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とういんがくえんちゅうとうきょういくがっこう

桐蔭学園中等教育学校 

スクール特集(桐蔭学園中等教育学校の特色のある教育 #2)

完全6年一貫教育を行う共学の進学校としてスタート

2019年度から、桐蔭学園中等教育学校が完全6年一貫教育を行う共学の進学校としてスタート。授業や学校生活について、新入生にインタビューした。

桐蔭学園中学校(男子部・女子部)と桐蔭学園中等教育学校(男子校)を1本化し、2019年度から中等教育学校が完全6年一貫教育の進学共学校として新たにスタート。アクティブラーニング型授業や学校生活について、新入生3人に話を聞いた。

新たな教育理念の下で共学化

桐蔭学園では、2014年に迎えた創立50周年を機に、新たな教育理念として「自ら考え判断し行動できる子どもたちの育成」を掲げ、教育改革を進めてきた。多様性ある社会の中でこの教育理念を実現するために不可欠だったのが、男女共学化である。男女協働が求められる21世紀の社会では、学校においても男女がともに学ぶ環境が重要と考え、桐蔭学園中学校(男子部・女子部)と桐蔭学園中等教育学校(男子校)を1本化して、2019年度から中等教育学校が完全6年一貫教育を行う共学の進学校に生まれ変わった。桐蔭学園高等学校は、他の中学からの入学生だけの男女共学校となっており、中等教育学校とは別のカリキュラムが組まれている。中等教育学校の4年生(高校1年生の学年)以降も高等学校とは合流せず、6年一貫のカリキュラムで学んでいく。

教育の3本柱は「AL型授業」「探究」「キャリア教育」

教育の3本柱となっているのが、「アクティブラーニング(AL)型授業」「探究(未来への扉)」「キャリア教育」である。

「自ら考え判断し行動できる子どもたちの育成」を目指して授業改革が進められ、2015年度より段階的に全教科で「アクティブラーニング型授業」を導入。教育顧問として京都大学の溝上慎一教授を迎え、教員によるAL推進委員会を立ち上げて組織的に授業開発を行ってきた。生徒が主体的に学ぶアクティブラーニングだけでなく、講義型の時間と「ふり返り」を重視し、「個→協働(ペアワーク・グループワークや発表)→個」のサイクルを大切にした「アクティブラーニング型」授業であることが大きな特徴である。各授業の終わりには、得た知識や理解したことを「ふり返りシート」を活用して自分の言葉でアウトプット。帰りのホームルームでも、1日全体をふり返って「ふり返りシート」に記入する。

「アクティブラーニング型授業」とともに力を入れているのが、「探究」の授業である。「自分の力で生涯学び続ける力を育む」ことを目指し、生徒たちは自分の興味・関心から課題発見・解決に取り組む。各自でテーマを見つけて、その課題解決に向けた論文を作成して発表。自然豊かなキャンパスで自然探索のフィールドワークを行ったり、修学旅行などの学校行事も「探究」の学習に生かしていく。

「キャリア教育」のねらいは、自分の人生を自らデザインする力を養うことである。普段のホームルームから自分の考えや夢を言葉にして相手に伝えることを指導し、「成長し続ける自分との出会い」の場を提供していく。ホームルームでは、生徒による1分間スピーチを実施。毎日1人ずつ、「自己紹介」「将来の夢」「いま一番夢中になっていること」など、テーマに沿った発表をする。そのほか、社会の様々な分野で働く卒業生たちを招いての「フロンティアセミナー」なども実施。

グローバル化に合わせた英語教育

同校では英語教育にも力を入れており、授業は習熟度別に実施されている。2018年度には、放課後に利用できる「グローバルラウンジ」がオープン。ネイティブ教員が運営し、気軽に会話を楽しんだり、宿題について質問することができる。また、共学化にあわせて、3年生全員が英検準2級以上を取得できるように指導。3年次には、クラーク(フィリピン)での語学研修(全員参加)も実施する。


2019年度から共学校となり、新入生たちは男女混合のクラスで活発に意見交換しながら学校生活を送っている。1年生の女子2名、男子1名に、授業や学校生活について話を聞いた。

▶︎写真左からOさん、Sさん、Yくん

――この学校を選んだ理由は?

Oさん 兄が通っていたことと、家から近くて通いやすいので受験しました。授業参観で学校を見学したり、兄が授業でiPadを使ってアンケートとったりしていたのが面白そうだと思いました。

Sさん 友達のお母さんが、優しくてとても素敵な人なのですが、この学校の卒業生だったので、私も同じ学校で学びたいと思って決めました。文化祭を見学しましたが、賑やかで楽しそうだったのもいいなと思いました。

Yくん インターナショナルスクールに通っていたので、はじめは英語をたくさん学べる学校を探していました。探しているうちに、英語だけに偏っている学校ではなく、勉強とスポーツが両立できる学校がいいなと思うようになり、この学校に決めました。

――授業の中でのペアワークやグループワークはどうですか?

