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女子校

のーとるだむじょがくいん

ノートルダム女学院中学校

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デジタルパンフレット

スクール特集(ノートルダム女学院中学校の特色のある教育 #6)

特色入試で京都大学に合格!卒業生2人による合格体験記をレポート

なぜ京大を目指したのか?ノートルダム時代の学びがどのように合格に結びついたのか?京都大学特色入試で合格した卒業生による体験記をレポート

京都の銀閣寺へ続く哲学の道を通り抜けた先に、創立71年の京都の伝統校であるノートルダム女学院中学高等学校がある。スクールバスを利用して、京都市営地下鉄の「蹴上」駅から12分、京阪「祇園四条」駅から18分の場所にある。閑静な住宅地に建立し、周辺の環境は抜群だ。昨今は、豊富な推薦制度で、さまざまな大学への進学が可能となっている。指定校推薦枠が106大学247学部以上ある。また、国公立大学の合格者も安定しており、中でも京都大学への合格者を4年連続輩出している。合格実績を伸ばしている背景を探るため、実際に特色入試で進学を果たした卒業生2名の声を紹介したい。

卒業生の城山さんのインタビュー

オーケストラクラブに所属していた城山さん。学校の授業である「探究活動」でテーマにした題材を機に、発電やエネルギー問題に興味をもつようになり、特色入試を経て京都大学工学部へ

城山さん(2022年度卒業)
STE@M探究コース卒業
京都大学工学部地球工学科 1年生

▶︎城山さん(2022年度卒業)

京都大学を志望しようと思ったきっかけは何ですか?

迷わず行きたいと思ったのは、高2の時です。学校の探究活動の時間に、「省エネルギーを実現する為に自分にできることは?」をテーマにしました。その時は結果がうまく出せなかったが、それを機に、もっと大規模な省エネルギーを実現するにはどうすれば良いかと考えるようになりました。掘り進めていくと、エネルギー・発電の分野で環境問題に興味を持つようになり、進路先を調べていく中で、京都大学の工学部地球工学科での学びがぴったりだと感じ、受験を決めました。

特色入試の勉強はどのようにしましたか?

私が受けた学科は、志望理由書、共通テスト、その他書類提出でした。
志望理由書は自分で書いたものを先生に見せ、具体的なアドバイスをもらい、2人3脚で進めました。一般入試と併用しながら特色入試の勉強をしました。

得意科目はありましたか?

英語と数学は得意です。
英語が楽しいなと思ったきっかけは、中学校の先生の授業を受けてから。先生特製のプリントが教科書よりかみ砕いて説明してくれ、難しい文法や長文読解も乗り切る事ができました。コースによって異なりますが、1~2週間に1回、英語の授業プログラムの一貫で、オンラインでフィリピンのネイティブスピーカーと話しをする授業がありました。難易度は1~5でレベルを選択して受けられます。英検対策や、日常会話など自分のやりたい勉強ができました。教科書では教えてくれない日常表現や、難しい発音をチェックしてもらえました。リスニング力向上にはとても効果的で、その甲斐もあり高2で英検は準一級に合格できました。

数学は元から得意だったわけではありません。小学生の算数は苦手でした。中学校に入ってから解く問題数が圧倒的に増えたのをきっかけに、問題集を日々コツコツ勉強し、根気強く積み重ねることで解けるようになり楽しくなりました。小さな成功が積み重なって自信に繋がりました。

苦手科目はありましたか?

苦手科目は国語と化学です。
国語は、速読が苦手で、解く問題数を増やし、速読についての解説書などを読んでどうやったら早く解けるかを身に付けるようにし、化学では、過去問を解き、苦手な分野の問題集を解き直しました。

私は、短期集中型ではなく、コツコツ勉強を積み重ねるタイプです。勉強と部活の両立が大変でしたが、すきま時間を見つけて、日頃から少しずつ復習をしていました。特に理科は自分でまとめノートをその都度作るようにしていました。テスト前はそれを見直せばいいだけ。中1の社会の先生に教えてもらった方法で、暗記する科目はオレンジのペンで書いて赤いシートで消して覚える方法をよく活用していました。

在学中のスケジュールを教えて下さい

(中学生の時) 登校→授業→部活→帰宅→夕飯→寝るまでの時間(1,2時間)勉強
(高校生の時) 登校→朝、学校のフリースペースで勉強→授業→部活→帰宅→家で勉強

勉強と部活の両立で忙しかったですが、中学生では、必ず1,2時間は勉強する時間を取っていました。高校生になってからは、さすがに中学生と同じ時間数では足りないので、先輩方を見習って、登校後、職員室前にフリースペースがあるので、そこで勉強する時間を増やしていました。先輩の姿を見て学べる所も中高一貫校の良い所です。

