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雲雀丘学園中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(雲雀丘学園中学校の特色のある教育 #3)

英語・グローバル教育がバージョンアップ

2015年よりスタートした「中1グローバル研修」。さまざまな新しい取り組みを加え、さらに英語・グローバル教育を強化している雲雀丘学園中学校。その教育の特色とは?

雲雀丘学園中学校では、英語・グローバル教育を強化しています。
2015年より、『中1グローバル研修』がスタート。2017年より中3でカナダ・中期留学を実施します。入試では帰国生や英検取得者への優遇措置制度を導入。
さまざまな新しい取り組みにより、21世紀社会で活躍するリーダーの育成をめざします。

雲雀丘学園中学校の英語・グローバル教育について、『中1グローバル研修』を中心に学校にうかがいました。

雲雀丘学園中学校 教頭 中井 啓之先生のお話

恥ずかしがらずに英語を声に出そう!

『中1グローバル研修』は、今年2016年で第2回目を迎えました。ちょうど今日が第2回グローバル研修の日に当たり、中学1年生が受けているところです。2日間たっぷり“英語漬け”で過ごします。
『グローバル研修』の大きなねらいは、「声に出して英語を発信する」ことです。間違えてもかまわない。恥ずかしがらずに声に出そう! と生徒に呼びかけています

『グローバル研修』は、みんなで参加することに意義があります。生徒全員が参加できるよう、ネイティブ講師を学校に招いて行います。生徒はいつもどおりに登校します。
そして、全員が英語を「必ず話す」、「たくさん話す」ために、少人数グループで学びます。クラス内の1グループ10人につき、1名のネイティブ講師が担当します。日本人教員はいっさい授業に入りません。

ネイティブ講師は16人、国籍はさまざまです。アメリカ、ニュージーランド、ジャマイカ、オーストラリア、フィリピン、イギリス……すべて指導経験豊富な講師です。生徒にはいろいろな国の人と話せるようになってほしい。“グローバル”を肌で感じながら、自然に心のバリアをはずしてほしいと思います。

中学入学から2カ月後に実施

『中1グローバル研修』は6月に実施します。生徒は入学後2カ月程度しか経っていません。初めての中間テストが終わったところです。あえてこのタイミングで『グローバル研修』をすることに、こだわりがあります。
それは、中学の英語が始まったばかりで、生徒に差が出ていない、みんな英語がつたない時期ということです。英会話の授業もまだ入門レベルです。

昨年の第1回目は、実は私たちも少し心配しました。英語学習の入り口に立ったばかりの生徒たちに、ネイティブ講師のみによる授業は大丈夫だろうか。効果があるだろうかと。
しかし、実際にやってみると、この時期だからこそ、生徒たちは素直に喜びを感じられることがわかりました。中学生は吸収力が高い。英語漬けの2日間で、必ず進歩します。

『グローバル研修』を経て、生徒は英語学習に意欲的に取り組むようになりました。昨年の秋に受けた全国テストでは、英語の成績が例年より向上するなど、効果が表れています。
生徒間に英語力の差がほとんどなく、苦手意識のない早期の段階に『グローバル研修』を行うことで、英語でのコミュニケーションの楽しさを感じ、英語学習に積極的に取り組んでほしい。私たちのそうしたねらいは、生徒に届いています。

友だちを増やす機会にもなる『グローバル研修』

6月の時期は、生徒たちは友だち関係を広げていく最中です。このタイミングで『グローバル研修』を行うことに、もう一つのねらいがあります。それは、研修を通してクラスのいろいろな友だちのことを知り、親しくなろうというものです。

そこで2日目はグループのメンバーを変えます。担当のネイティブ講師も変えます。
『グローバル研修』では、ネイティブ講師はいっさい日本語を話さない、生徒も英語のみを使う、というのがルールです。授業では、講師から出されるいろいろな課題を、友だち同士で協力しながら取り組んでいきます。この機会に友だちを増やし、仲良くなってほしいと思います。

