スクール特集(園田学園中学校の特色のある教育 #3)
現役合格の秘訣は徹底した学習プログラムの特別進学コースと「繰り返し学習」
受験に焦点をあてた学習プログラムやクラスが一丸となって受験に取り組める少人数制の園田学園の特別進学コースとは?
4大学、全7学部で現役合格。その秘訣は「繰り返し学習」 / 卒業生 増田さんのお話
この春から同志社大学法学部への進学を決めた増田さん。中学から園田学園に進学、高校からは特別進学コースで学び、同志社大学の法学部・経済学部・商学部・政策学部、関西学院大学の商学部、立命館大学の経営学部、近畿大学の経営学部など、4つの大学で全7学部を受験。見事そのすべてに現役合格を果たした。
合格を勝ち取った秘訣はずばり「基礎をしっかりと身に付けたあとは、徹底的に数をこなし、コツコツと演習を繰り返すこと」だと語る。
「受験を本格的に意識し始めたのは、高校1年の終わり頃からです。先輩の合格報告会に参加し、体験談を聞いて刺激をもらいました。自分も卒業するときにはあんな風に体験談を話したいと思いました。最初はいい大学に入りたいなというくらいの漠然とした気持ちで、国公立大学の見学に行きました。でも、どこか自分が思い描いていた華やかで楽しそうなキャンパスのイメージではなかったんです。特進コース主任、小林先生のアドバイスもあり、関関同立を目指すことにしました」。
卒業生 増田さん
その時点ではまだまだ望みは高かったという。そこでまず始めたのは、基礎を身につけるための復習だった。たとえば、英語ではいきなり長文問題に取り組んだりしていたが、単語をしっかりと覚えていないといけないと思い直し、徹底的に単語の勉強を繰り返しすることにしたという。そうして、繰り返しの学習で単語力をしっかりと身に付けてから演習をこなすなど、段階的な学習方法に切り替えたそう。
「単語帳を書いては覚え、を繰り返し、赤いチェックシートで隠れる部分以外の単語も、テストに出そうなところはどんどん書いて覚えて行きました。単語力が身に付くと、自然と長文問題も解けるようになって行ったんです」。
3年生になってからは、受験科目すべてをバランスよく学習できるように、時間の使い方を特に気にして取り組んだという。
「英語に苦手意識があったので、どうしても多くの時間を割いてしまっていたのですが、日本史なども少し間が空くと忘れてしまったりするので、バランスよく時間配分を考えるようになりました。塾の自習室が22時まで開いていたので、塾での講義が終わった後は自習室で集中して勉強し、家ではあまりやらなかったですね。夏休みは夏期講座に参加。朝5時頃に起きて1時間くらい自習したり、朝から晩まで勉強していましたね。授業のペースだと模試までに範囲が追いつかない時などには、受験サプリも活用しました。何度も繰り返し確認できるので、私にはとてもよいツールでした」。
秋になり、受験シーズンが始まると早い場合は年内に進路が決まっている生徒もちらほら。年明けまで受験予定のなかった増田さんは、そんな周りの雰囲気に少し焦る気持ちもあったそう。
「周りで次々に進路が決まって行くと、まだ受験もしていなかったので、少し焦る気持ちもありました。でも、園田学園のいいところは、中学で行くニュージーランド研修や農村体験、文化祭などの学校行事を通して培った仲間の団結力。特に特別進学コースは少人数制なので、クラスの結束力はとても強く、まだ受験が残っている私たちのことも考えて、みんなが最後まで応援してくれました」。
志望校への現役合格を果たしたいま、特別進学コースに進んで良かったと思うこと、進学後にやりたいことを聞いてみた。
「クラスが一丸となって受験に取り組み雰囲気が、自分を後押ししてくれたと思います。受験に詳しい外部講師の先生もいるので、配点のボリュームを教えていただき、そこを重点的に勉強したり、個別でしっかりとアドバイスや指導をしてもらえるのも、とても良かったと思います。同志社大学は記述式の科目があるので、過去の入試問題を解いては個別に添削してもらうことを、繰り返し行いました。縦の繋がりも強く、先輩に直接、どんな風に勉強をしたのか詳しく話を聞いたりもできました。中学から生活表を記入する習慣が身に付いていたので、受験の際にも自学自習の計画をしっかりと立てて、目標に向けて頑張ることができたんだと思います。当初は商学部を希望していたのですが、今回、法学部にも合格したことで、将来の就職先についてもいろいろと考え、企業に入って法務関係の仕事に就きたいと思い、法学部への進学を決めました。この3年間は勉強漬けで、自分でも本当に良く頑張ったと思うので、4月からはサークルに入ったりして、キャンパスライフを楽しみたいと思っています」。