学校の先生との関わり方を教えて下さい

授業直後、朝、昼休み、放課後、どんな時でも質問しに行くと丁寧に対応してくださいました。先生とはフランクに何でも相談でき、勉強でわからないことがあれば、すぐに先生に聞きに行ける環境でした。全校の生徒数が少ないので、どの先生も生徒のことを把握していて、安心して話せたこと、そう言った日常の先生との会話から、特色入試で京大に受かっている先輩の話しを聞き、受験するきっかけにもなったと思います。
また、授業中にグループでの話し合いや調べ学習をすることもあり、自分の意見をまとめて他の人にわかりやすく伝えたり、他の人の意見を聞いて自分とは違う視点を知ったり、皆の意見をまとめて話し合うなど、先生の話しを聞くだけの授業では身に付けられないことも、この学校ではたくさん学ぶことができたのは私の財産となっています。

ノートルダム女学院の6年間で学んだことで、今の自分に大きく影響を与えたものは何ですか?

勉強と部活の両立を最後までできた事です。部活はオーケストラ部に中1から高3の春まで所属していました。小学校からバイオリンを習っていましたが、オーケストラに入ったのは初めて。高2の時にコンサートミストレス(演奏者のリーダー)に抜擢され、初心者から経験者までそれぞれのレベルに合わせた指導を心がけました。また、自分と他の演奏者のパートを気にしながら演奏し、オーケストラを采配し、とても大きな仕事でしたが、同級生に助けられながらも成功できたのは、貴重な経験です。

ノートルダム女学院の良いところはどこですか?

色々ありすぎて(笑)一つに絞るのは難しいですが、探究活動への取り組み、部活動への取り組み、様々なイベント活動で経験を重ねながら学校生活を送れたところです。
別の探究活動で、トンボの羽の構造をうちわに利用したら、どれだけ効率が良くなるかという事を調べ、自分の家にある材料で作りましたが、あまり大きな結果は得られず、もっと大規模な実験をしてみたいと思ったのも、現在の進路へ進むきっかけのうちの一つです。将来やりたいことの方向性をより具体的に決めることができました。受験の際も志望理由書に中高で経験したことで書ける内容は多かったです。

卒業生の鳥山さんのインタビュー

生物が好きだった鳥山さん。中高時代の授業の一貫で参加したボランティアスクールで、脳性麻痺、ALSを患っている方の介助したことを機に、作業療法や脳神経について興味をもつようになり、特色入試を経て京都大学医学部へ

鳥山さん(2019年度卒業)
(現在の)STE@M探究コース卒業
京都大学 医学部 人間健康科学科 先端リハビリテーション科学コース 4年生

▶︎鳥山さん(2019年度卒業)

大学ではどのような事を学んでいますか?

作業療法学講座に所属しており、作業療法に関わる研究・調査をしています。脳神経系に興味があるので、座学ではそういう関連の講義が楽しいです。リハビリ職である作業療法士の国家資格を受ける予定なので、実際の現場体験も必要になります。インプットとアウトプットをしながら学んでいます。

京都大学を志望しようと思ったきっかけは何ですか?

中学校の時に京大の研究室訪問の機会があり、行きたいなぁという思いはあり、生物が好きだったので、農学部に行くことを漠然と考えていました。学校の別のイベントであるボランティアスクールで、脳性麻痺、ALSを患っている方の介助をし、コミュニケーションを取った経験が大きく私を動かし、これからも障害のある方と関わり、よりよい生活を送れるような世界にしていきたいと思ったのがきっかけです。医療系の学部でも生物が活かせる事を知り、より自分の興味のある神経系の部分を深く知りたいと思い、今の学科を選びました。

ノートルダムでのどの経験が特色入試につながりましたか?

文化祭の模擬店でのリーダーを経験したことです。人の意見を聞いてまとめて物事を進めていく、いわゆるリーダーシップやフォロワーシップの体験ができた事は大きいです。

特色入試の勉強はどのようにしましたか?

特色入試を受験するつもりはありませんでしたが、入試形態に面接があるので、私の得意分野だと母に勧められたこともあり、私としても受験の機会が増えることを加味して決心しました。

共通テスト、面接、小論文の試験がありました。面接では志望理由書についての内容のほかに、始まる前にブラックジャックという漫画を読むよう指示があり、「植物人間になった犯罪者の死刑判決が出たが、その命を救うのか救わないか、自分ならどう考えるか?」と言った応用力、対応力を問われる面接でした。緊張はしたけれど、それ以上に、専門的な知識を持っている方(面接官である教授)に、自分の考えや思っている事を伝えられ、アドバイスや見解を頂けたのがとても嬉しく、面接を楽しむことができました。
志望理由書の作成には、一番時間をかけました。自分で草案を書いて、毎朝先生に見せに行き、手直しをしてもらい、また次の日の朝見せに行く・・・を繰り返し、ある程度形が整ってきたら、複数枚コピーし、自分が受け持ってもらったことのある先生達に声をかけて、見てもらいました。フィードバックをもらい、改善点、アドバイスなどをもらい、1か月程繰り返し完成させました。

得意科目はありましたか?