アクティビティや異文化理解学習など

2日間の『グローバル研修』のカリキュラムは、たいへん充実しています。
講師と生徒全員によるオープニングセレモニーから始まり、グループでのアクティビティ、スピーキング活動、リスニング&発音トレーニング、講師の出身国についてのプレゼンテーションを聞く異文化理解学習……。時間割に沿ってさまざまに学習します。
研修の最終目的は、全員の自己紹介スピーチです。ここに向けてカリキュラムをつくっています。

具体的な学習内容は講師一人ひとりに委ねられています。アクティビティでは、グループ対抗のゲームなどを行います。
たとえば、スポーツ・カントリー・アニマル・フード・フルーツなどのカテゴリーから、講師が一つ選んで示します。生徒は順番に、カテゴリーに当てはまる英単語を一つ答えていきます。決められた時間内にたくさんの単語を答えることができたグループが勝ちです。

「私の好きなもの」「昨日の出来事」……

講師の「あなたの好きなスポーツは?」などの質問に、手を挙げて答えるゲームも行われます。これは英単語で答えるのではなく、「私はサッカーが好きです」と文の形で答えなくてはいけない。時間内に、より多くの生徒が手を挙げ、答えることのできたグループが勝ちです。

スピーキング活動では、「私の好きなもの」「昨日の出来事」「自分の家族」「自分の夢」などを発表します。このとき、必ず講師から質問を受け、応答のパターンを習います。
どれも楽しく、やりがいのある活動です。ボールやカードを使ったゲームもします。生徒たちは一生懸命頭と身体を使い、声を出さなくてはいけません。

クラスの友だち、保護者、講師の前でスピーチ

こうしたカリキュラムのなかで、生徒は講師の指導を受けながら1分~1分半の自己紹介スピーチの原稿を作成し、暗記して発表できるよう練習します。
スピーチ原稿では、初めと終わりの挨拶の言葉など、正式なスピーチの形を習います。スピーチのしかたも、発音を正し、みんなのほうを見て話すなど、講師がマンツーマンで指導します。

そして、いよいよ2日目午後にグループ内で発表です。これは保護者も招待します。保護者の方も熱心で、ほとんどの家庭が参観します。ご夫婦で参観する方もいます。クラスの友だち、保護者、講師、本校教員たちの前で、生徒はスピーチします。1分は意外と長い。途中でスピーチ内容を忘れ、懸命に思い出す生徒もいます。さらに、スピーチ後に必ず講師が2つの質問をするので、それにも答えなくてはいけません。たいへん緊張します。

最後に、学年全体4クラスを2つに分け、2クラス80人の前で、グループから選出された代表者によるスピーチ発表会を開きます。講師との質疑応答、講評も行われます。

自らチャレンジして達成感を得る

『グローバル研修』は、楽しいだけでは終わりません。小さなチャレンジを重ね、自己紹介スピーチという大きなチャレンジをする、達成感のあるプログラムです。最後には修了証も与えられます。

初めにお話ししたように、生徒たちは一生懸命取り組み、話す力、聞き取る力が確実に進歩します。ネイティブ講師はフレンドリーで、生徒と親しくなるのが上手です。そして、本当に英語しか話しません。同じ言葉を繰り返したり、ジェスチャーを加えたりしながら、生徒に働きかけます。すると、生徒は講師の指示を理解し、言葉も出てきます。たとえ小さな声でも、本人にとっては大きな勇気です。

中2へ引き継がれる『グローバル研修』

昨年の生徒のアンケートでは、「もう1度受けたい」「楽しかった」などの答えがたくさん寄せられました。
また、2日間にわたって開催する意義も大きいことがわかりました。1日目は家に帰って家族を相手に英語の練習をした生徒もいます。1日目はうまくできなくても、明日はがんばろうという気持ちになったと言う生徒もいます。
私たちは生徒を英語嫌いにせず、「もっと話したい」という気持ちを持たせたい。『中1グローバル研修』は、そのための大きな第一歩になっています。

