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しらゆりがくえん

白百合学園中学校 

スクール特集(白百合学園中学校の特色のある教育 #1)

視野を広げ、将来の生き方を考える「国際教育プログラム」を展開

「21世紀の国際社会で活躍できる女性の育成」を目標に掲げ、英語とフランス語の2ヵ国語の授業や、様々な国際教育プログラムを実践している白百合学園中学高等学校。その内容を取材しました。

1878年、3人のフランス人修道女が来日し、その3年後、東京に白百合学園が開校。以降、同校では、英語とフランス語の2ヵ国語の学習をはじめ、国際社会に開かれた教育を実践しています。近年では、異文化に触れる様々な「国際教育プログラム」を導入。その内容について、国際教育委員長の山本智恵子先生(英語科)に話を伺いました。

中学では英語とフランス語の2ヵ国語を必修化

 同校は、外国語教育として英語とフランス語の学習をカリキュラムに取り入れ、中学では2ヵ国語とも必修となっています。英語は週5時間、フランス語は週1時間、15名前後の少人数による授業を実施。「2つの言語を知ることによって、発音や意味、文法など言語的な共通点や違いについて気づいたり、理解したりすることも多く、学習の相乗効果が生まれています。文化的な面に関する理解も同様です。英語とフランス語を学ぶことで、外国語を勉強すること、異文化について知ることが楽しいという気持ちが生徒の中に自然に育まれているようです。この気持ちは卒業後も含めて生徒にとって、生涯にわたる財産となります」と、山本先生。

 高校では、第一外国語として英語またはフランス語を選択し、もう一方を第二外国語として学ぶことができます。「学年の約10%が第1外国語としてフランス語を選択しています。また、高1で英語を第1外国語として選択した生徒のうち、40名前後は第2外国語として、フランス語を学んでいます。中学から4年間フランス語を学び続けることで、高1でフランス語検定3級相当の力が身につきます。授業の他にも、英語やフランス語の朝礼を、それぞれ週に1回行うなど、日常的に2ヵ国語に触れる環境をつくっています」

▶国際教育委員長の山本智恵子先生(英語科)

「チャレンジ・イングリッシュ」からスタート

 同校は外国語教育とともに、国際教育にも力を注ぎ、学年に応じた様々なプログラムを導入しています。入学して最初に生徒が体験するのは「チャレンジ・イングリッシュ」(中学1年、2年の希望者対象)。2日間、英語の環境に身を置き、コミュニケーションを楽しみながら、チャレンジ精神を身につけるというプログラムです。「学年ごとに、10人前後の小グループに分かれ、アメリカ人やイギリス人の他に、フィリピン、ジャマイカ、スリランカなど多様な国籍の講師がつきます。また、学年の枠をとりはらった帰国生のグループもあります。講師はローテンションし、様々な出身国の話を聞く異文化に触れる内容も盛り込んでいます。2日目の最後は、1年生は自分の趣味や家族についての一人ずつのスピーチ、2年生は学校紹介や日本文化についてのグループでのプレゼンテーション、帰国生はオリジナルミュージカルを披露します」

海外留学生との交流プログラム

 中学3年では、総合学習の一環として、海外からの留学生と交流する「グローバルヴィレッジ」を実施します(中学3年、全員参加)。昨年度も、アジア、アフリカ、ヨーロッパなど世界25ヵ国の留学生が集まり、出身地の話をしたり、より良い世界について語り合うなど、英語によるコミュニケーションが繰り広げられました。「世界の多様性を肌で感じることができる貴重な機会になっています。また留学生の母語講座もあって、言語が人をつなげるツールであることを再確認できるプログラムです。プログラムの最後に、留学生から学んだことを、これからの自分にどのように生かしていくかを振り返る時間を設けています。体験を学びにかえていくための大切な過程です」
また、日本に留学中のイギリス人留学生(大和[だいわ]日英基金スコラー)を招き、日本の年中行事を紹介したり、伝統的な遊びを一緒に体験する交流プログラムを年に2回行っています。留学生がイギリスの大学について、映像を交えて紹介する時間もあり、海外大学への興味が広がる内容になっています。

異文化に触れて、自分の生き方を考える

 このように同校では、中学で世界への興味を広げ、高校になると、実際に海外へ行く体験プログラムを準備しています。その1つが、夏休みの9日間、アメリカで行われる「セルフディベロップメント・プログラム@スミスカレッジ」(高1・高2の希望者対象)。
「ハーバード大学のキャンパスツアーや学生との交流もしています。自分よりも少し年上のアメリカ人大学生に刺激を受けながら、将来についてとことん考え、英語で語りあうことで、生徒達は、より広い視野もって自分の可能性をとらえるようになります」
 さらに、高校のフランス語選択者対象には、「日仏高等学校ネットワーク(コリブリ)短期交換留学プログラム」を用意。ホームステイをしながら、現地の高校に3週間通うプログラムです。「語学力の向上とともに、異なる社会や文化を体験することが目的です。秋に、フランスから交換留学生を受け入れ、春は、本校の生徒をフランスの高校へ派遣しています。留学先によっては移民が多い地域のこともあり、多様な人種のなかで生活をすることで、自分は何者かを考えるきっかけになったという生徒もいます」

国際教育プログラムを体験した生徒にインタビュー

実際、国際教育プログラムに参加した3人の生徒に、体験談や感想など、話を聞いてみました。

Nさん 高校1年生
セルフディベロップメント・プログラム@スミスカレッジに参加

Aさん 高校2年生 (1~12歳までフランス・ボルドーに在住。海外帰国生)
大和(だいわ)日英基金留学生との交流プログラムに参加

Yさん 高校2年生
日仏高等学校ネットワーク(コリブリ)短期交換留学プログラム参加

▶左より:Nさん・Aさん・Yさん

―― 国際教育プログラムに参加した理由は?