Oさん 同じ班の中でも違う意見があったり、違う班の人とはそれともまた違う意見だったりして、いろいろな人の意見が聞けるのでいいと思います。誰かが発言しているときは、その人が得意なことなどもわかり、友達のことをもっと知ることもできます。

Sさん 自分が見ていた角度とは違う角度から見ていた人もいるし、同じ意見だったとしても人の意見を聞くことで、より深めることができるのがいいと思います。最初はペアから始めて、だんだん人数を多くしていったりしたので、慣れやすかったです。

Yくん 友達の意見を聞くことで、自分だけでは気づけなかった部分や、まったく思いつかなかったことにも気づくことができます。そこから刺激を受けて、いろいろ考えて課題が達成できたこともありました。クラスのみんなが普通に発言しているし、iPadとスクリーンでみんなの意見を先生が解説してくれるので、戸惑いなどはありません。

――授業や1日をふり返る「ふり返りシート」を書くことについてはどう思いますか?

Oさん 特に国語の授業のときに、自分が学んだことを整理できたり、友達の「ふり返りシート」を見て友達から学ぶことがたくさんあります。

Sさん 小学校ではこのようなシートはありませんでしたが、授業の中で1度理解して、最後にもう1度理解することで、その日の内容がしっかりと頭に入ってくるのでとてもいいと思います。思い出すために考えたり、自分がどう感じたかを書くことで、より理解しやすくなります。

Yくん その授業で自分は何ができていて、何をわかっていなかったか、先生がどんな大事なことを言っていたかなどをアウトプットでき、自分のよかった所とできていない所がきちんとわかります。その後の勉強にもつながるので、ふり返るのはよいと思います。

――英語の授業はどうですか?

Oさん 英語の授業では、スクリーンに英文が映し出されるときに、スヌーピーが話しているように吹き出しに書かれているのが楽しいです。私の授業を担当している先生は、スヌーピーが好きなのでスヌーピーが出てきますが、先生によっていろいろ工夫していると思います。テストで平均点をとらないと追試があるので頑張っています。

Sさん 私は6歳までフィリピンにいたので、現地では英語を話していました。英語の授業は習熟度別なので、自分のレベルに合わせて学べるのがいいと思います。ペアになった人と練習してからテストを受けるなど、友達と一緒に勉強するのも楽しいです。

Yくん 全員ABCから始めるのではなく習熟度別なので、自分のレベルにあったところから始められてよかったです。難しい問題もあれば、簡単な問題もありますが、先生がゲーム形式にしたり、楽しいときとたくさん問題を解くときのメリハリをつけてくれます。生徒同士も英語で会話したり、ネイティブの先生も優しくて友達のような感じで話せるので楽しいです。

――ネイティブの先生が運営している「グローバルラウンジ」は利用していますか?

Oさん 友達の部活が終わるのを待っているときなどに、先生と会話をしたり、宿題をしたりしています。映画を上映することもあり、字幕も英語で映画を楽しみます。

Sさん ラウンジ内では英語を話さなければいけないので、友達とも自然に英語で話します。授業や宿題でわからなかったところを、ラウンジで友達に教えてもらうこともあります。

Yくん わからない人もわからないなりに、先生に聞いたりしてがんばって英語を話しています。英語を話せる人はいっぱいいるので、自分が知らない言葉を使っていたら家で調べて、次の日に使ってみたりしています。

――授業が難しい内容だったときや宿題がわからないときはどうしていますか?

Oさん 数学でマイナスやプラスの計算が最初は難しかったですが、先生がマイナス方向とプラス方向に歩いて説明してくれたり、小テストを繰り返していくうちにわかるようになりました。宿題は、見た目は多く見えますが、それほど多くないと思います。英語の発音がわからないときは、iPadにもデジタル教科書が入っているので、アプリで発音が確認できます。

Sさん 宿題は、10分休みや放課後などを使って、学校にいる間にみんなと一緒に終わらせてしまうことが多いです。図書室やグローバルラウンジで友達と教え合ったりすると、仲良くなれる機会にもなります。ホームルームできちんと計画を立てているので、勉強は計画的にできていると思います。

Yくん 難しい問題は、友達に聞いたりしています。それでもわからないときは、先生に聞きます。宿題は、授業が理解できていれば簡単にできる内容です。毎日家で勉強しないと全然やらなくなってしまいそうなので、2教科ぐらいはやるように決めています。もっと勉強がたいへんかと思っていましたが、部活に参加していても、家に帰ってからゆっくりできる時間は思ったよりあります。 

――これから楽しみな授業はありますか?

Oさん 未来への扉(探究)の「サバイバルネイチャーゲーム」です。何千年か前に戻って、限られた資源の中でどうやって生き延びるか考えます。

Sさん 次の授業では、生き抜くために使えるモノの材料や食物などを見つけ出すためのフィールドワークを行う予定です。

Yくん 見つけた材料・食物をどう生かすか、文献やインターネットで調べて発表するそうです。楽しみです。

――部活動には参加していますか?

