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2019/1/21(月)

[速報]2019年1月21日(月)灘中学校合格者発表の様子

平成31年度灘中学校入試の合格発表が1月21日(月)10時30分から校舎隣の体育館で行われました。

合格者発表を見ようとする受験生・保護者、塾・マスコミ関係者の列が9時30分頃から出来はじめ、発表予定時刻の10時30分には通用門を出て、外まで続く長蛇の列となりました。

発表予定時刻を少し過ぎた10時34分に体育館の扉が開かれ、合格者受験番号が記された掲示板の前は、たくさんの人で埋め尽くされました。受験生と思しきお子さんが一緒のご家族は全体の1~2割程度。大半はお母様やご夫婦、祖父母世代の方で、掲示板を見上げ、目的の受験番号を探された後、携帯電話のカメラやビデオカメラで掲示板を撮影される姿がそこかしこで見られました。

自分の受験番号が書かれた掲示板を背景に、うれしそうに記念撮影をされているお子様の姿も見受けられました。
声を上げたり、抱き合ったりするなどめいっぱい喜びを表されるご家族は少なく、個々で静かに嬉しさを噛みしめている雰囲気だったのが印象的です。

掲示板で結果を確認した後は、後方に用意されたコーナーで入学手続書類を受け取られ、通われていた塾の先生方とお話されてから退出される方が多かったようです。
10時50分くらいには人もまばらになったものの、ちらほらと合格発表を見に来られる方もいらっしゃり、同日の他校受験終了後に合格発表を見に来られる方もいらっしゃるようです。

平成31年度入試結果

志願者数 731名
受験者数 708名
合格者数 262名
実質倍率 2.70

志願者数は昨年とほぼ同じでしたが、受験者数が減ったため、実質倍率は昨年より微減。合格最高点は414点。合格最低点は290点と2015年以降の入試では一番低い点数となりました。

教頭・大森秀治先生のインタビュー

今年度の入試は、算数が難しかったようで、算数(200点満点)の受験者平均が83.0点、合格者平均が106.6点とこの5年間で最も低い点数となりました。平均が低かった分、合格ボーダーに数多くの受験生が並び、合格者数が過去最高の262名という結果になりました。

我々としては、合格者数を抑えて定員に満たない分を補欠で補う方が安全なのですが、できるだけ繰り上げ合格ではなく、最初から合格を出してあげたいと思い、多めに合格者を出しています。
また近畿以外の合格者は、首都圏はほぼ去年並ですが、中四国・九州が増えたことも、合格者数が過去最高となった要因のひとつです。

うちは算数が大好きという小学生が受ける学校です。入試はいわば、算数大好き少年と算数大好き大人の戦いです。しかし、今年は大人が本気を出しすぎたのかもしれません。こちらとしては算数を難しくしようという気はなかったのですが、塾の先生からも今年は難しかったというお声をいただきました。来年、易化するかは分かりませんが、今年度の結果を十分踏まえて、問題作成にあたりたいと思います。

合格者インタビュー

名古屋から受験され、見事合格を射止めた受験生とお母様にお話をお伺いしました。
受験生ご本人は「合格できて、うれしいです。塾には5年生から入塾し、しんどいと思ったことはなく、塾の友達と楽しく2年間勉強することができました。灘中学校の自由そうなところに惹かれ、小学6年生の夏に受験を決めました。

入試の最中も、目にする学校内の掲示物などから自由な校風を感じられ、とても楽しそうだなと思いました。まだ、入学後にどのクラブに入るかなどは決めていないけれど、楽しみです」と話してくれました。お母様も「受験前日は緊張のためか、息子が全然寝られなかったようなので、本番で実力を発揮できるか心配していたのですが、合格できて、本当に感動しました。勉強面では教えてあげることができないので、お弁当作りや体調面でのサポートなど自分にできることを頑張ってきました。

今は名古屋に住んでいるので、新幹線で通学させるか、下宿するかをこれから考えます」と話され、今後受験予定のお子様がいらっしゃる保護者の方へ何かメッセージをお願いしますと伝えたところ、「子どもは一生懸命頑張っています。だから子どもの力を信じて、保護者ができることを頑張ってください」というお言葉をいただきました。