数学です。
小学生の時は苦手で、中学校から好きになりました。母が根気強く見てくれ、できない所まで戻って、ちゃんと理解するまで時間をかけて教えてくれ、できるようになると嬉しくなり、また解くと正解し・・・を繰り返すと楽しくなり、いつの間にか得意科目になっていました。

苦手科目はありましたか?

英語です。
学校の先生からのアドバイスで、日本語を英訳する勉強を1日1回は必ずする!京大の過去問から、先生がピックアップしてくれた問題を解き、そして翌日先生に採点してもらうのを繰り返すことでできるようになりました。また、一人で頑張るというよりは、先生が見てくれるので、モチベーションを維持することができました。

おすすめの勉強方法があれば教えて下さい

自分で模範解答を作ることです。例えば、問題集に解答はついていますが全ては書かれておらず、飛ばして書かれているので、自分の思考の過程を書いておきます。次、自分が見直した時にすぐわかるような自分専用模範解答を作成するのがおすすめです。

学校の先生との関わり方を教えて下さい

受験前やテスト前は、職員室が生徒であふれかえっていました。わからない点を質問したり、教えてもらったりする時間が、授業が終わったあとから18時30分頃までひっきりなしに続き、その光景が当たり前でした。また、先生が個別に特製プリントを渡してくださり、解いたものを提出したら、採点してくださり、また次のプリントをくださる先生もいらっしゃったので、朝登校したら、先生が作ってくださったプリントを提出(採点後のプリントが戻ってくる)→授業を受ける→放課後勉強するというスケジュールでした。自分がこういう勉強をしたい!と思うものを、先生が応じてサポートしてくれるといった面は、現在通っている京大にも通ずる所だなと思います。また同じように国公立を受ける友達もいたので、お互いに切磋琢磨できました。

受験勉強に行き詰まった時、気分転換はどうしていましたか?

場所を変えて勉強することです。家、学校、カフェとか。特に人の目があると勉強しなきゃという状況になり、また移動時間もリフレッシュになるので、敢えて場所を変えて集中できるようにしていました。

将来はどのような職業、もしくは研究がしたいですか?

作業療法士の資格を取る予定ですが、それを使った仕事は考えておらず、研究を続ける為に大学院に行きたいです。将来は博士課程まで進んで、大学教授や研究職、理研、研究施設で働けるといいなと今の所考えています。

京大でしかできないことは何ですか?

自分がこれをやりたい!と発信した時に、実現できるようにサポートしてくれる環境が整っています。私は大学1年生から研究室に入りました。実は異例な事で、今まで1年生で研究室に入った学生の例がありませんでした。所属したいと頼んだ研究室の先生が、なんとか私の希望を叶えられるよう、環境を整えて下さり実現できました。

中高時代を改めて振り返って、ノートルダムでしかできなかった経験や、この経験があるからこそ、今頑張れていることはありますか?

深い仲の友人ができたことです。今でも月1回のペースで会っています。旅行をしたり、遊びに出かけたり。それは、学校で6年間を一緒に過ごしたことに加えて、一緒に取り組めるイベント活動が多かったからだと思います。文化祭・体育祭のみならず、ボランティア活動、学術的な真面目な講演会もあり、同輩のみならず、先輩や後輩と集う機会も多くありました。この経験を通して一生付き合える友人に出会えたと思っています。

ノートルダム女学院の魅力、ノートルダムでしかできない事を、これから受験を考えている将来の後輩達にメッセージをお願いします。

勉強はもちろんですが、宗教的、ボランティア等のイベント等、他の学校ではできない経験を準備してくれている学校であり、勉強だけではなく多方面に自分の可能性を広げてくれる学校だと思っています。自分が持っている能力・興味を広げられるチャンスです。自分の強みや、楽しいことを発見するために、ぜひノートルダムに来て下さい!

【取材を終えて】
とても華やかで可愛らしい、城山さんと鳥山さん。コミュニケーションの能力に長け、こちらからの質問に、とてもにこやかに、でも的確に芯のある答えを返してくれたのが印象的だった。インタビューで共通している事は、二人ともやりたい事が明確だということ。その源がノートルダムでの経験だ。やりたいことを叶えるために大学を探し、進学してからも次のチャレンジである研究を実践中である。最終的には、ノートルダム教育に掲げられている、「世界のどこかで、私を必要としている人々の役に立つ人になること」を目指して、日々努力し続けている。彼女たちの存在は、これからノートルダム女学院に入学する生徒さん、保護者の方々にとって間違いなく大きな指標となり、心強い存在と言えるだろう。今後のお二人の活躍に期待したい。

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