学校詳細
建学の精神、教育理念
「質実剛健・親愛包容」に基づく全人教育が確かな学力と豊かな人格を育む
三田学園の創立者・小寺謙吉先生は、旧三田藩士であった小寺泰次郎の長男として、明治10年(1877年)神戸に誕生。その父から受け継いだものは、質実剛健な気風と常に“公”のために尽くすという厳しい倫理観。そして、幕末、西洋文明を積極的に取り入れていた旧三田藩からは、広く海外の知識・学問に目を向ける必要性を学んだ。20歳からの10年間、米コロンビアン大学とジョンスホプキンス大学を皮切りに、ハイデルベルク大学、ウィーン大学、ジュネーブ大学、ケンブリッジ大学と国際法の研鑽を積み、世界的視野に立って日本の未来を考える姿勢を習得。帰国後すぐに着手したのが、郷里三田に「知育、体育と併せて生徒の徳性の涵養を主とする教育」を目指し、英国の名門イートンカレッジを模範とした学校の設立。「国を興し、民生を豊かにするには教育しかない」との信念からだった。一方、国政にも進出。31歳の初当選から6期にわたって衆議院議員として活躍。その間には立憲民政党の要職に就くなど、大きな足跡を残した。後に、神戸市長にも就任。自らを律することに厳格な小寺先生は、生徒達や教師とのつながりも非常に大切にした。「質実剛健・親愛包容」。この建学の精神は、今日までしっかりと引き継がれている。「質実剛健」とは自らを飾らず、たゆまぬ努力で鍛えること。「親愛包容」とは他者に、あたたかく包み込むような心構えで接すること。確かな学力、考える力、行動する力を備えた理想の人物像だ。人間力を育て、目標を実現する6年一貫教育で、生徒の個性と発達段階に合わせたコース・クラス編成と、長年の経験で培った独自の指導法により、一人ひとりにしっかり向き合って生徒の可能性を最大限に伸ばす。
教育の特色
習熟度に合わせたきめ細やかな指導の三田学園コース制を導入
平成27年度より習熟度に応じたクラス編成で生徒一人ひとりの力を最大限に伸ばすべくコース制を導入。難関国公立大学を目指すSコース(スーパーアドバンス)は2クラス編成で、発展的な内容に取り組み早期から高い学力を育成していく。国公立大・難関私立大学を目指すAコース(アドバンス)は4クラス編成で、着実に学力を付け計画的に伸長させる。各自の特性や進路を考え、高1から文系・理系コースを選択。高2では各コースで習熟度に合わせて学び、高3では進路目標に合わせたカリキュラムで学ぶ。中1から担任団全員で学年指導にあたる「学年担任制」で、6年間を見通した教育指導を実施。生徒一人ひとりの生活面や個性を担任全員が熟知することで、より行き届いた指導が可能となる。「日々の生活のなかで人格は形成されていく」という指導方針のもと、掃除、挨拶、礼儀作法などの生活指導を徹底。学習にも良い効果をもたらしている。ICT教育の取り組みとして全ホームルーム教室に電子黒板を設置。中学1年次より全校規模で一人一台のタブレットを活用し、各自が調べたり、自分のペースで英語のリスニングに取り組むなどの活動を実施している。
施設設備
緑豊かな16万㎡のキャンパスには、2万4000㎡の全国屈指のドイツ製人工芝グランド
駅から校門まで徒歩約1分。充実したアクセスで幅広いエリアから通学可能。快速電車も停車するJR三田駅から、神戸電鉄で2駅目の「横山駅」下車。駅前すぐに校門があり、安心して通学できる。三田が丘に広がるキャンパスは甲子園球場5個分の大きさ。豊かな自然に恵まれ四季折々の風景のなかで過ごす6年間は、生徒の情操に良い効果をもたらす。総合学習の一環として、学園敷地内の農園で、にんじん、さつまいも、なすびなどを栽培する。土づくりから収穫まですべて自分たちで取り組むことで、多くのことを学ぶ。2年生の総合学習の授業では心肺蘇生法の講習会を実施し、命の尊さを学ぶ。グラウンドは、400m全天候型トラックの中にサッカー専用コートが入り、ハンドボールコートと中学野球場の外野部分も人工芝となっている。各競技の特技を考慮し、それぞれに違う人工芝が使われており、外観の美しさもさることながら、高い機能性と広さを誇っている。