Nさん 初めての海外だったので、友だちと一緒に参加できるのが心強いこと、得意科目の英語をさらに伸ばしたくて応募しました。

Aさん フランスには長く住んでいましたが、これまで英語圏の人と話す機会が少なく、英語を使って、将来のことなど、いろいろな話がしたいと思ったからです。

Yさん 母がフランスの教育に興味をもっていて、私もフランスでの文化や生活などを体験したいと思い、参加しました。

―― プログラムを体験して印象的だったことは?

Nさん スミスカレッジの授業はディスカッションが多く、テーマも「思想の自由、言論の自由についてどう考えるか?」など、日本語でも答えるのが難しい内容で、最初は戸惑いました。でも、せっかくアメリカまで来たのだからと積極的に発言するようにしました。また、コーディネーターの学生さんと話していると、大学で何を学びたいか、どんな職業に就きたいか、みんな目標をもって学んでいることがわかり、将来を考えるヒントになりました。

Aさん イギリス人留学生も、大学で自分の好きなことを学んでいる人もいれば、就きたい職業を見据え、現実的な考えで学んでいる人もいます。いろんな価値観があることがわかりました。将来設計について、具体的に、また様々な観点から話を聞くことができたのが、貴重でした。

Yさん ディベートをする時など、日本とフランスでは、表現の仕方が違うことに驚きました。日本人は与えられた場面に見合った表現をするのに対して、フランス人は、まず場面を自分から作り出して、自分の考えを堂々と表現します。また、フランスでは、親が子どもに対して「どうして、そう考えるの?」と問いかけるなど、哲学的なことを小さい頃から教えているのが印象的でした。

―― プログラムを体験して、自分の糧になったものは?

Nさん 日本では、自分の考えが見当違いだったらいやだなと、発言を躊躇する時もあったのですが、スミスカレッジでのディスカッションでは、些細なことも、その都度、発言していたら、コーディネートさんが、「いい考えだね」「こういう見方もあるよ」と、後押しをしてくれました。たとえ思い通りにならなかったとしても、挑戦することに意味があるとわかり、積極性や自信がつきました。

Aさん まず、自分の英語が通じたことに自信がもてました。そして、イギリス人留学生から将来設計の話を聞くと「あなたはどうなの?」と聞き返され、自分はもう少し、将来について明確に考えなければいけないと思いました。と同時に、どんなに人の意見を聞いても、それを踏まえて自分自身がどう考えるかが一番重要。そのことを実感できたのが収穫でした。

Yさん 今の国際社会でどの世界にいても、主流の言語は英語ですが、私は高校でフランス語を選択しました。そこに、どんな意味があるのだろう?と考えたこともありましたが、留学をして、フランスの文化や思想などがますます気に入り、フランス語を使って仕事をしたいと気持ちが固まったのがよかったです。また、日本人は、内向的な国民性に甘んじるのではなく、もっと外に対して開いていかないといけないと強く感じました。

―― 最後に、将来の夢を教えてください。

Nさん 大学で理工学の勉強をしたいです。その分野が自分に向いているのか迷ったこともありましたが、アメリカの学生たちの姿を見て、私も自分の好きなことを学ぶという意思を貫こうと思うようになりました。

Aさん 将来はコンテンツビジネスに関わりたいです。企業とお金の流れも勉強したいので、大学は商学部や経済学部。歴史も学んでみたいですね。何か1つの専門を身につけたいと考えています。

Yさん 小さい頃からヴァイオリンをやっていることもあり、音楽関係の道に進みたいです。音楽の観点から、フランスについてもっと知りたい思っています。

個性を伸ばし、多様性への共感と思いやりの心を育む

このように国際教育プログラムを体験するなど、生徒たちが世界へ目を向けていくなかで、最近は、海外大学進学への関心も高まっていると山本先生は言います。「昨年は、アメリカの伝統ある女子のリベラルアーツカレッジであるウェルズリー・カレッジに進学した生徒がいました。高校卒業後に海外の大学に直接進学した卒業生によるミニ講演会を行っているのですが、自分の夢の実現のために邁進する卒業生の言葉は、在校生の背中を押してくれているようです。また、海外研修の報告会や、全校生徒に配付される「国際教育通信」への各種国際教育プログラムの体験談の掲載を通じて、個々の体験が他の生徒達にとっての学びの機会にもなるようにしています」
 
今後、同校では、国際教育をどのように進めていくのでしょうか。
「国際教育プログラムへの参加を通じて、生徒たちには、自分に与えられた能力に気づいたり、その能力をさらに伸ばしていくためのきっかけをつかんでほしいと思っています。生徒たちは、日々、クラブや委員会、勉強や自分の趣味など、それぞれに自分の好きな活動に活き活きと取り組んでいます。短期留学をはじめ国際教育プログラムもそうした活動のひとつとして浸透しつつあります。国際教育プログラムに参加し、自分の現在位置を確認し、さらなる努力目標を定めて、再び日常生活に戻っていく。向上心をもって頑張っている友人の姿は、大きな励みです。国際教育プログラムは多様な個性をもつ生徒同士の学び合いにつながる活動です。多様性への共感と思いやりの心を育む国際教育がさらに浸透し、生徒たちの未来につながっていくことを願っています」

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