中学受験をするためには、小学4年生から塾に通い、4教科の受験勉強をしっかりしなければ……。そんな「常識」は、過去のものになりつつあります。現代社会が必要とする人材は、かつてとは大きく変わっています。文部科学省が、「変化の激しい時代において、新たな価値を創造していく力を育成する」必要に言及しているのも、そのような状況を踏まえてのことでしょう。 　中学受験の「常識」が変わるのもの、そんな大きな流れの中の一つの現象なのでしょう。特に、近年目立っているのが入試の多様化です。適性検査型、英語入試、算数入試、プレゼンテーション入試など、4教科入試ではない「新しい入試」を行う学校が増えているのです。受験生からすると、自分の得意なもので合格を勝ち取れるというメリットがあると言うことができます。また、小学校生活の後半を受験勉強に追われて過ごすのではなく、習い事や学校行事にも力を入れられるということも指摘できるでしょう。いずれにしても、児童一人ひとりの個性を伸ばしながら、私立中学校への進学を視野に入れることができる状況を、この「新しい入試」が作り出しているのです。ぜひ、この特集を志望校選びの参考にしてください。