6年間皆勤賞。「コツコツ学習」で志望校に合格 / 卒業生 岸本さんのお話
関西学院大学商学部・経済学部・文学部・法学部・総合政策学部の5学部を受験し、5つの合格を勝ち取った岸本さん。
「私は高校1年生の夏にはじめてオープンキャンパスに参加しました。当初から自宅からも近く、就職率の高い関学への憧れは強く持っていましたが、いろいろな可能性を考えて、科目を絞って勉強を進めたのは3年生に入ってからです」。
受験を乗り切るためには、受験科目すべてにおいてバランスよく点を取ることも重要なポイント。苦手な科目にばかり時間を割いてしまいがちだが、複数科目をバランスよく勉強するために、岸本さんは隙き間時間を有効に活用したり、時には塾も利用して、授業の予習・復習に役立てていたそう。
「私はじっと長時間座っているのが苦手なので、1時間弱かかる通学時間などを上手に使うようにし、単語を覚えたりしていました。本格的に受験対策の勉強を始めたのは2年生の終わり頃からです。日本史と国語は得意だったので、英語を中心に勉強しました。ただ、得意だった日本史も夏休み頃から難しくなってきたので、塾にも通い、授業で学んだ内容と照らし合わせながら、受験に必要なことを習得していきました。国語も現代文は得意だったので、古典を中心に時間を取り、何度も繰り返し、コツコツと積み重ねていった感じですね」。
卒業生 岸本さん
現役で志望校に合格するために特別進学コースに進んだことが、とてもよい選択だったという。受験に焦点をあてた徹底した学習プログラムや少人数制の授業は、しっかりと成果に繋がっているようだ。
「特別進学コースは他のコースに比べ、進度も内容の深さも違います。高校2年生からは受験を見据えた演習授業が中心になっていくので、目標をしっかりと見据えた学習ができました。少人数制の授業は質問もしやすく、声も聞き取りやすいので、授業内容がしっかりと頭に入ってきました。毎年行われる合格報告会での先輩の実体験談も参考になります。具体的な勉強法だけでなく、体験したことのない受験当日の日のことを聞けたのがとても良かったですね。本番当日にお腹が痛くなって困ったと話していた先輩がいたので、思いもよらないトラブルが起こっても冷静に対応できるよう私は早めに会場に入り、心に余裕を持った状態で受験に臨みました」。
春からは関西学院大学商学部へ進学する岸本さん。さまざまな資格取得制度が充実しているという関学で、今後は資格取得にチャレンジし、大企業への就職を目指したいと語ってくれた。
進路指導室・特別進学コース 主任 / 小林 ひかり 先生のお話
見事、志望校への進学を勝ち取った2人に共通するのは「繰り返しの学習」です。明確な目標設定があったこと、またその目標が最後までブレなかったことも、受験を乗り切る過程で大事なことです。増田さんはよく「どれだけやっても不安になる」と言っていましたが、2人の歩んで来た6年間とその成果を見て、真面目にコツコツと日々の学習に取り組んでいれば、結果はきちんと付いてくると実感しました。
2人は学校行事にも非常に積極的に取り組んでいました。メリハリを効かせて、勉強の息抜きをうまくすることが、コツコツ学習を続けていける秘訣だと思います。
そして、岸本さんはなんと中学からの6年間、無遅刻・無欠席の皆勤賞なんです。学校全体でも、皆勤賞は数人程度しかいません。健康であることも実力のうちですね。受験に打ち勝つには体力も必要ですから。
進路指導室・特別進学コース 主任 小林ひかり先生
岸本さん(左)と増田さん(右)
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