工業大学・摂南大学・広島国際大学)へ進むのか、それとも、それ以外の国公立・私立大学へ進むのか、コースを選択しなければなりません。中学生は大学入試と言うとあまりピンとこないのですが、中学校3年間で色々と見て学んでもらう方が良いと考えています。早いうちに本物に触れる事で、早い段階で意思が固まってきます。卒業生で神戸大学に合格した生徒の例ですが、K1クエストで広島国際大学(健康・医療・福祉分野の総合的な大学)へ行き、作業療法士・理学療法士・言語聴覚士の体験授業を受けた事により、『作業療法士になりたい』という夢を固め、「志」特別選抜(入試形態)により、見事医学部に合格しました」と川端先生は教えて下さった。

また、大学に触れる(インプット)一方で、学んできた事を発表(アウトプット)する総合学習(探究活動)にも力を入れている。中1ではNIE(Newspaper in Education)という、身近な新聞を教材として扱い、与えられたテーマや自分達で決めたテーマについて、自ら調べ学習をしている。中2では、クエストカップ全国大会に出場している。これは、全国の中学・高校生が参加し、それぞれが探究した成果を発表する、日本最大規模の探究学習プログラムだ(過去3回グランプリを獲得している)。中3では、卒業研究として自分でテーマを決め、新聞・書物・フィールドワークなどあらゆる手段で研究した結果をプレゼンテーションしている。こういったアウトプットを進める事により、『コミュニケーション能力』、『プレゼンテーション能力』も伸ばしているそうだ。

『自分の将来像を明確に!』高校での進路指導の取り組み

高校に入ると生徒達を集めて、『進路ガイダンス』をこまめに実施しているそうだ。高1の最初のガイダンスでは、『大学を見据える事を目標』に生徒にアナウンスしているそうだ。90%以上が大学へ進学し、そのうち95%が現役での合格を手にしているが、いち早く先を見据えて行動する事が大切だという話をしていますと川端先生は話す。
「進路ガイダンスでは、入試制度・大学入学共通テストのガイダンス・学園内大学のガイダンス・公募推薦・一般入試に関するガイダンス、具体的に度数分布を用いて話す時もあります。全員に常々伝えている事は、指定校推薦や内部推薦が第一志望であれば良いが、そうでない場合は安易に手を挙げず、しっかり自分の進む道を見極めなさいと伝えています。高校2年生の終わりごろに志望理由書の書き方ガイダンスがあるのですが、ほんとうに第一志望なのか? 本当に行きたい(やりたい)ことなのか? もしかしたら他の大学に自分が思っている学部学科があるかもしれないので、今一度考えてみよう! と伝えています」と先生は話す。

「最初から自分の将来像がはっきりしている生徒はほぼいません。中学校・高校での様々な活動の中で体験した事により、目標が出てきて、勉強に繋がるようになれば良い。国公立大学の総合型選抜のために探究活動をする学校もあると聞きますが、本校での探究活動は、『自分は将来何をやりたいのか?』、『なぜ大学へ行くのか?』といった、自分の将来像を明確にするために行っています。目標を持った生徒達は、本当にやりたいこと、どのように社会貢献できるのかが見えるようになり、自ら努力し、驚異的な集中力で最終ゴールに向かって突き進むようになります。6年間コツコツと頑張って、国公立大学を目指す生徒が増えました。その成果の表れが、ここ最近の国公立大学合格者数を伸ばし続けている要因だと自負しております」

とても謙虚に学校の魅力を伝えて下さる川端先生だが、始業式の際に生徒さん達に向け発信している言葉を教えて下さった。

『強い学校』とは?

1,志があり、どんな進路でもかなう可能性のある学校
2,学校のよい所を先輩から後輩へ引継ぎできている学校
3,皆から気持ちよく応援される学校

志を持って目指せばどんな進路にも進むことができ、どんな大学でも合格できる学校でありたい。自分の志・目標を探し、自分の可能性を信じて一歩一歩前進する生徒の進路を応援したい。

先生の熱い思いが伝わってきた。
また、職員室横にフリースペースがあり、卒業生が合格した全国国公立大学の一覧が日本地図で掲示されており、人目でわかるよう卒業生が進学した都道府県を赤く塗りつぶしているそうだ。

中学受験を目指す受験生・保護者に向けてのメッセージを

「勉強を頑張っているみなさん、そしてそれを支える保護者の皆様、日々全力を尽くしている事だと思います。本校では中・高の6年の間に、自分の目標、自分の将来のイメージをしっかり持って大学へ進学する生徒が多く見られ、『自分が何をやりたいのか?』を発掘するために、K1クエストを始め、その材料となるものを提供し、将来への道しるべとなる経験が増えればと考えております。また、中学入試に『未来入試』という制度を設けております。未来探求コースの専願者のみの募集となりますが、本校で6年間学び成長したいと言う強い意思を持った児童を対象に、これまで頑張ってきた分野を評価し、その能力や可能性を総合的に判断する入試選抜制度です。受験となると大人が進路を決めがちですが、本人の意思はどこにあるのかをしっかり確認して引き出す事で、自ら努力すると言うサイクルが自分で回せるようになります。そこに教員は全力でサポートし、生徒達とともに併走しております。是非この機会に一度本校へ足を運んで実際の目で見て体験してみて下さい。お待ちしております」

【取材を終えて】
YouTubeの学校紹介動画を見た。生徒さんはとても元気でとても活発な様子だと感じた事を先生にお伝えすると、あの動画は生徒会が中心となって、コロナ禍だが学校の紹介をしたいとの声が上がったので、生徒発信で実現したと教えて下さった。その様子の通り、明るく元気で、人前でも物おじせずしっかりと発言できる生徒さんだなと思った。
先生の話の中で特に心に残ったのは、「受験となると大人が進路を決めがちですが、本人の意思はどこにあるのか? しっかり確認して引き出すことで、自ら努力するサイクルが自分で回せるようになる。そこに教員はサポートして併走するだけ」という言葉だった。『意思をしっかり確認して引き出す』と言うのは簡単だが、非常に時間も労力もかかる。そこに、生徒さんの琴線に触れる体験・体感し、大学生とのふれあい、研究を見せてもらって、将来自分はどういう道に進みたいのかの参考にし(インプット)、探究活動をしながら、実際に自分達が思い感じた事や、自分が興味のある事について調べて発表する(アウトプット)。高校に進むと、引き続き大学の見学、探究活動を行いながら、自分には何ができるのか? どういう大学へ進みたいのか? を具体化させる。自分の目標を明らかにさせる事で、夢に向かって全力で受験を頑張る。『自分の将来イメージ』をしっかり持った結果が、昨今の合格実績の躍進に繋がっている事がお話を伺っていて一番に感じた部分だった。

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