学校行事
教科書では学べない大切なことを体験から学ぶ
校内球技大会、体育大会、桜陵祭(文化祭)などの年間行事は、さまざまな体験を通じ、仲間と感動を分かち合う絶好の機会。生徒たちは多彩な行事を通じて自分自身はもちろん、クラスメイトの長所や特技を発見し、お互いを認め合い成長していく。学校のある三田や校祖の生まれた神戸でのフィールドワーク、校外学習で行われる芸術観賞、心肺蘇生法講習会等、多くの行事を体験することで、心豊かな人に成長する。
部活動
文武両道の精神で勉強とクラブ活動を両立。中高ともにクラブ活動を推奨
生徒の心身を鍛えるために欠かせないのがクラブ活動。三田学園では「文武両道」の伝統のもと、中高共にクラブ活動を推奨。現在、運動部・文化部を合わせて32のクラブがあり、中学生では約95%、高校生では約85%の生徒が所属している。また、恵まれた活動環境で多くのクラブが全国大会・近畿大会出場等輝かしい実績を残している。吹奏楽部、写真部などの文化部と、卓球部、テニス部、バスケットボール部、弓道部などにも女子が入部可能。女子生徒も大半がクラブに所属し活発に活動している。16万平方メートルの広い校内には充実した施設が整っている。生徒たちは「勉強とクラブの両立は当たり前」という意識で取り組んでいる。
進路指導
早期から目的意識を明確に。難関国公立大・難関私立大で大躍進
中高一貫のゆとりあるカリキュラムを通して確かな学力を育み、志望大学への進路を実現する。1・2年生で基礎学力を固め、一部の教科では3年から発展的な学習を展開。毎朝の授業開始前には読書や小テストを実施し、生徒は集中力や継続性の大切さを学ぶ。自主的に学習できる自習室やスタディールームで、生徒は質疑応答や課題の個別指導等一人ひとりにあったきめ細やかな指導を受けられる。原則として週2日、生徒の習熟度に合わせて放課後の補習を実施。生徒は自分の実力や理解度に応じて適切な指導を受けることにより、着実に学力を伸ばすことができる。生徒たちは大学見学などの行事を通して、大学進学を身近な目標として捉えるようになっていく。進路適性検査の実施や、教育実習生、社会人OBとの対話の機会を設けることで、将来の目標とその実現のためにどんな勉強が必要かを考えられるようにしている。3年生では学年担任団との面談を繰り返し、高校進学後の文系・理系の選択を考えられるよう、進路プログラムを実施。中学3年間で基礎的な内容を学び終えているため、高校ではより実践に近い演習や入試問題に時間をかけることができる。夏休みには多彩な講座の中から自由に選択できる夏期講習で、弱点克服、応用力強化に結びつけることができる。6年一貫のキャリア教育により、各自の進路目標に向かって効率よく学習を進めることが可能だ。
その他
本物に触れ、国際理解を深めていくプログラム
中1より週1回、ネイティブ教員による英会話の授業を実施。校内には、外国人と楽しく会話を楽しめる「英語空間」が設置されている。高校ではネイティブによる指導のほか、海外との交流に基づくプログラムを用意し、本物に触れる機会を設けている。
希望者を対象に、長期休暇の期間を利用してオーストラリア・ニュージーランド・北米での語学研修を実施。ファームステイでの文化体験やホームステイ先ホストファミリーとの生活、現地研修校との交流を通して、語学力を伸ばすだけではなく、コミュニケーション力や異文化理解力の向上を図っている。2022年度より、オーストラリアのGeorgiana Molloy Anglican Schoolと姉妹校提携を結ぶ。交換留学の制度が始まった。
制服
気品と伝統がただよう制服
学生服の定番ともいえる、白いシャツに黒の詰襟スタイル。
白いブラウスに濃紺色のジャンパースカート、そして襟なしの上着のコーディネートの2パターンを用意している。
夏服はボタンダウンシャツ、イタリアンカラーのブラウスでともに吸湿性の良い素材を使った半袖。ブラウスは短めのオーバーブラウスなので、暑い日も快適に過ごすことができる。
2パターンの制服は、男女問わず自分の趣向で組み合わせて着ることも可能となっている。