Oさん バドミントン部に仮入部しています。体験に行ったときに、先輩が共通の話題を見つけようとしていろいろと話しかけてくれて、コーチのことなども優しく教えてくれました。これから本入部するつもりです。部活動には、ほとんどみんな参加しています。

Sさん 混声合唱部に仮入部しています。歌うのが好きなので、体験入部してみましたが、雰囲気がとてもよくて、1つ1つの音を確認してくれるなど、先輩たちが優しく教えてくれました。先輩同士も家族のようなほんわかした雰囲気でよかったので、本入部する予定です。

Yくん ラグビー部に入部しました。おじがラグビーをやっていたことと、走るのが好きで鬼ごっこも得意なので、ラグビーをやってみたいと思いました。高校は全国大会で優勝するなど強いですが、中学生は僕以外経験者なので、みんなから教えてもらっています。まだ先輩と一緒には練習せずに、1年生だけで基礎練習をしていますが楽しいです。

注:高校と中等(後期課程)の運動部は、別々の活動・チームです。

――通学時間はどれくらいですか?

Oさん 私は近いので自転車通学です。途中でバス通学の友達と合流して登校しています。

Sさん 1時間15分ぐらいです。朝は早めに出てバスが混む時間帯とずらしているので、それほど人は多くありません。早起きが得意というわけではありませんが、学校が楽しくて早く行きたいなと思っているので早く起きられます。

Yくん 僕も1時間以上かかりますが、早起きして一番早いバスに乗って来ます。早い時間だと電車の中もそれほど混んでいないので、その日学校でやることを思い起こしたり、音楽を聴いたりしています。学校に着いてからは、宿題をやったり、友達としゃべったりして過ごしています。

――クラスや学校内の雰囲気はどうですか?

Oさん 男子も女子も仲がいいと思います。授業の中でも、自己紹介につながるような内容が入っていたりして、友達のことを知る機会も多いです。

Sさん 女子が少なめですが、特に気になりません。体育などで他のクラスの女子とも仲良くなれる機会が多く、廊下ですれ違ったときなども他のクラスの女子とも話しやすい雰囲気です。

Yくん ホームルームで1分間スピーチをやるときに、3年生がお手本を見せに来てくれました。とても聴き取りやすく、具体例を挙げるなどしてわかりやすいスピーチでした。発言や発表する機会が多く、みんな発言するのが普通という雰囲気です。自分が発言しないと逆に目立ってしまうので、積極的に発言するようになりました。

――将来の夢を教えてください。

Oさん 英語の勉強は中等に入ってから始めましたが、これから頑張っていきたいです。父は英語が得意なので、海外旅行先で父が現地の人たちと楽しそうに話しているのを見て、私ももっと話せるようになりたいと思いました。

Sさん 具体的なことはまだ考えていませんが、世界で活躍できる人になりたいです。そのためには、英語に力を入れたいと思っています。

Yくん おじが2人とも外国で働いているので、憧れています。今までは、英語は話せるからいいやと思って勉強しなかったのですが、ここにはもっと話せる人がたくさんいるので、自分はまだまだだと気づきました。一から勉強し直して、将来は外国で働きたいと思っています。

――この学校のいいなと思うところを教えてください。

Oさん お昼は、中庭でお弁当を食べたり、食堂で食べたりできます。自動販売機もあって、食堂も日替わりメニューなどがあって美味しいです。シンフォニーホールでは、ウィーン少年合唱団の公演を聴いたり、シアターラーニング(「ミュージカル」と「研修」が融合した新しい体感型研修)など、他では体験できないことも体験できました。

Sさん 学年の人数が多いので、いろいろな人と友達になれて、いろいろな好みや意見があることを知り、たくさん刺激を受けます。桐蔭学園小学部からの内進生とも友達になれて、内進生から違うクラスの人を紹介してもらって仲良くなれたりもしました。

Yくん 入試の種類が4科、2科、帰国生入試、AL入試というように、いろいろあるのでチャンスが多いです。僕も2種類受けました。AL入試は、スクリーンに映った課題について自分の考えを書いて、面接会場で先生2人に生徒4~5人で考えを発表し合うのが面白かったです。桐蔭を受験するなら、いろいろな入試にチャレンジしてみるのがいいと思います。

<取材を終えて>
今回インタビューした1年生は、少し前まで小学生だったとは思えないほどしっかりと自分の考えや感じたことを伝えられていた。入学してからまだ2ヶ月足らずであったが、授業やホームルームで自分の考えを整理して発表したり、グループでのディスカッションなどを実施するアクティブラーニング型授業教育の成果だと思われる。教室や廊下では、男子も女子も仲良く、楽しそうに会話をしている様子が見られた。インタビューで「授業の中でも友達のことを知る機会が多い」と語られていたが、「お互いを知る」機会が多いことが他者を尊重することにもつながっているのだろう。

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