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スクール特集

中学受験スタディが特別取材した私立中学の特徴ある教育

Special Report - 報徳学園の進路指導とは

 
もっと身近に!将来へと繋がるグローバル教育 インタビュー

スタディ:いまやどこの学校でもグローバル教育が掲げられているが、全国に先駆け25年前から国際化を視野に入れた最先端の教育を行ってきた神戸国際中学校。これからはもっと身近に、「普段着の国際交流」を数多く体験することが、将来へとつながる真のグローバル教育であると村山美生校長先生は語る。

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村山美生校長先生:「これからの社会の発展は女性の活躍がキーワードとなってくるでしょう。身近に海外を体験できる機会をできるだけ多く設けたいと考えています。そこで、昨年は秋に韓国・釜山国際中学校・高等学校で開催された『グローバル・フォーラム』に参加しました。スイス、インドネシア、中国、スウェーデン、アメリカなど世界8カ国から生徒が参加。神戸国際からは生徒5名が参加し、『持続可能な発展のための若者の役割について』をテーマに意見交換を行いました。初めての試みでしたが、積極的に参加する生徒たちの姿を見て、参加してよかったと思っています。今後もこのようなプログラムへの積極的な参加をすることで、生徒たちの興味の幅を広げていきたいと考えています。また、海外へ出掛けていって交流を図るだけでなく、海外の生徒を神戸国際に招き、校内でも『普段着の国際交流』を実施しています。来年にはオーストラリア、台湾より生徒を迎え入れる予定です。今後も交流の輪が多方面へ広がっていくよう、学校としても働きかけていきたいと考えています」。

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スタディ:交流校から生徒がやってきたときには、学校案内を生徒たちに任せているそうで、生徒たちはパワーポイントを使って資料をつくり、これまでに培った英語力で校内を熱心に案内して回るそうだ。授業で身に付けた英語力を実際のコミュニケーションで使ってみることは、語学上達において欠かせないステップとなるだろう。留学生は来日中、生徒宅でホームステイをするので、普段の学習の成果を試すことができる機会は豊富。神戸国際では普段着の国際交流の実践として、ほかにも実に多彩な国際交流プログラムを用意しているという。

 

写真村山美生校長先生:「英語落語家や和紙づくりの第一人者など幅広い分野でグローバルに活躍している著名人をスピーカーとして招き、『グローバル講演会』を年3回実施しています。毎回、質疑応答の時間が足りなくなるくらい、熱心な質問が飛び交うのは神戸国際らしい光景だと思います。日本文化を広める活動を行っている方のお話は、普段着の国際交流を考えるよいきっかけになると実感しています」

 

 

 

スタディ:日常的に学校内で英語とフランス語が飛び交っているのも、神戸国際の特徴のひとつだろう。中学校から週6時間の英語教育を行っており、うち4時間はネイティブ教師と日本人教師のティームティーチングで授業を展開しているという。また、中学1年次よりフランス語も必須として学ぶなど、国際人育成のための独自の語学プログラムが用意されている。

 

写真村山美生校長先生:「文系・理系に限らず、いまやグローバルに活躍できるスキルを持った女性となるために、英語力は必須。社会に出たとき、英語が使えると武器になります。中学生の希望者を対象に、フランス・イギリス・カナダのローテーションで10日間の語学研修を6年前から実施していますが、例年、各学年3分の1から半数近くの生徒が参加しています。高1では全員参加で3週間のニュージーランド研修へ。現地では一人ひとり別の家庭でホームステイをしながら学校に通うため、自分の思いを伝える努力が必要となります。3週間の研修で、人に感謝する心や積極性、コミュニケーション力がしっかりと身に付き、初めて一人で何でもこなす経験を乗り越えたことで、自信がつくのでしょう。行く前には自身がなさそうだった生徒も、帰る頃にはすっかり馴染んで表情も晴れやかです。もちろん、普段から英語教育に力を入れている神戸国際では、海外研修までにしっかりと事前学習ができているので、語学力もしっかりと身につけて帰ってきます。フランス語の授業は英語以外の言語にも触れて視野を広げることを狙いとしています。フランス語検定の受験は希望者のみですが、興味を持った生徒のなかには、卒業までに大学のフランス語学科レベルまで到達する生徒もいます」

 

スタディ:中高合わせて生徒数は300名ほどの神戸国際。村山校長先生も生徒一人ひとりの顔と名前が一致するという。少人数の女子校であることのメリットとはどういったところにあるのだろうか。