『グローバル研修』は、中2も2学期に実施します。やはり全員参加です。中1と同じ形式ですが、習熟度別に行い、難易度も全体に上がります。スピーチの大きなテーマは、異文化理解です。理科や社会など他教科の学びも関連させ、他国についてのリポートなどをスピーチします。英語の授業でも、『グローバル研修』に向けた学習を行い、準備していきます。

ネイティブ教員増員・イングリッシュカフェ

今年2016年の2学期より、ネイティブ教員を2名増員し、計4名となります。これによって、ネイティブ教員と会話する機会を増やします。英会話は、クラス2分割の少人数授業を行います。

さらに、他教科の授業もネイティブ教員がかかわるようにします。日本人教員とのティームティーチングにより、英語以外の教科を英語で教えるイマージョン教育を進めます。たとえば、理科では現在日本語によるプレゼンテーションに取り組んでいますが、これからは英語でのプレゼンテーションにも取り組みたいと思います。

授業だけでなく、昼休みなど日常的に英会話できるようにしたい。そこで校内にイングリッシュカフェを設置します。ここはオールイングリッシュのコーナーです。ネイティブ教員とランチしながら英会話を楽しんだり、わからないことを質問したり、自由に利用できます。

中3中期留学がスタート

中学では、2017年より新しくターム留学制度を設けます。中3の3学期に、希望者対象にカナダへのターム留学を実施します。1月~3月上旬まで、現地の学校で学びます。
この留学では、すべて生徒が一人で行います。一人で飛行機に乗ってカナダへ行き、ホームステイし、学校へ通います。

ターム留学は、2~3名を予定しており、応募者から選考を行います。成績上位であり、自分のことは自分でできる生徒でなくてはいけません。
来年の第1回に向けて、中学1・2年生には入学時から中期留学のことを伝えてあります。保護者の関心も高く、わが子を行かせたいという声も上がっています。

公立に通う中学3生は、3学期は高校受験で大変な時期です。本校の生徒はそれがない分、別のことにがんばれます。中高一貫校だからこそできることに挑戦してほしいと思います。英検も推奨し、中3・高2は全員が受検します。英語科教員とネイティブ教員が面接を個別指導します。
本校で英語力・国際力を高め、将来は海外大学への進学もめざしてほしい。学校としても海外大学進学のための支援を行っていきます。

語学研修・ICT活用教育

語学研修として、中2・中3の希望者対象に11日間のカナダ研修を実施しています。日本人が少ないプリンスエドワード島にて、2人1組でホームステイし、午前中は英語の授業、午後はさまざまなアクティビティを経験します。高校ではニュージーランド研修を実施しています。

高校は留学生の受け入れも行っています。スウェーデンやノルウェーなどヨーロッパ圏の生徒がともに学んでいます。これからは、アジア圏の生徒も受け入れていきます。さまざまな国の生徒とともに学んでほしいと思います。

本校では、英語・グローバル教育とともに、ICT活用教育も推進しています。中1は全クラスに電子黒板を設置し、授業で活用しています。英語も教師の工夫により、電子黒板を学習に役立てています。この夏休みに中学高校の全教室にも電子黒板の設置工事を行い、2学期から全学年で各授業に活かします。
ICTの導入によって授業の効率化を進め、授業スタイルも大きく変えていきます。生徒が学んだことをもとに、自ら積極的に発信する活動を多くしていきます。

2017年度入試の優遇措置制度・インターネット出願

帰国生および英検取得者について、入試の優遇制度を導入します。
帰国生については、入試合計点を1.2倍して、提出書類をもとに総合判定します。
英検取得者については、準2級以上は入試総合点に30点加算、3級は入試総合点に15点加算します。

なお、両方の条件に当てはまる受験生は、帰国生対象の優遇を行ったうえに、英検取得級に応じた加算を行います。
詳しくは、募集要項でお確かめください。

また、本校では2017年度入試より、インターネット出願を導入します。パソコン、スマートフォン、あるいは本校でネット出願ができます。詳細は本校ホームページでお知らせします。

雲雀丘学園中学校はつねに新しい教育を模索し、実践します。なかでも英語・グローバル教育に力を入れ、今後さらに発展させていきます。

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