 

村山美生校長先生:「生徒の顔が見える=理解力がわかるということです。きちんと理解しているか、悩んでいることがありそうかなど、顔を見て生徒の状況がわかるので、一人ひとりに合わせた適切なサポートをすることができます。個性を尊重できる環境が整っているからこそ、画一的ではない個性を伸ばす教育が可能になるのです。また、少人数制であることを活かし、普段の授業はもちろんのこと、学校行事などを通して、自分の思いをしっかりと表現し、相手に伝えられる力をさまざまな形で育んでいます。私は昨年、校長として神戸国際にやってきました。40年の教員生活の中で女子校は私にとって初めての経験なのですが、とにかく物事に取り組む際の生徒たちのパワーがすごいと感じています。たとえば、文化祭の準備。力仕事も生徒たちだけでやりきります。そんな生徒たちの姿を見ていると、将来どんなことがあっても、自分で道を切り拓いていけるたくましさ、強さを感じますね。また、人数が少ないため、どんな行事でも必ずどこかで一人ひとりが主役になる場が回ってきます。ですから、神戸国際の生徒たちはみな自分の思いをしっかりと伝えられますし、いつも堂々としています。これは徹底した語学教育、少人数教育、積極的な国際交流を行うなかで、異質な文化を受け入れたうえで、自分の個性をはっきりと伝えることのできる女性へと着実に成長してくれている証です」

 

スタディ:神戸国際に自律した生徒が多いのには理由がある。日々の時間割や家庭学習などのスケジュール管理や、目標に向かってすべきことを計画する「KIS Planner」という手帳を活用することで、生徒の自律心を育んでいるのだ。

 

写真村山美生校長先生:「自分で勉強すること、自学自習の習慣づくりは自律への第一歩。これは教育で最も大切なことだと考えています。自分で考えて行動するからこそ、責任感が身につきます。自由に自分たちで企画し、行動し、やり遂げるさまざまなチャンスがあるから、力がつくし、可能性を伸ばしていけるのです。神戸国際では6年間を2年ごとに分けた3つのブロックシステムを採用し、基礎教育・応用教育・発展教育と学びをステップアップさせることで、確かな学力が身につくようにカリキュラムを組んでいます。本年度からは学校・家庭の両方で自ら学べる場を持てるよう、eラーニングを導入しました。これにより、自らのペースで着実に力をアップさせ、学習へのさらなるなる意欲を引き出していきたいと考えています」

 

スタディ:このような少人数でのびのびと自由に過ごせる環境が、自分自身の強さと相手への理解力を持った芯の強い女性へと育てていくのだろう。神戸国際の卒業生は大学を出てから大学院へ、そしてさらに広い視野で学びを深めるために海外の大学へと進学する生徒が多いようだが、こうした自律心を育てる教育方針が、功を奏しているのかもしれない。

「それは神戸国際で過ごした6年間に、『もっと自分の力を試したい』『もっと高度な勉強をしたい』と思える礎ができているからだと思います。わずか25年の歴史ではありますが、卒業生の活躍を見ても、しっかりとこの伝統が根付いていることを実感しています。生徒たちにはぜひ、神戸国際で学ぶ6年間で、『女性として』だけではなく、『人として』どのように生きていくのかをしっかりと考え、目先のことだけではなく、高い目標を持って社会に羽ばたいていってほしいと願っています。学校としても、これまでの先進的な取り組みを生徒一人ひとりの思いと時代のニーズに合わせてさらにグレードアップさせ、意欲的に教育改革を行っていきます」

意欲的な教育改革を行っていきたいとのことで、さっそく本年度より入学試験の募集要項が大幅に変更されている。2016年度の生徒募集は、一人でも多くの受験生に受験してもらいたいという考えがあるそうだ。昨年度からの主な変更点は以下の通りだが、詳細については募集要項をご覧いただきたい。

・初日のA日程に午後入試を新たに新設。
 試験場は三宮研修センターになるため、交通アクセスが便利に。
・英語入試をスタート(A日程)
・国語、算数、英語のいずれか選択の1教科入試をスタート(A日程午後)
・これまでは国語・算数・理科・社会の4教科入試だったが、 国語・算数の2教科入試、国語・算数・理科または国語・算数・社会の3教科入試、英語のみの1教科など、入試のバリエーションが豊富になる。
・郵送出願に加え、学校窓口での出願を受け付ける。

 

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